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ARTICLE~エピソード0~顧客接点DX調査班、始動!
掲載日:2023年4月25日更新日:2024年2月21日

私の名前は渦真木(うずまき)。東京都港区のIT企業、スパイラル株式会社に勤める27歳の会社員だ。新卒で入社した飲食業の会社から転職して、今年で丸3年。IT業界はとにかく移り変わりが激しく、3年経った今でも業務を通じて日々勉強中の身である。決して要領が悪いわけではない(と思っている)のだが、周りからはどうもおっとりしているように見られているようだ。確かに急ぎの業務は苦手で、時間をかけてじっくり調べるような仕事は得意なのだが-。
2023年4月。いつも通り出社すると、ボス(上司だが、私は心の中でそう呼んでいる)が大きな声で笑っている声が聞こえた。正直言うと、ボスは苦手だ。せっかちで、口癖はいつも「こないだ頼んだアレ、いつできる?」だ。悪気はないんだろうけど、私の仕事のペースとどうも合わない。
出社した私を見て、ボスが声をかけてきた。

あー渦真木さん、ちょっといいかな?

はい!なんでしょうか!
はて…。頼まれている仕事の期限はまだ先だし、変なミスもしていないはずだし…と、 連れていかれた部屋の前には、見たこともない看板が。

顧客接点DX調査班…?

突然だけど6月からスパイラル株式会社は「スパイラル株式会社」として新しい会社になるんだ!ここはそれに先駆けて、先週立ち上がったばかりの特命チームだ!様々な部署から人を集めて、顧客接点DXの調査をしてもらおうと思ってな。

え?はい?(会社名変わるの??)
突然の辞令
ガチャっ

班長!新入りの渦真木さんだ。よろしく頼む。
バタンッ

ちょっ…。展開が急すぎてよくわからないですが。

あはは、相変わらずボスは強引だから。急で驚いたでしょう。この部署は先週立ち上げられたばかりの特命チームなんだよ。

そ、そうなんですか?

そう。ボスが渦真木さんのことを気に入っていてね、ぜひこのチームに、ということで今日から来てもらうことになったんだよ。

(気に入られて嬉しいけど…。どんな仕事なのか不安だな…。それにしても、班長もボスって呼んでるんだな。)

最近、うちのお客様から「顧客接点」業務のDXについての問い合わせが増えていてね。お客様だけでなく社内からも質問が多いんだ。この顧客接点に関する疑問や質問について調査報告書をボスに提出して、ボスから営業やサポート担当に共有していく…。というミッションを持った部署横断のプロジェクトチームなんだよ。

そうなんですね。要するにお客さまや社内の疑問・質問を調査していくってことですか?

そうそう。さすが理解が早いね。

(大したこと言ってないのに、褒められちゃた!)ちなみに、『顧客接点』って何ですか??

そうだ、その説明をしていなかったね。ではこのチームの名前にもなっている、顧客接点について解説するよ。
「顧客接点」とは?

『顧客接点』というのは、そのまんまだけど企業や組織がお客様と接する場面をイメージしてもらえるとわかりやすいかな。

飲食店や小売店とかですか?銀行や役所の窓口もありますよね。

そうだね、今までは店舗での接客や、営業での商談の場などのリアルに顧客と顔を合わせる場面が、顧客接点のメインだったけれど、今ではコールセンターやWebサイト、特にスマホやPCを使ったオンライン上での顧客接点がどんどん増えている状況だよ。下記のようにまとめると分かりやすいかな。


なるほど。よくわかりました。業種によって様々なんですね。
ここ数年で大きく変化した顧客接点業務

渦真木さんも知っていると思うけど、コロナ禍によって顧客接点業務も大きく様変わりしたよね。特に、それまで【対面】が当たり前だった窓口業務や、営業現場においては業務のあり方がガラッと変わったと思うよ。

確かにそうですね、出社人数が制限されていた時期は、取引先に電話しても誰もいなかった時もありましたし、コールセンターが機能しなかったなんて話もニュースで聞きましたね。当然電話が通じないんだから、郵送で書類を送っても、相手に確認してもらえるのが2週間後という話もあったかと…。

そうでしょう?コロナ禍では対面前提の業務は成り立たない、ということで、急速に社会全体がオンライン化、デジタル化を推進したよね。

そうですね、でも今では、うちの会社の営業も、外回りじゃなくてWeb商談するのが当たり前になったし、取引先でも、前は書類を書いて窓口まで持っていかなければいけないような申請、申し込みなんかもオンラインで済ませられるようになりましたしね。

便利になったよね。このような流れは、コロナ禍が終われば元に戻るかというとそうではなく、それまで課題とされていた場所や時間にとらわれない「多様な働き方の実現」への期待もありつつだけど、何よりお客様の利便性を高めるという観点で、今後も続いていくと考えられているよ。

そうですね、うちもだいぶデジタル化が進んだと思いますけど、お客様の利便性が高い=満足度が高い、ということにもつながりますよね。

そう!お客様、従業員の両方の観点から顧客接点の利便性を高めることが、今後の企業活動では重要になるんです!

(班長、力が入っているな…!)
ボスからの突然の辞令に驚きつつも、班長の熱心な説明のおかげで徐々に「顧客接点」について理解ができてきた…ような気がする。
自社の業務効率化はもちろんだけど、お客様の利便性を高めるという視点こそ重要なのだな。
まだ顧客接点DX調査班としての仕事は始まっていないけど、何だか重要な仕事にアサインされた気がする…。
(※本コンテンツの登場人物、部署等はフィクションです。)