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経費精算業務のムダを減らすクラウドサービス

掲載日:2017年6月16日更新日:2024年2月21日

締め日直前に溜め込みやすい経費精算

営業部門の社員が多い企業にとって、経費精算業務は膨大なものとなります。特に多忙な営業社員の場合、交通費や交際費、会議費などといった経費の精算作業は締め日直前に溜め込みがちで、本来の業務にも支障をきたしてしまいます。

このように経費精算業務を締め日直前におこなうことで、経理部門の業務が月内の一定の期間だけ大量に増えることになります。そのため、経理部門の他の業務(給与計算業務や会計業務など)にも悪影響を与えてしまいます。 また、領収書やレシートを従来の紙ベースのままで経費処理を進めていると、領収書やレシート自体の整理・保管をおこなう必要があり、仕事が増える要因になります。

それだけでなく、不正や間違いは紙と現金をベースにした事務処理の上で起こりやすく、その処理は人手をかけた細かなチェックを必要とします。また、紙やExcelファイルなどで経費精算業務をおこなっていると、経理部門で二重入力の手間も発生します。このような無駄な業務が増えることにより、経理部員を増員するなどの余計なコストが会社にかかってしまいます。

スキマ時間の活用で溜め込みを防止

このような状況を改善するためには、クラウドサービスを利用することが最善です。 クラウドサービスを活用すれば、社員自身がスマートフォンなどから交通費の精算を随時入力できるようになります。

電車での移動時間や出先で余裕があるときなどのスキマ時間に交通費を入力できるため、精算業務を締め日直前に溜め込めないようになります。さらに、経費がデータとして保存されているので、経理が二重入力する必要がなくなり、転記による金額の間違いも起こりにくくなります。

そのほか、各社員の交通費申請状況や交通費の総額状況などが管理者用画面に表示されるので、部内の現状を簡単に把握できるようになります。 また、電子帳簿保存法に対応していれば領収書もスマートフォンなどで撮影して、そのデータで経費申請をすることが可能になっています。

電子帳簿保存法とは1998年に制定された法律ですが、その後の規制緩和で何度も改正がなされ、2017年1月からは領収書などの紙ベースのものをスキャナで取り込んだデータでの保存が可能になりました。

しかも、それまでは「スキャンをおこなう機材は原稿台と一体型に限る」という要件があったのですが、今回の改定で廃止。デジタルカメラやスマートフォンのカメラなどでの撮影も認められるようになったのです。

ただし、その際の要件として、スマートフォンで撮影する場合には領収書などの証憑に受領者本人の自署が必要であること、受領後3日以内にタイムスタンプを付与することなどの制約が加えられましたので気をつけましょう。

経理部門の業務効率改善につながる

このように紙の領収書や交通費などをデータとして保存することで、経理部門にも様々なメリットが生じます。

一つめはコスト削減です。紙の保管にはキャビネット代、テナント代などといった保管コストが発生します。特に経理関係の書類は長期保管が義務付けられているため、電子化することで大きな効果を得られます。

二つめは経理部員の業務時間削減です。データ化することで、紙業務でかかっていた保管するまでのファイリング作業や書類を探すときの手間がなくなります。また、書類を整理する必要もなくなるため、業務時間の削減につながります。

三つめは紛失リスクの回避です。紙で保管している場合、書類の整理をする際に誤って廃棄してしまうなど、紛失のリスクが発生します。書類をデータで保管することにより、このようなリスクを無くすことができます。

このようなメリットがあることから、経費精算業務のロスを減らすためにクラウドサービス活用を検討してみてはいかがでしょうか。