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顧客対応・サポート

~エピソード20~ 「パーソナライズ」を活用して顧客エンゲージメントを高めよう!

掲載日:2025年3月31日

私の名前は渦真木(うずまき)。港区にあるIT企業、スパイラル株式会社に勤める27歳の会社員だ。「顧客接点DX調査班」という、社内外を問わずDXに関するギモンに答えるというプロジェクトに参画しており、毎日、さまざまな業界のDXについて調査をしている。

2025年3月某日、朝8:30。
3月になり新年度が始まった。2年前に急にボスから呼び出されたことから始まったこの調査班のプロジェクトも、もう3年目。今年度も頑張って調査していくぞ!と気合いを入れて出社すると…。

ボス
おぅ!渦真木くんおはよう!こないだ当社で開催したウェビナー見たかい?
渦真木
おはようございます!それがマーケ部の部長が登壇したので見ようと思ったのですが、他の打ち合わせに出ているうちに終わってしまったんですよ…。
ボス
それは残念だったな。ウェビナーでは顧客接点に効果的なパーソナライズについて解説していて、視聴者にも好評だったようだよ。
渦真木
部長はパーソナライズが得意ですからね。見たかったです。
ボス
渦真木くんのように見損ねた方もいるかもしれないから、今回はそのウェビナー内容をまとめてくれないか。では頼んだ!
渦真木
分かりました!

ばたんっ

班長
渦真木さんおはよう!最近ボスが良く来るね。暇なのかしら?ふむふむ。今回のテーマはパーソナライズね。
渦真木
はい。やはりマーケ部でもパーソナライズは重要な課題になっています。
班長
マーケティングのお悩みとして、メルマガの開封率が低いとか、一度接点を持った顧客と継続することが難しい…という話はよく耳にするよね。
渦真木
そうですね。一律でメルマガを送信したり、コンテンツを提供したりしているだけだと、あまり興味のない方はオプトアウトしてしまいますよね。今回は先日のウェビナーのテーマになった資料からパーソナライズについてご紹介したいと思います!

パーソナライズとは?

渦真木
まずパーソナライズについてですが、顧客の属性・行動を活用して最適な情報提供をするという手法になります。ここで注意したいのがパーソナライズ=個別対応ということではなく、“適切なタイミングで適切なコンテンツを届ける”ということです。
班長
その“適切”ってところがなかなか難しいんだよね。
渦真木
そうですよね。では少し詳しく説明します!

パーソナライズの3要素

渦真木
パーソナライズの段階は上記の図のように3つに分類できます。これを1つずつ説明していきますね。

顧客データの収集と管理

渦真木
1つ目の“顧客データの収集と管理”です。上記の図では4つにデータを分類していますが、この分類に沿って、さまざまな角度からデータの収集を検討すると良いと思います。
班長
データの分類も内容と収集方法でまとめていると分かりやすいね!
渦真木
企業によって顧客情報の収集方法はさまざまかと思いますが、取得する顧客データによって収集方法が違うので、顧客との間により多くのタッチポイントを持っておくことも重要となります。また最初のデータ収集は、自社の会員サイトに登録していただく時や、ウェビナーやイベントに申込していただいたときのデータ登録になる場合が多いと思いますので、ここで“何をするために何のデータを取りたいか”を明確にして各登録フォームの項目を設定することも重要ですね。
班長
登録フォームって、名前と会社名と、連絡先と…と決まった項目を入れがちだけれど、登録後のパーソナライズ対応を意識した設計が必要ってことだね。
渦真木
そうですね。toCだとビヘイビアルデータと言われる購入履歴や商品サイトの閲覧履歴などが重要なデータになりますので、このデータは活用したいところです。
班長
toCだと購入・サイトの閲覧履歴はかなりの重要情報になるものね!
渦真木
はい!これをしっかり収集できているかが最初のポイントになります!
班長
でも情報が欲しいばかりに登録フォームの項目が多すぎたりするのは、登録の妨げになったりと逆効果になるので注意が必要だね。

データ分析とセグメント

渦真木
次にデータ分析とセグメントです。情報収集したデータを分析します。4つの分類で収集したデータを組み合わせて、顧客をセグメント分けしていきます。
班長
セグメント化することで顧客像や商品やサービスの活用シーンがイメージできて、“どんなアプローチをしたら良いか”分かりやすくなってくるね。
渦真木
そうなんです!例えば先ほどtoC業務では購入・サイトの閲覧履歴のデータの取得が重要と説明しましたが、このデータを性別や年代、居住地などのデータと組み合わせていくことで、顧客像が明確化されていきます。ですので、ここで必要なデータがきちんと収集されているか、収集されているデータが活用される(しやすい)状態にあるかどうかもポイントになります。
班長
データが取れていても分散されていて組み合わせるのに手間がかかったりすることもあるものね。
渦真木
はい。上記の図でもまとめていますが、格納されているデータのフォーマットが違う場合、例えば名前の登録で、あるデータは名字と名前のデータが分かれているけど、あるデータは1つのデータで格納されている場合、データを突合させるときに片方のデータを修正する必要があったりします。手間がかかるしミスの原因にもなるのでフォーマットの設定は注意が必要です。
班長
このデータの加工はExcelなどでもできるから手作業でやる方法もあるけれど、効率を考えたら自動化を検討することが大事かな。データ連携とクレンジングについてはパーソナライズの質を向上させるためにも取り組みたいところだね。
渦真木
そうですね!

最適なアプローチ

渦真木
最後に“最適なアプローチ”ですが、“何を” “どのような内容で” “どのタイミングで”アプローチするかを決めていくことになります。タイミングについては月次、週次や季節のイベントなどの固定のタイミングもありますが、パーソナライズでは、行動から起算して行うタイミングを計ることが重要となります。
班長
そうね。自社の製品はどのようなイベントに影響されるのかという大きなセグメントはもちろん大事だけど、特定の場所に住んでいる人に必要な情報を届けたり、商品を見た数日後にお得な情報を送信したりするなど細かくパーソナライズされたセグメントにタイミング良くコンテンツを提供していく必要があるよね。
渦真木
はい。またチャネルでは各チャネルの特性を見ながら選定する必要があります。例えばインスタからの流入が多い方たちにはSNSを使ったり、E-mailの開封が多い方たちにはE-mailでのアプローチをしたり…ですね。内容についてもこの属性+行動履歴の方たちが次に何を望むのかを検討して設定する必要があります。また細分化されたセグメントに対応するコンテンツの出し分けですが、こちらは会員専用マイページを使うと比較的簡単にできますので、こちらもおすすめです!
班長
そうだね。会員専用マイページでその作業も効率化できると良いよね!

パーソナライズを実践してみよう!

螺旋
オホンオホン!最後に私からもパーソナライズについて少し語らせてください!
班長
もちろん!
螺旋
これからパーソナライズを始めていくという方はなかなかイメージがわきにくいところもあるかと思いますので、私からは“すぐにできるパーソナライズの実践方法”についてお話いたします。オホン。
螺旋
まずは自社のハウスリストをご確認ください!最初に渦真木さんからデータ収集についての説明がありましたが、データの種類も多種多様かと思います。どのデータを使えば効果的なのかで悩むとなかなか施策が進みませんよね。ですので、まずは上記の図のように「新規」「リピーター」「休眠」でざっくりとセグメントしてみてください。そのうえで先ほどの“最適なアプローチ”のところにある「タイミング」「チャネル」「コンテンツ」を設定して、開封率などの効果測定を行ってみてください。まずはやってみる、ということが大事です。
班長
確かにこのセグメントはシンプルだし分類しやすいから、すぐに始められそうだね。
螺旋
はい。このパーソナライズですが、企業によって、また企業内でも施策によってさまざまなので“これをやったら正解”というものはないんです。もちろんある程度のナレッジで想像できる部分も大きいのですが…。ですので、まずは試してみる、うまくいけば続けてみる、うまくいかなくなったら方法を変えてみる、などの都度修正していきながら効果を高めていく…ということが成功のカギになります!オホンっ!
班長
なるほど。まずはできるところから始めてみる。小さく初めてPDCAを回しながら最適解を導き出す!ということが重要ということかな。2人とも今回もありがとう! あとでポイントをしっかりまとめて調査報告書を提出してね!

というわけで、3月の調査はパーソナライズ。もうすぐ4月だけど4月は新しいことが始まる季節でもあるから行動履歴も分かりやすいものが多いかもしれないなぁ。当社のマーケティングでもパーソナライズをしっかり行って、お客様に必要なコンテンツをお届けできるように頑張ろう!

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