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顧客対応・サポート

~エピソード12~メリット・デメリットを把握して、WordPressを顧客接点で活用しよう!

掲載日:2024年6月27日更新日:2024年7月26日

私の名前は渦真木(うずまき)。港区にあるIT企業、スパイラル株式会社に勤める27歳の会社員だ。「顧客接点DX調査班」という、社内外を問わずDXに関するギモンに答えるというプロジェクトに参画しており、毎日、さまざまな業界のDXについて調査をしている。

2024年6月某日、朝8:30。
6月とは思えないほど暑い日が続いている。時々降る雨もスコールみたいだし、日本も亜熱帯化しているのかなぁ、などと考えながら会社に到着し、PCを開くと、ボスからの指令が届いていた。

班長
渦真木さん、おはよう!ふむふむ、今回の調査はWordPressね!WordPressといえば以前はブログ作成のツールというイメージがあったけど、今は大企業のWebサイトでも多く使われているよね。
渦真木
はい。世界の全Webサイトの4割はWordPressで作成されているらしいですよ。すごいですよね。
班長
一昔前の企業のWebサイトは企業情報の紹介がメインで、一度作成したら変更があるまでそのままで良かったけれど、今はだいぶ役割も変わってきているよね。
渦真木
そうですね。企業のWebサイトの役割は業種によっても様々ですが、オウンドメディアに会員機能をつけることでリード獲得の役割を担っているものや、商品の受発注や、申請の手続きなどができる業務システムのような役割をしているものも多いですよね。
班長
営業・マーケティングなどでの業務では、社外とのやり取りがオンライン化したことで、企業が管理するWebサイトも数が増えているよね。その点でも迅速かつリーズナブルにWebサイトを作成できるWordPressが選ばれているのかもね。
渦真木
比較的規模の大きな企業や公的な団体でもニーズが高まっていますよね。米国のホワイトハウスのWebサイトもWordPressですし、当社のコーポレートサイトもWordPressです!私も時々ページ作成をすることがありますが、エンジニアではない私にも更新ができるので助かっています。とはいえ私も使っていながらも実際はWordPressについてあまり分かっていないので、初歩的なことから調査してきますね!

WordPressってどんなもの?どのようなWebサイトに使われているの?

渦真木
まずWordPressについてですが、簡単に言うとWebサイトを作成するためのオープンソースのCMSです。直感的なインターフェースで、コーディングの知識がなくても簡単にWebサイトを作成できることや、テーマやプラグインと呼ばれる拡張機能を使うことで、デザインや機能を追加することができることが特徴です。基本的には無料であることからコスト面での負荷がかからずに始めやすい、という点からも多くの人に選ばれているのだと思います。
班長
利用者が多いことで、参考資料やプラグインもネット上に豊富にあることも、メリットとして大きいよね。
渦真木
WordPressを使ったWebサイトは様々なものがあるのですが、アメリカ版のBBCの公式サイトでは番組のスケジュールや情報に加えて、サインインするとテレビの視聴ができます。また国内だとクックパッドのサイトもWordPressが使われていますね。皆さんご存知だとは思いますが、レシピの閲覧・投稿はもちろん、登録した人だけが使える機能を搭載した会員サイトとしての役割も持っています。またBtoB向けだとアスクルさんのサイトは商品カタログや企業の紹介のほかに、見積もり・注文ができる業務的な機能も備わっています。
班長
ふ~ん。WordPressってどんなサイトでも作成できるんだね。
渦真木
もちろん有料・無料のプラグインや他システムとの連携もあると思うのですが、活用事例としては非常に多岐に渡っていますね。
班長
基本無料で高機能、シェアから見ても、WordPressって無敵だね!
渦真木
とはいえデメリットというか懸念点もあるんですよ。WordPressはオープンソースゆえに誰でもソースコードを閲覧できる、WordPressに加えてテーマ・プラグインも脆弱性のリスクがある、バージョンのアップデートが頻繁に発生するため対応しきれない管理者もいる、これらが原因で攻撃の対象になりやすく、セキュリティが脆弱であると言われています。
班長
便利さの反面、リスクもあるということね。対策をしっかりとらないと大きな事故につながってしまうね。
渦真木
そうなんです。テーマやプラグインは種類も非常に多いですし、無料で使えるものもあるのですが、中には何年も更新されていないものがあったり、制作者の素性がよくわからないものがあったりと、導入の際には注意が必要です。また、常にセキュリティをチェックしテーマやプラグインなどのバージョンを最新の状態にしておく必要があるのですが、この保守面での負担が大きいと言われています。
班長
なるほどね。でも問題点がはっきりしているからこそ、対策はしっかりできるのではないかしら?

やっぱり不安…WordPressの脆弱性。解決策はあるの?

螺旋
オホン!WordPressの脆弱性についてですね。私がいい事例を知っているのでご紹介しましょう!
班長
ぜひ!
螺旋
セキュリティに不安があるといっても、さまざまなリスクがあると思います。Webサイトにアクセスしたつもりが自動で詐欺サイトに転送されてしまったり、コンテンツの内容を改ざんされてしまったり…。どれも困ってしまうことには変わりないのですが、一番重要視しなければいけないのは個人情報の流出ではないでしょうか!先ほども話題に出ましたが、会員制のサイトの場合は当然ながらお客様の個人情報を扱うわけですからね。
班長
個人情報の流出は企業にとって致命傷になりかねない事故になるよね。顧客接点という用途では特に気を付けたいところだね。
螺旋
オホン!そこで個人情報部分に関しては、WordPressから分離してしまってセキュリティの高いほかのプラットフォームで管理する、という手段が一般的になっています!こちらはみらいマーケティング株式会社様がMAツールと連携した会員サイトを構築したという事例なのですが、下記のように会員情報の部分だけをSPIRAL®で管理しています。
班長
みらいマーケティング株式会社様はSPIRAL®のセキュアなデータベースという強みと当社が公式に提供しているWordPressプラグインで安全にSPIRAL®️のデータベースと連携できることを評価されて導入していただいたのよね。信頼性の高いサイトが構築できたことで、会員サイトも見込み以上の会員数を獲得できたとの嬉しいお言葉もいただいているよ。
螺旋
オホン!次にご紹介するのはエンドクライアント向けにWeb制作等を行っている株式会社モードツー様の事例です。こちらは今まで使っていたCMSからWordPressに乗り換え、セキュリティ対策と運用の負担をSPIRALマネージドクラウドというWordPress専用ホスティング&保守代行サービスと連携することで解決した、という事例になります。
班長
モードツー様ではエンドクライアントからのWebサイト更新の内製化率を高めたいという要望にも応えることができたことに加え、“脆弱性が報告されたプラグインは、SPIRALマネージドクラウドは自動でアップデートしてくれるため、運用の手間が省けています”と仰っていただけているし、最初の課題にしっかり応えることができて良かったよね!
螺旋
そうですね!個人情報を守ることと保守の負担を軽減できること。この2つが解決できればWordPressは無敵といえますね! オホンっ!
渦真木
さすが螺旋さん!ここでWordPressによる顧客接点用途のWebサイト作成についてまとめておきます。
班長
ふむふむ。WordPressは無料であること、シェアの高さから情報量やプラグインが多いことで使いやすいけれど、セキュリティへの不安や脆弱性対策の負担という懸念点もある。Web上の顧客接点はセキュリティが最重要なので、しっかり対策をして安全安心にWebサイトを運用していこう!というのが今回の結論になるかな。2人とも今回もありがとう! あとでポイントをしっかりまとめて調査報告書を提出してね!

というわけで、今回の調査も無事に終わった。WordPress案件はここのところ急速に相談が増えているので、これからもわかりやすい事例を紹介できるといいなぁ。
次回も頑張って調査しよう!

(※本コンテンツの登場人物、部署等はフィクションです。)