自社のお客様に専門性の高い技術情報を提供することで、
継続的にコミュニケーションできる仕組みが欲しかった
SPIRAL® 導入の背景をお聞かせください。
以前より、お客様と継続的にコミュニケーションするための仕組みがないことに課題を感じ、お客様のお悩みに合わせた情報発信の方法を模索していました。もともと、新商品の情報や技術情報は営業担当者から直接ご案内するという、少々アナログな方法だけでした。弊社Webサイト自体は約5年前から運用しており、一部の製品情報は公開していましたが、販促活動にはあまり利用していませんでした。その中で、新型コロナウイルス感染症の拡大により、お客様と対面でお会いしにくい状況となったこともあり、お客様との関係性構築を見据えた更なるサービス向上に向け、技術的にもより踏み込んだ内容をWebサイトやメルマガを通じて提供したいと考えるようになりました。
しかし、不特定多数の人がアクセスできる環境に、どこまで弊社の最新情報を公開すべきか判断が難しく…。会員サイト化するにしても、会員の個人情報を守るセキュリティをどう確保すべきか、今まで経験したことが無いので不安な状況でした。運用しているサイトはWordPressで構築したものですが、バージョンアップ対応に苦渋を味わうこともあり、セキュリティ確保は大きな問題でした。
WordPressプラグイン「WP Member Login by SPIRAL」を使い、自社のWebサイト(WordPress)とSPIRAL® で会員サイトを構築。さらに「Webのあしあと」でお客様の興味・動向を把握することが可能に
SPIRAL® を知ったきっかけをお聞かせください。
インターネットで検索して情報を収集しました。WordPressをベースに、情報発信を目的とした会員サイトが構築できるサービスを探したところ、最初にSPIRAL® が候補に上がりました。「WP Member Login by SPIRAL」という、会員サイト構築に役立つWordPress公式プラグインを開発・提供されていることに加え、これまでの制作実績やセキュリティ体制も問題ないと考え、ご相談することにしました。
SPIRAL® 導入では、どのような機能を必要としていましたか。
当初は手探りの状態であったため、パイプドビッツ社とのお打ち合わせや自社で調べていく中で、会員サイトに必要な機能を洗い出していきました。
会員登録、ログイン機能、メルマガ配信機能や会員限定で閲覧できるコンテンツの設定はもちろん、WordPressで構築している弊社の既存Webサイトに合わせるため、デザインの自由度も重視していました。また、会員向けにお知らせする情報には、弊社の新しい技術に関する内容も含まれるため、会員登録希望者から同業他社の方はご遠慮いただく(ブロックできる)機能も必要でした。
さらに、お客様がコンテンツごとに「いいね」ができる機能も欲しかったんです。「誰が」「どのコンテンツ」に興味をお持ちなのか計測し、今後のコンテンツ制作や技術開発に活かしたいと考えていました。パイプドビッツ社にご相談したところ、「いいね」機能はSPIRAL® にて実装しつつ、お客様の閲覧履歴の把握に関しては「Webのあしあと」というオプションサービスで実現できる旨ご提案いただきました。「Webのあしあと」はいわゆる簡易版MAツールですが、これによりお客様の興味の度合いや人気のあるコンテンツ記事を把握することが可能となりました。
他社ツールとの比較検討は実施されましたか。
「Webのあしあと」に関しては、他社サービスとの比較検討を実施しています。他社のMAツールはかなり豊富な機能が揃っていたのですが、パイプドビッツ社とのお打ち合わせを重ねる中で、会員サイトで実現したいことと、そのために必要な機能を絞って構築していくこととなり、まずは最低限の情報収集が可能な「Webのあしあと」を採用するにいたりました。
SPIRAL® 導入の流れをお聞かせください。
ネモフィラ社(パイプドHD株式会社のグループ企業)にご協力いただき、WordPressで構築した弊社の既存のWebサイトと、会員情報を管理するSPIRAL® をプラグインで連携することで会員サイトを構築しました。さらにSPIRAL® 上の会員データベースと、「Webのあしあと」上のユーザーデータベースをつなぎこみ、お客様情報とその行動履歴を一元管理できるよう設定していただきました。ネモフィラ社のご担当者様には、弊社から細かい要求をせずとも要望を汲み取っていただき、アウトプットイメージも双方に認識の齟齬はほとんどありませんでした。
会員サイトの構築からスコアリング等の各種設定が終わるまで、約4カ月ほど。今回スムーズに導入が進んだ要因として、ゼロから会員サイトを構築するのではなく、SPIRAL® 内でパーツを組み合わせていくような進め方だったことが大きいと思っています。また、運用中だったWordPressをそのまま利用できたことも良かったです。
セキュリティが確保された会員サイトにより、安心して情報展開をしつつお客様とのコネクションをしっかり維持できる基盤が完成。いいね数やスコアデータを活かし、さらなるサービス向上に向けた活動が可能に
構築した会員サイトの成果はいかがでしょうか。
当初の目的としていた、お客様と継続的にコミュニケーションする場として、しっかりとした基盤ができたと思っています。これまでは紙ベース・対面での情報提供が主でしたが、会員サイトができたことで、お客様はいつでもどこからでも弊社の最新情報にアクセスできるようになり、利便性向上につながっていると思います。
最近では、展示会で掲載したパネルを会員サイトにも掲示し、来場できなかったお客様にもご案内するという取り組みも行いました。展示会ではたくさんの紙資料によって、どうしても荷物がかさばってしまうことがありますので、デジタルの資料はお客様に喜ばれました。
また、「Webのあしあと」により、会員サイトのコンテンツやメルマガコンテンツにおけるお客様の反応を把握できるようになったことも大きな変化です。現状、運用を開始してまだ間もなく、データの収集段階ではありますが、今後収集したデータを活用してお客様の興味や動向に合わせた情報発信をしていきたいと考えています。
今後の展望についてお聞かせください。
弊社の経営方針では、将来的にデジタルをどんどん活用していく予定です。そこで私たちの部門でどのようなデジタル活用ができるだろうと考えたとき、Webサイトを活用したデジタルマーケティングは、引き続き重要な施策であり続けると考えています。今後、さらなる会員数を獲得し、見込み顧客を増やしていきたいですね。
SPIRAL® はどのような企業におすすめできるでしょうか。
弊社のように会員サイトの構築経験がない方や、MAツールを導入したことがない方にはSPIRAL® はおすすめできると思います。いきなり大きなシステムを導入するのではなく、SPIRAL® は自社の運用や予算に合わせて最低限の機能からスモールスタートできるので、特にデジタル活用の経験がない担当者にこそおすすめできると思います。