使っていたシステムの機能や使い勝手に課題。
SPIRAL® への全面リプレースを決意
貴社の業務内容についてお聞かせください。
当社は、小学生向けプログラミング教育を行っている会社です。2013年5月に、インターネットメディア事業、インターネット広告代理事業を行う株式会社サイバーエージェントと、中高生向けプログラミング教育事業を行うライフイズテック株式会社の共同出資により設立されました。
小学生向けプログラミング教育は現在、大きく2つの事業を展開しています。1つは、「Tech Kids School(テックキッズスクール)」(以下、スクール)で、毎週お子さんに通って来ていただきプログラミングを学んでもらう教室。もう1つが「Tech Kids CAMP(テックキッズキャンプ)」(以下、キャンプ)で、短期間でプログラミングの楽しさ、ものづくりの楽しさを知ってもらうというイベント形式の教室です。
その中で私のミッションは、この2つの教育サービスのクオリティ向上です。学習内容・カリキュラムの質、講師の質、顧客対応の質など、サービスのクオリティに関わるものを管理しています。そして、「スクール」と「キャンプ」をスムーズに運営できる体制を整え、質の高いサービスを提供していくというのが大きなミッションとなります。
現在、どのようにSPIRAL® をご利用いただいていますか?
SPIRAL® は現在、大別すると2つのことに利用しています。まず、「スクール」と「キャンプ」のお客様の申込フォームからのデータをDBで管理するシステムです。この申込フォームは、株式会社 Cloud Paymentさんのクレジットカード決済サービスとAPIで連携しています。
もう1つが、DBに登録されている方へのメールマガジンの配信です。お客様への情報提供のツールとしてSPIRAL® を活用しています。
SPIRAL® の導入前は、どのような運用をしていましたか?
SPIRAL® を導入したのは2015年4月からです。それ以前は、別の会社のシステムを使っていました。当時は、クレジットカード決済サービスを導入していなかったので、銀行振込のみで決済していました。このクレジットカード決済サービスの提供は、かねてからの課題でした。また、フォーム作成やメールマガジンの発送もこのシステムを使っていましたが、使いづらいものでした。
さらに、以前のシステムでは、事業が拡大するに伴い必要な機能などを適時、付け加えていくかたちで開発していったので、一貫性がなくシステム構成全体を把握するのも大変な状態でした。お客様が増えるに伴ってミスをするリスクも高まってきたので、リプレースを決意した次第です。
SPIRAL® なら短期間かつ低予算で開発が可能。
仕様検討から3カ月でサービスイン
今回のシステムにSPIRAL® を選んだ理由は何ですか?
実は、リプレースを決断した一番大きな理由は、クレジットカード決済サービスを導入したかったからです。お客様から「クレジットカードで支払いたい」という声を多くいただいていました。以前使っていたシステムは、決済サービスと連携するためには新たに大掛かりな開発が必要だったので、多くのコストもかかるうえ、当社にはそのリソースがありませんでした。
開発を伴ってクレジットカード決済サービスを導入するならば、いい機会なのでDBも含めたシステム周りを全部整理して、キレイで使いやすいものにしようということで、全面リプレースを決め、最適なソリューションを探していました。その過程でSPIRAL® のことを知り、DB構築とシステム連携をローコストでお願いできることが分ったため、導入を決めました。
導入を決定してから、実際に運用を開始するまではどのくらいの時間がかかりましたか?
パイプドビッツさんと相談を始めたのは2014年末頃からで、仕様検討は2015年1月からになります。SPIRAL® による運用をスタートさせたのが2015年4月ですから、開発自体は3カ月ちょっとで完了したことになります。
仕様検討では、こちらの要望をSPIRAL® でどう実現していくかということを綿密に相談しながら作業を進めていきました。今後の事業計画も踏まえながら、なるべく汎用的で応用できるように構築しています。
自動継続決済型のカード決済サービスとのシステム連携を実現。
継続率が大幅アップ
SPIRAL® によるシステムは狙い通りの効果を発揮しましたか?
はい。クレジットカード決済が簡単にできるようになったので、SPIRAL® 導入は「成功した」と言えると思っています。
実は、クレジットカード決済サービスを導入したかったのは、お客様の利便性を高めるという目的はもちろんですが、その一方で、お客様の継続率の向上という狙いもありました。「スクール」は3カ月を1クールとしていますが、銀行振込のみで運用していた時は3カ月ごとに継続確認をして振り込んでいただくという、続ける方がアクションを起こす「継続宣告型」となっていました。これでは、どうしても離脱率が高くなってしまいます。一般の学習塾などは、年間を通して続けるもので「退会宣告型」です。「継続宣告型」から「退会宣告型」に変えたかったのが、クレジットカード決済サービスを導入しようとした大きな理由です。
システム導入後は継続率が向上し、今では80%を超えるまでになりました。導入からあまり時間は経っていませんが、すでに効果は出ています。
使いづらかった運用面はどのように改善されましたか?
以前のシステムでは何か1つやるにしても、時間がかかっていました。例えば、Webフォームを1つ作るにしても、以前のシステムはすごく重たかったので、大変時間がかかりました。また、当社のサービスはWebフォームを量産しないといけないシーンが出てくるのですが、何か変更が発生した場合、1つひとつすべて変えていく必要があります。こうした作業が非常に負担になっていました。
SPIRAL® のシステムはWebフォームの基盤は1つで、変更や修正があってもそれを直すだけで修正できる点がいいですね。そもそも動作が軽く作業が楽になりました。システムの軽さは「全然違う」と言えるほど違いを感じています。
SPIRAL® で構築したシステムを見て 「こんないいものを」と驚き
運用上の問題点や今後の改善点、次期開発の予定などはありますか?
今後は、お客様1人ひとりの「マイページ」を作って管理していきたいですね。マイページは、お客様のステータスや、授業を何回受けているか、また欠席の連絡をワンクリックでできたり、振替授業の指定であったりなどの機能があれば便利になります。こうした情報は現在、お客様にメールを送っていただき、こちらはExcelなどの手作業で管理しています。手間だけでなく安全面でも課題が残っていますので、それをすべてシステムで1本化できるようにしたいと思います。
実は、アナログな作業はまだ半分くらいは残っています。今のシステムを発展させれば、こうしたアナログの作業すべてを解決できると思うので、第2フェーズ以降に開発していけたらと思っています。
弊社の業務クオリティや開発スピートなどはいかがでしたか?
当初はクレジットカード決済機能がメインの目的だったので、Webフォーム作成やメール配信なども含め、できあがったシステム全体を見て「こんないいものを作ってくれるんだ」と驚きもありました。非常に期間が短かったにも関わらず対応いただき、開発スピードの面も満足しています。
また、当社は事業を変化させながら進めていくことが多く、開発段階の途中で「運用上でこうしたい」とか「こういう機能を使いたい」などの要望を出し、だいぶご迷惑をおかけしましたが要望には全部応えていただき、大変感謝しています。
さらに、導入後に担当者が変わったこともあり、現在でも質問の量が多いのですが、サポート窓口だけでなく、担当営業の方にも丁寧に対応いただき、非常に助かるとともに、ありがたく思っています。