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ARTICLE~エピソード14~郵便料金が3割も値上げ?ペーパーレス化でコスト削減を推進しよう!
掲載日:2024年8月27日更新日:2024年9月30日
私の名前は渦真木(うずまき)。港区にあるIT企業、スパイラル株式会社に勤める27歳の会社員だ。「顧客接点DX調査班」という、社内外を問わずDXに関するギモンに答えるというプロジェクトに参画しており、毎日、さまざまな業界のDXについて調査をしている。
2024年8月某日、朝8:30。
8月も終わりに近づいてそろそろ夏も終わり。今年の夏は何といってもパリ五輪、時差があったけどついついテレビ見てしまったな~。応援していた選手がメダルをとったので、記念に「メダリスト公式フレーム切手」を購入!切手を使うことはほとんどなくなったけど、記念にはいいよな、せっかくだし他の選手の切手も買おうかな~、などと考えながら会社に到着し、PCを開くと、ボスからの指令が届いていた。
渦真木
おぉ…切手のことを考えていたら郵便料金の話だ、ボスはタイミングがいいというか何というか。
班長
渦真木さん、おはよう!パリ五輪終わったら顔色良くなったわね。寝不足解消した?ふむふむ、今回の調査はペーパーレスね!
渦真木
(顔に出ていたか…)あ、はい、郵便料金は30年ぶりに値上がりするとのことで話題ですよね。
班長
そうだね。値上げ率も高いし、請求書など契約関係を多く取り扱う経理担当などでは切実な問題として対応を検討しているところも多いのではないかしら。
※1参照 2024年7月9日 キヤノンマーケティングジャパン株式会社~郵便料金の値上げを前に7割以上の企業が請求書送付のコスト増加に危機感
班長
まだまだ対応していない企業も多いのね。でもこの記事にもあるように多くの企業がこのタイミングでペーパーレス化を検討するのではないかしら。
渦真木
そうですね。見積り・請求・領収書以外にも、契約書などの重要資料、社内だと打ち合わせの資料や提出書類などで紙を使っているところも多いみたいですし、早速調査してきますね!(※2)
※2参照 アドビ、「ビジネスにおける帳票郵送業務」に関する調査の結果を発表
2024年10月郵便料金値上げの概要
渦真木
まずは10月からの新しい料金表です。結構値上がりますよね。
班長
そうだね。これは少しでも郵送業務を削減したいところだね。
郵送している主な業務
渦真木
続いて郵送を使っている主な業務をまとめてみました。見積り・請求・領収書以外にも様々な郵送業務がありますね。
班長
そう言われてみるとまだ紙のものって多いよね。内容によっては紙のほうが良いものもあるから一概には言えないけど、ペーパーレス化できるものはなるべく対応したほうが良さそうだね。
渦真木
ですね。あとは【今後進みそうな業界】をまとめてみました。金融や不動産業界ではペーパーレス化が進んでいるものが多いですが、それ以外の業界でも今後ペーパーレス化が進みそうなものを挙げています。
班長
ふむふむ。こうしてみると各業界でまだまだ紙の帳票が使われているものも多いなぁ。今後はどの業界のペーパーレス化が進むのか楽しみだね!
郵便料金以外にかかっているコスト
渦真木
ここまで郵送料金と郵送業務、郵送を利用している紙の帳票について紹介してきましたが、この郵送業務にかかるコストは郵便料金だけではありません。このほかに、帳票の費用(紙代)、プリント代、人件費などもかかります。
班長
そうだね。コピー機にカラーと白黒での印刷料金が貼ってあって節約を促しているのを見かけた気がする。カラープリントは白黒より印刷料金もかかるし、郵送をペーパーレス化すると郵便料金以外でもコストカットできる面が多そうだね!
ペーパーレス化のステップ
渦真木
とはいえ、今までペーパーレス化に全く対応していなかった企業が、急に郵送をやめてすべてのやりとりをペーパーレス化する、というのもハードルが高いと思いますので、まずは郵送しなくても良い帳票を洗い出して、“PDFにしてメールで送る”から始めるのも良いかと思います。これなら簡単にできますし、すぐに郵送料金が削減できます。
班長
そうだね。まずはそこから始めるのが良さそう!
渦真木
次のステップでは、もちろん業務によりやり方はさまざまになると思いますが、やはり業務のシステム化を検討するのが良いと思います。メールだとどうしても個別のやり取りになってしまって、ファイルを添付しても「どのメールに添付してあったっけ…」と探す手間が増えますし、社内の情報共有の面でも不十分だったりしますよね。お客様向けの業務であれば、「顧客専用ページ」みたいなログイン認証が必要な業務用システムをつくってそこで業務上のやり取りができるようにすると便利かなと思います。
螺旋
オホン!具体的に言うと、お客様がログインすると、契約情報が確認できて、契約変更などの手続きが行えたり、過去の手続きの履歴が確認できたり、問い合わせなどのチャットもシステム画面上でやり取りができると良いですね。また書類もDLできるようにすると便利かと。
渦真木
マイページ上でやりとりができると、管理者側も個別のメールを確認する手間もなくなりますし、チャット履歴の管理や、添付書類の確認も一元化できるので業務はかなり効率化されると思います。システム構築のポイントとしては、業務の効率化と利便性、セキュリティの担保、オペレーションの最中にミスが起きにくいなどを課題として検討していくと良いと思いました。
班長
ふむふむ。そこまで実現できるとコスト削減と業務の負担の軽減がかなり実感できるね!
ペーパーレス化する、郵送費削減以外のメリット
渦真木
最後にペーパーレス化する、郵送費削減以外のメリットですが、1番は業務の迅速化と業務負担の削減です。メールやマイページを使うことで、タイムラグなしでやり取りができることに加え、履歴や書類の確認がすぐにできるため、業務の利便性は大幅にアップできるのではないかと思います。
班長
リモートワークでも対応しやすいという利点もあるね。
渦真木
次にセキュリティです。郵便物の紛失や誤配がなくなることに加えて、ヒューマンエラーも削減されますし、電子書類はアクセス権限を設定したり、アクセスログを監視したりできるので、セキュリティが強化できます。その他にも、環境面では、紙の使用が大幅に減少するため、森林資源の保護にもつながりますし、郵便物の配送に関連する輸送の削減により、二酸化炭素排出量を減らすことができる…などでしょうか。
班長
業務効率化、セキュリティの強化、さらには環境面でも貢献できるんだね!今までの郵送業務をペーパーレス化することは、最初はハードルが高く感じるかもしれないけど、メリットがたくさんあるので、ぜひ検討してほしいな。
ペーパーレス化の事例紹介
螺旋
オホン!さて私からはペーパーレス化の導入事例を2つご紹介しましょう!まずは三菱UFJ信託銀行様の”財形貯蓄の手続き”をシステム化した、という事例です。三菱UFJ信託銀行様では企業・団体様からの事務手続きをすべて紙と印鑑で対応していたのですが、オンラインで新規加入・解約などの手続きが可能なシステム「財形WEB」とオンラインで勤労者積立額や奨励金、積立入金額を確認・変更できるシステム「帳票WEB」を構築しました。これにより財形貯蓄の手続きに関する事務作業時間を約73%削減できたそうです。
班長
三菱UFJ信託銀行様は、取引先の団体の利便性向上と自社の作業効率向上を目的としてシステムを導入したけれど、結果的に郵送業務の面でもコストカットできたことになるね。金融業界に限らず、業務手続きで紙書類がまだまだ残っている業界もあるから、参考になる事例だね。
螺旋
オホン!では続いて一般社団法人マンション計画修繕施工協会様の“マンション改修施工管理技術者試験”の試験受付管理のシステム化についてご紹介します。こちらは試験の申込受付から登録証送付まで事務局側は約4回、受験者側は2回の郵送作業が発生していたのですが、システム導入後は登録証カードの送付のみになりました。受験者の情報管理もExcelからSPIRAL® 上での管理に移行したことで、以前は1回の受験当たり4~5人体制で時に残業しながら対応していたことが、1.5人ほどで対応できるようになったとのことで、印刷費、郵送費、人件費などのコスト削減に加え、業務全体で効率化できたとのお声をいただいております。
班長
マンション計画修繕施工協会様では、業務に携わる方たちが、紙での運用に慣れている方や普段パソコンをあまり使わない方も多いという状況で、システム導入に対するハードルが高く、導入するまでは不安が多かったけれど、今回のシステム導入で大きな効果を実感してくれているとのこと。紙業務が残る理由の一つとしてパソコンに不慣れな方への対応が挙げられたりするけど、使い勝手の良いシステムであればこの事例のように満足いただけるのよね。
螺旋
そうですね。2つの事例ともに効果を大きく感じていただいているようですので、ペーパーレス化はやはり検討すべき案件であると思われます!オホン!
班長
三菱UFJ信託銀行様、マンション計画修繕施工協会様の事例はともに、自社のコストや業務負担の削減だけではなく、相手側の企業やお客様の負担も削減できているというところで、顧客接点業務を行う上での大きなメリットと言えそうだね!2人とも今回もありがとう! あとでポイントをしっかりまとめて調査報告書を提出してね!
というわけで、今回の調査も無事に終わった。暑い夏もひと段落…するといいなぁ。
次回も頑張って調査しよう!
参考事例
(※本コンテンツの登場人物、部署等はフィクションです。)