イベント参加登録の管理システムで外注をしていたが、
コストが高くリードタイムが長くかかっていた
『EXPOLINE entry』のご説明と、このサービスにSPIRAL® を導入した経緯を教えていただけますか?
まず『EXPOLINE』は、カンファレンス版と展示会版の2つのバージョンがあります。ここではカンファレンス版の『EXPOLINE entry』についてお話をさせていただきます。『EXPOLINE entry』は、一言で表現するとイベント参加登録の管理システムです。当社で受託しているイベントの来場登録とデータ管理に利用しております。
以前は他社のツールを利用していましたが、お客様によって少しずつ求める機能が異なるため毎回のカスタマイズが必要となり、その度に外注をしているとコストが高くつき、依頼から利用開始までのリードタイムも長くなることが課題でした。
2013年頃から、当社としてもデジタル関連の取り組みを加速したい考えがあったことから、自社でツールを持とうということになり、まずプロトタイプの開発に取り組みました。各社のクラウドサービスやスクラッチでの構築を比較・検討していた中、SPIRAL® は、柔軟なWebアプリケーションのカスタマイズ開発にも対応できる環境が整っており、セキュリティ面でも安心ができる開発プラットフォームだったので導入を決断しました。
イベント参加登録の管理システム『EXPOLINE entry』を開発
外注のコストと手間が削減でき顧客管理の業務が効率化された
SPIRAL® を基盤とした『EXPOLINE entry』はどのようなシステムですか?
当社はイベントの企画制作から運営までワンストップで対応できることが強みのひとつで、来場者管理をおこなう事務局の業務も委託いただくことが多々あります。『EXPOLINE entry』も当社内に設けられた事務局が利用することが多いです。
そして、『EXPOLINE entry』は、大きく3つの特徴があります。利用者、つまり来場者と管理者(事務局)の目線に合わせたシンプルで使いやすいシステム、SPIRAL® を基盤とした高度なセキュリティ、そしてクライアントすなわち主催者のご要望に応える高いカスタマイズ性です。プライベートセミナー(カンファレンス)、合同展示会、商談会など様々なタイプのイベントで利用できます。参加登録フォーム、参加者のマイページ、事務局用の管理画面、当日QRコード受付アプリが基本機能です。お客様の要望に合わせて、機能の追加やシステムのカスタマイズも可能で、イベントの参加登録情報を一元的に管理できます。
『EXPOLINE entry』を利用し始めて、イベント参加登録・管理業務はどのように変わりましたか?
最も大きく変わったのは、イベントごとに必要なこの参加登録・管理システムの準備そのものの業務効率が大きく改善されたことです。イベントの制作における膨大な業務のなかで、Webサイトはほんの一部の工程です。他に優先しなければならないことがたくさんあり、Webサイトの掲載情報がなかなか決まらないこともよくあります。一方では、1日も早くWebサイトをオープンして一人でも多くの参加者を獲得したい思いがあり、必然的に制作期間は短くなりシビアです。
そうした状況のなかで、外注との細かなやり取りは大きな時間のロスでした。
『EXPOLINE entry』を利用し始めてからは、公開までのリードタイム短縮はもちろん、公開後もある程度の変更作業は自社で完結できるようになりました。これはSPIRAL® ︎の標準機能をうまく利用させていただいている所以かと思います。当社内の事務局スタッフも自社のツールを使い続けることによって、操作が慣れて作業効率が上がるメリットもでてきました。
『EXPOLINE entry』でイベントに合わせた利用をしながら、
業務効率を改善するための改修をおこないリードタイムが大幅に短縮できた
SPIRAL® を導入した結果、どのような成果がありましたか?
まず2013年にSPIRAL® の導入でプロトタイプを開発しました。初めはソースを流用する形でお客様に提供していましたが、SPIRAL® のアプリ機能を使って、2014年3月にプロトタイプを汎用的に使えるよう改修をおこない、『EXPOLINE entry』としてリリースしました。プライベートカンファレンスイベント用に開発したものですが、小規模セミナーや商談会など、様々なタイプのイベントで利用を拡大しています。
実際に利用を積み重ねると、やはり様々な課題、要望が出てくるものです。昨年2016年3月には、そうした課題、要望をふまえていくつかの機能を改修・追加し、リードタイムも1/3短縮することが可能になりました。
システムの構築で工夫された点、こだわった点などがあれば教えてください。
アプリ化していても、イベントの内容に合わせて初期設定が必要になります。『EXPOLINE entry』は全てオリジナルソースで作成しているので、フォームの入力・確認・サンキューの各画面、一覧表・単票、マイエリアと、ソースの書き換えだけでもかなり手間がかかっていました。これを、SPIRAL® のカスタムモジュール機能を使って共通パーツ化し、一括で変更できるようにしました。画面数も多いので、大幅に作業効率が改善されました。
今後、このサービスをどのように発展させていこうとお考えですか?
今後も、バージョンアップを行っていくことで、イベント主催者であるお客様のご要望により柔軟にお応えできることはもちろん、イベントに参加されるお客様にとっても、もっと便利で、もっと使いやすく、さらに価値を提供できるようにしていきたいと思っています。
あとは、今回は実装できませんでしたが、SPIRAL® ならスマホアプリやSNSとの連携などにもチャレンジしていきたいです。そのためにも、もっと開発パートナーさんが増えて欲しいと思っています。SPIRAL® で実現できそうなお客様のニーズは他にも数多くあり、開発パートナーさんが増えることは私たちにとってもプラスです。
SPIRAL® と他サービスとの連携により今までできなかったことができるようになればさらにお客様のニーズにお応えできる幅が広がると考えています。今後も新しいご提案をしてもらえることをパイプドビッツさんには期待しています。