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~エピソード18~販売代理店・パートナー管理を効率化!今話題のPRMとは?

掲載日:2024年12月20日

私の名前は渦真木(うずまき)。港区にあるIT企業、スパイラル株式会社に勤める27歳の会社員だ。「顧客接点DX調査班」という、社内外を問わずDXに関するギモンに答えるというプロジェクトに参画しており、毎日、さまざまな業界のDXについて調査をしている。

2024年12月某日、朝8:30。
12月末となりすっかり寒くなってきた。取引先の方やお客様に年末のご挨拶をすると、いよいよ今年も終わりだな~という感じがしてくる。今年もあと数日、体調に気を付けなければ、などと考えながらデスクに座ると・・・

ガチャっ

ボス
おぅ!渦真木さん。風邪ひいとらんか!?
渦真木
あっ、おはようございます、なんかお久しぶりですね?
ボス
そうか?わっはっは。これからうちのパートナー企業のA社さんとB社さんにあいさつ回りしてくるよ。A社さんは渦真木さんも知っているんじゃなかったか?
渦真木
そうですね、A社さんは今年【導入事例インタビュー】にご協力いただきましたね、私が取材に行ってきました!
ボス
おーそうか、お礼言っておくよ!それはそうと、パートナーで思い出したけど、当社にも「パートナー企業さんや販売代理店さんを管理するために良い方法ないか」という相談が良く来るな。というわけで今月の指令はこれだ!よろしく頼む!
渦真木
相変わらずボスは忙しいというかあわただしいというか…。
班長
渦真木さんおはよう!師走モードのボスからの指令ね、ふむふむ。今回は販売代支店管理、PRM?確かに最近よく聞くよね?
渦真木
そうですね。今サクッと検索したら、2019年のPRM市場規模は、約16億ドルであり、2024年には約25億ドルに達する見込みという記事がありました。
班長
へぇ。日本だけというより世界的に伸びている市場なのね。なぜだろう?
渦真木
なぜでしょうね?ボスの言う通り、当社でもメーカーからの、販売代理店管理の相談は増えていますし、社内で話を聞いてきますね!

PRMとは?注目が高まる理由

渦真木
早速調べてみました!まずPRMですが、Partner Relationship Managementの略で、企業がパートナー企業との関係性を効率よく管理するための方法を意味するそうです。“CRM(顧客管理システム)”という言葉はよく使われますけど、CRMのパートナー版といった感じでしょうか。またPRMが注目される理由ですが、ここ数年、クラウドサービスのPRMの導入が進んでいるようです。SaaS型のPRMが普及し低コストとなり導入が手軽になったことが、市場拡大の一因となっているようですね。
班長
なるほど。導入のしやすさ、というのは大きいよね。
渦真木
またパートナーを戦略的にシステムで管理できるようになるということで、改めてパートナー販売チャネルに力を入れ始めたという企業もあるかもしれません。

PRMを利用するメリット

渦真木
次にPRMのメリットですが、ずばりパートナーとの関係の強化と業務効率化になります。
班長
ふむふむ。パートナーとのやり取りや情報共有がスムーズになることで、関係が強化できるということね。
渦真木
そうですね。やり取りがスムーズになることで、製品の開発状況の共有、キャンペーンなどの共同開催もできるようになります。企業側で顧客アプローチのためのキャンペーンを企画してパートナーに活用していただいたり、パートナーに向けたオンライントレーニングの環境を準備したりするなど、パートナーへの支援が効率よくできるようになります。これによってパートナーとの関係をより強化することが期待できます。
班長
なるほど。企業側としてはパートナーへの支援がスムーズにできるようになり、パートナーとしてもより多くの支援を受けることで売り上げを伸ばすことができるんだね!
渦真木
はい。またパートナー管理の事務作業がアナログのため、手間がかかっていたという企業では、パートナー管理の業務工数を削減できることで、手厚い支援を行うことができますし、それがパートナー数の拡大につながっていく…というのもメリットになるかと思います。
班長
なるほど。確かに業務工数が負担でパートナーの数を増やせなかった、という企業がパートナー販路を拡大できるというのは、大きなメリットになるね!
渦真木
そうですね!では次にPRMツールの主な機能を紹介します。
渦真木
PRMの機能としては主にこの4つです。PRMのツールは少し前までは海外のものが多く、英語が分からないと利用が難しいいう難点があったのですが、最近では日本製品も出ているので、英語が苦手な方でも利用しやすくなっていると思います。
班長
ふむふむ。CRMと機能は似ているけど、PRMはパートナーとの協業を実現したり、業務効率化をすることでビジネスの拡大を目指したり、と目的が違うのだよね。また顧客管理と比べると、パートナー管理は企業によってパートナーとの契約や制度が違うので、そのあたりを踏まえて、自社のパートナー管理にフィットする製品を選ぶことが重要になりそうだね。

PRM(販売代理店管理)の当社事例

螺旋
オホンオホン!PRMは日本のものが少なくて…との話がありましたが、当社にも販売代理店管理のお悩みは多く寄せられており、事例があるのですよ!
班長
ぜひ教えて!
螺旋
ご紹介するのはコクヨ株式会社様の働き⽅改⾰提案委員会アプリの事例になります。コクヨ様が販売店とともに顧客のニーズ・困り事を解決し、顧客企業の競争⼒向上に貢献することを⽬的とした取り組みになります。このアプリは2つに分かれていて、1つはオフィス環境が診断できるアプリ、もう一つは働く環境の課題の⾒える化と、優先順位を付けるというアプリになります。
班長
この事例は2018年、今では働き方改革という名称も多く使われているけれど、当時はこの名称が出始めた頃だよね。コクヨ様では早い段階で働き方改革の取り組みを開始されたのだね。
螺旋
はい。こちらのアプリの概要は下記になります。
班長
この事例は販売店とともにその先の顧客との接点を強化していくという取り組みだけれど、販売店と一緒に施策を行うことで、コクヨ様と販売店とのつながりも強化することができているんだね。
螺旋
販売店からも“顧客とのコミュニケーションがとりやすくなった”との声があったとのことです。またこのアプリ内の活動履歴に応じてポイントを出しており、⾼ポイントを獲得された会員は年に1回販売店様が集まる⼤会で表彰しているとのこと。販売店との接点を強化する良い取り組みになっているのではと思います!
班長
うんうん!そうだね!コクヨ様と販売店の関係が強化され、さらにその先の顧客へのメリットも提供できている、とても良い事例だと思う!
螺旋
でしょう?オホンオホンオホンっ!
班長
ということでまとめると、CRMの導入は一般的になっているけど、PRMの導入はまだまだ発展途上。ビジネスパートナーや販売代理店を多く抱える企業では、PRMを使ったパートナー戦略をすることで、新たなビジネスチャンスやビジネス拡大の可能性が生まれるので、ぜひ導入を検討してほしい、という感じかな。2人とも今回もありがとう! あとでポイントをしっかりまとめて調査報告書を提出してね!

というわけで、今年最後の調査が無事に終わった。調査班のプロジェクト調査ももう18回目となった。来年もしっかり調査していこう!

(※本コンテンツの登場人物、部署等はフィクションです。)