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ARTICLEマイナンバーカードが非対面チャネルにおける本人確認書類に選ばれる!?【やまざき調べvol.18】
皆さんこんにちは!金融カスタマーサクセス部 やまざきです。
緊急事態宣言が解除されてから、感染者数が都内を中心に増加し、7月9日には都内の新規感染者数が初めて200人を超えたことがニュースになりました。
お客様のご連絡先に「050」から始まる携帯番号が増え、たくさんの金融機関がテレワークを導入されているんだなと実感しています。さらに最近では、テレワークでも業務に支障が出ないような環境整備が進んでいるようです。
お客様の来店を減らし、リモートワークの環境を整えるには、今まで対面で行っていた諸届の非対面受付の導入が求められます。しかし、過去のコラムでもご紹介したように、諸届のWeb申請には非対面での本人確認が避けて通れません。
本人確認書類の中でも、今回は「マイナンバーカード」が非対面チャネルの強化にどんな影響を与えるのか、考えてみました!
増加するマイナンバーカードの交付枚数率
10万円の特別定額給付金の申請が、マイナンバーカードを使うとWebで完結することを受け、マイナンバーカードの申請者数は4月末の時点で前月の2倍近くに急増しているそうです。
私、やまざきが数年前にマイナンバーカードの申請をしたときは数週間でカードを発行できた記憶がありますが、最近申請した先輩は、カードの発行に2カ月近くかかったそうです。
マイナンバーカードの市区町村別交付枚数等について(総務省)
総務省によると、マイナンバーカードの交付枚数率は、半年で約1%ずつ増加していましたが、令和2年6月にかけては2%以上と、増加率がこれまでよりも高いことがわかります。
さらに、7月1日からはキャッシュレス決済で最大5,000円分のポイントが還元されるマイナポイントの受付が始まりました。
ICT総研の調査によると、マイナポイントを「利用したいと思う」と回答した方は全体の33.9%と、マイナポイントに関心のある方はまだまだ多くありません。
しかし、マイナポイントの付与が始まる9月に向けて、マイナポイントと自社サービスを紐付けてほしい事業者の宣伝が増えれば、より関心が高まりそうです。
総務省によると、マイナポイントを受け取るにはマイナンバーカードとキャッシュレス決済サービスとの紐づけが必要なので、2021年3月末のマイナポイント事業終了までの間に、マイナンバーカードの申請をする方は一層増えるのではないでしょうか。
金融機関でマイナンバーカードが使える手続き
せっかくマイナンバーカードを持っている人が増えているので、金融機関の場合どこでマイナンバーカードを使えるのか調べてみました!
マイナンバーカードは、ご存じの通り顔写真付きの本人確認書類として利用できます。
犯収法に基づいて本人確認をするとき、顔写真付きの本人確認書類があれば、1種類だけの提出で済みます。顔写真がない本人確認書類を2種類提示する場合と比べると、申請されるお客様も手続きのご担当者さまも、負担が減って嬉しいですよね。
顔写真付きの本人確認書類といえば、マイナンバーカードの他に免許証、パスポート、学生証などがあります。
しかし、海外渡航経験がなく、免許証を持っておらず、学生証も顔写真付きではない未成年の方が提示できる顔写真付きの本人確認書類がこれまでありませんでした。
しかし、マイナンバーカードは年齢などに関係なく交付されるため、学生が顔写真付きの本人確認書類として提示できます。
他にも、口座開設やローン申込などの新規契約や、既存顧客の諸届で本人確認する際にも、他の本人確認書類と同じように活用できます。
その中でも、あまり非対面で受付されていない手続きは何か気になったので、少し調べてみました。
プチやまざき調べvol.18 非対面で受付している銀行が少ない手続きは?
ネット銀行10行と地域銀行10行をそれぞれ比較し、各ネット銀行で非対面申請できる6つの手続きが、地銀でも非対面で受付されているのか調べてみました。
その結果、ネットや郵送などで自宅から手続きできない銀行が多い手続きは「キャッシュカードの暗証番号変更」、「住宅ローンの申込」「マイナンバーの提出」でした。
銀行へのマイナンバーの提出はまだ任意なので、来年に向けて非対面で提出できる銀行が増えてくるのかもしれません。また、キャッシュカードの暗証番号変更や住宅ローンの申込は、なりすましを防ぐ目的でも非対面での受付をさけているのかなと思いました。
他の顔写真付きの本人確認書類と比べたマイナンバーカードを使用するメリットは?
ここまでの部分では基本的に他の本人確認書類と大きな違いがありませんが、マイナンバーカードを本人確認で使用する一番のメリットは、公的個人認証が使えることではないでしょうか。
公的個人認証については過去のコラムで詳しくご紹介していますが、マイナンバーカードをスマホやリーダーにスキャンすることで本人確認が完結するサービスです。
こちらのコラム でご紹介した頃はまだiPhoneに対応していなかったため、Androidか、パソコンに接続するカードリーダのみ利用可能でした。しかし、当時から1年ほどたち、iPhoneでもマイナンバーカードで本人確認が完結できるようになりました。
公的個人認証を使用すると、金融機関へ画像などの本人確認書類を提出する必要がなくなります。そのため、お客様や手続き担当の方の負担を削減できます。
提出された本人確認書類を確認する手間がなくなる
通常、非対面で本人確認を行う場合は、印刷物やデータで本人確認書類などを受け取り、内容を確認し、不備があった場合は再提出を依頼します。しかし、公的個人認証を使用する場合、この確認や不備の連絡が不要になります。
お客様にとっても、書類を再提出する心配がなくなり、本人確認の時間が短縮される分、申込から利用開始までの期間が短縮されたら嬉しいですね!
保管コストがかからない
また、本人確認書類のコピーや画像データなどを受け取らないので、個人情報の保管コストも掛かりません。
まとめ
まだまだ金融機関ではお客様と対面せざるを得ない場面が多々あるかとは思いますが、本人確認がネックになっていた申込手続きのWeb化や、テレワークの環境整備のお役に立てる情報を少しでもお届けできていたら嬉しいです。
マイナンバーカードは本人確認で使える他にも、住宅ローン申込時に必要な所得金額など200種類以上の自己情報を自動取得することで、各種申請を効率化することも可能です。
詳しくは保険やローン申込みの書類提出が不要になる自己情報取得APIとは?【やまざき調べvol.22】でご紹介していますので、ぜひ御覧ください。
公的個人認証を使うと本人確認担当の方の負担が減らせる一方で、公的個人認証の利用には総務省の認可が必要です。導入のハードルが高いと感じられている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
弊社では、総務省の認可を取得し、公的個人認証を活用した「本人確認サービス」がございます!*1
(*1 2022年9月1日補足:2022年8月31日を以てSPIRAL本人確認サービスは提供終了しております。)
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