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ARTICLEGoogleフォームを使った顧客管理の方法やメリットについて解説
Googleフォームはフォーム作成ツールですが、顧客管理にも活用できます。また同じGoogleのスプレッドシートと連携することで、より顧客管理がしやすくなります。どちらも無料で使えるため、導入のハードルは低いです。
この記事では、Googleフォームを使った顧客管理の方法やメリットなどについて解説します。最後までご覧いただき、顧客管理業務の質を向上させるポイントを押さえていただけると幸いです。
目次
顧客管理とは
顧客管理とは、新規顧客や既存顧客など、さまざまなフェーズにある顧客の情報を一元管理することです。顧客管理では、年齢や居住地域といった基本情報に加え、過去の購買履歴や問い合わせ履歴も情報として管理します。かつては紙媒体で顧客管理を行うことが主流でしたが、ITが発達した昨今ではさまざまなツールを用いて行うようになってきました。
顧客管理を適切に行うことによって、自社の売上向上が期待できます。なぜなら、顧客情報を分析することで新たなニーズが見えたり、リストにある潜在顧客にアプローチできたりするためです。そのため、売上アップを目指すのであれば、顧客管理にも力を入れたいところです。
Googleフォームとは
Googleフォームとは、Google社が提供する無料のフォーム作成ツールのことです。Googleフォームは、申込フォームやアンケートフォームなど、さまざまな用途で利用できます。さらに、フォームの作成だけでなくデータの集計など分析の手助けとなる機能も搭載されています。使いやすいツールであるため、初心者でも安心です。
Googleフォームの主な機能
Googleフォームには、以下の3つの機能が搭載されています。
- フォーム作成機能
- データ集計機能
- データ共有機能
では、それぞれについて解説します。
1.フォーム作成機能
フォーム作成機能は、Googleアカウント登録をするだけで利用できます。Googleフォームのフォーム作成機能は他のツールと比べて使いやすく、デザインも見やすいため、初心者の方にも適しています。Googleフォームで作成したフォームは、Webサイトに設置する以外にも、メールでの送信やSNSへの貼り付けも可能です。
2.データ集計機能
フォームへの入力によって集まったデータは、自動的に集計されます。それにより、回答状況や割合などをグラフで確認できます。さらに「Googleスプレッドシート」というツールと連携させることで、より細かい分析が可能です。
3.データ共有機能
Googleフォームはクラウド上で管理されているため、複数の社員が同時に利用できます。他の社員とデータを共有することで、業務効率化も期待できます。
Googleフォームを顧客管理に活用する3つのメリット
Googleフォームを顧客管理に活用するメリットは、以下の3つです。
- フォーム作成に手間がかからない
- 1つのフォームを同時に編集できる
- 自動でデータ集計できる
では、それぞれについて解説します。
1.フォーム作成に手間がかからない
Googleフォームでのフォーム作成は、とにかく手間がかかりません。なぜならHTMLなどの専門知識は必要ありませんし、ブラウザ上でフォーム作成できるため、ネット環境さえあればいつでもすぐに作成できるからです。また、レスポンシブ(端末に合わせて画面サイズが自動で調節される機能)対応しているため、スマートフォンからでもフォーム作成ができます。
さらにGoogleフォームには、「イベント出欠確認」や「お客様アンケート」など、豊富なテンプレートが用意されており、一から自力でフォームを作成する必要がありません。用途に合ったテンプレートを選択し、設問や選択肢を修正するだけでかんたんにフォームの作成ができます。用意されたテンプレートではなく、自社で作成したフォームをオリジナルのテンプレートとして登録することも可能です。
2.1つのフォームを同時に編集できる
Googleフォームでは、1つのフォームを同時に編集できます。そのため、同僚と一緒にフォームを作成したい場合や、作成したフォームを確認してもらいたいときなどに便利です。さらにフォームをチーム内で共同管理することで、業務効率化が図れます。
Googleフォームの共有方法は、「共同編集者を追加」のリンクから追加したい人のアカウントに権限を付与するだけです。したがって、アカウントの切り替えも不要です。さらに「他のユーザーとの共有設定」によって、編集や管理ができるユーザーの制限ができるため、社内におけるセキュリティ面でも優秀です。
3.自動でデータ集計できる
Googleフォームから得た回答は、自動でデータ集計されます。そのため、回答結果の集計や解析作業の手間の削減が可能です。また、データはリアルタイムで更新されるため、迅速な意思決定にも役立ちます。
データは、棒グラフや円グラフで表示されます。それゆえ、データが見やすく理解も容易です。
さらにGoogleフォームで集計したデータは、Googleスプレッドシートに反映させて分析することもできます。データをCSV形式のファイルにしてダウンロードすることもできるため、Excelでの分析もしやすいです。
Googleフォームを顧客管理に活用する際の3つのデメリット
Googleフォームを顧客管理に活用する際のデメリットは、以下の3つです。
- セキュリティが万全でない
- 問い合わせの管理に向いていない
- 容量の制限がある
では、それぞれについて解説します。
1.セキュリティが万全でない
Googleフォームで作成したフォームは、URLの入手さえできてしまえば誰でも回答ができてしまいます。そのためURLが外部に流出してしまうと、本来回答して欲しい対象者以外の方にまで回答されたり、悪意のある人間に利用される可能性もあるでしょう。公衆に向けたキャンペーンなどであれば問題ありませんが、社内や学校内など限られた団体のみの回答が欲しい場合は、このようなリスクがあり、あまり向いているとはいえません。
アクセス制限を設ける「パスフレーズ」という機能はありますが、これもソースコードを活用して侵入できてしまう可能性があります。そのため、あまり当てにしない方がよいでしょう。
2.問い合わせの管理に向いていない
Googleフォームは、問い合わせの管理には不向きです。なぜなら、回答データの保持や集計はできるものの、回答や編集の履歴、やり取りの管理などの機能がついていないためです。そのため、過去のやり取りなどから追跡が必要になるサポートや、問い合わせへの対応が必要になるサービスへの活用にはあまり向いていません。もしこれらのような用途にフォームを用いる場合は、Googleフォーム以外のものを選ぶか、他のツールと併用して弱点を補完した方がよいでしょう。
3.容量の制限がある
Googleフォームから回収したデータは、Googleドライブに保存される仕組みになっています。しかしGoogleドライブには、容量の制限が設けられています。もしGoogleドライブの容量をオーバーしてしまうと、新たな回答の受付ができません。フォーム回答の対象者の数が小規模であれば問題ないかもしれませんが、例えば大規模なキャンペーンなどに用いる場合は、回答を受け付けきれなくなってしまうリスクがあります。
Googleフォームの設定方法
Googleフォームの設定は、以下のステップで行います。
- Googleアカウントを作成する
- テンプレートを選択する
- パーツを選択する
- 設問と選択肢を設置する
- デザインを設定する
- プレビューする
- 公開設定をする
では、それぞれの手順について解説します。
1.Googleアカウントを作成する
Googleアカウントを持っていない場合は、まず作成しましょう。アカウント作成後、登録したメールアドレスとパスワードでログインして、Googleフォームを開きます。
2.テンプレートを選択する
Googleフォームには、アンケートや出欠確認など、多彩なテンプレートが用意されています。テンプレートでは、基本的な設問もあらかじめ設定されているため、かんたんにフォーム作成ができます。もしフォームを一から作成したい場合は、「空白」を選択のうえ作成しましょう。
3.パーツを追加する
テンプレートを選択後、タイトルや説明、画像や動画などのパーツを追加します。
4.設問と選択肢を設置する
次にフォーム名を設定のうえ、設問と選択肢を作成します。解答形式には、主に以下の種類があります。
- 記述式:短い文章で回答してもらうとき
- 段落式:回答の長さが複数の段落にわたるとき
- ラジオボタン:複数の選択肢から1つの回答を選択してもらうとき
- チェックボックス:複数の選択肢から1つ以上の回答を選択してもらうとき
- プルダウン:プルダウン形式で回答を選択してもらうとき
- 均等目盛:段階などで分け、評価を選択してもらいたいとき
- 選択式(グリッド):行と列に分けて項目を設置したいとき
- チェックボックス(グリッド):項目ごとの回答を1つ以上選択してもらうとき
設問は、回答を入力必須にするかどうかも選択できます。また設問に関する説明の追加や、回答完了時の次のセクションへの移行は、「必須」の横にある3点リーダをクリックするとできます。設問や選択肢は、あまり多くなりすぎないように気をつけましょう。
5.デザインを設定する
設問と選択肢を設置したら、画面上部のパレットマークからデザインの設定をしましょう。ここではヘッダー画像やテーマの色、フォントの変更などができます。なるべく企業やサービスのイメージに合ったデザインを選択するといいでしょう。
6.プレビューする
デザインの設定まで完了したら、プレビューして問題がないか確認します。もし問題が見つかった場合は、画面右上の「鉛筆マーク」をクリックし、修正をしましょう。
7.公開設定をする
不備をすべて修正できたら、画面右上の「送信ボタン」をクリックします。フォームの公開方法は、メールやURL共有、HTMLの埋め込みから選択できるため、アンケートの実施方法や回答者に合わせて選びましょう。
Googleフォームとスプレッドシートの連携方法
Googleとスプレッドシートの連携は、以下の手順で行います。
- Googleスプレッドシートを作成する
- Googleフォームの回答タブからスプレッドシートのアイコンをクリックする
- 回答先を選択する
- Googleスプレッドシートに遷移する
- 試しに入力して問題がないか確認する
では、それぞれの手順について解説します。
1.Googleスプレッドシートを作成する
まずは、Googleホーム画面右上の「メニュー」から「スプレッドシート」を選びましょう。スプレッドシートのメニュー画面が開いたら、画面左上の「+」を選択し、スプレッドシートを新規作成します。新規作成したスプレッドシートの名前は、「アンケートフォーム」など、フォームと連携していることがわかりやすいような名前に変更します。
ちなみに、スプレッドシートはフォームと同じGoogleアカウントで作成すると、アクセス権限付与の手間が減るため作業が楽になるでしょう。
2.Googleフォームの回答タブからスプレッドシートのアイコンをクリックする
スプレッドシートを作成したら、Googleフォーム編集画面の「回答」を選択し、スプレッドシートのアイコンをクリックしましょう。
3.回答先を選択する
スプレッドシートのアイコンをクリックすると、「回答先を選択」という画面が表示されるので、「既存のスプレッドシートを選択」にチェックを入れましょう。そうすると既存のスプレッドシートの一覧が表示されるため、フォームと連携させたいスプレッドシートを選び「選択」をクリックします。この際、回答日時と回答項目が自動で反映されます。
もし新しいスプレッドシートを追加したい場合は、「回答先を選択」の画面で「新しいスプレッドシートを作成」を選択しましょう。そうすると、新しいスプレッドシートが作成されるため、Googleフォームと連携していることがわかりやすいような名前を設定します。最後に「作成ボタン」をクリックすれば、スプレッドシートの作成は完了です。
4.Googleスプレッドシートに遷移する
既存のスプレッドシートを選択、もしくは新規のスプレッドシートを作成すると、Googleスプレッドシートの画面に自動で遷移します。これでGoogleフォームとスプレッドシートの連携ができたことになります。
5.試しに入力して問題がないか確認する
念のため、フォームに入力した内容が正しくスプレッドシートに自動で反映されるか確認しましょう。1行目に回答内容や回答日時が反映されるのであれば問題ありません。
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まとめ
Googleフォームは無料かつ、特別な知識がなくてもフォームを作成できるというメリットがあり、さらにGoogleスプレッドシートと連携することで、より顧客管理がしやすくなります。ただし、セキュリティ面や容量におけるデメリットも挙げられることから、場合によってはその他のツールの方が適している可能性もあります。本記事で紹介した内容を参考に、より自社にあったフォーム作成の方法はなにか、一度検討してみることをおすすめします。