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ARTICLEログイン認証の仕組みとは?導入の必要性やセキュリティについて詳しく解説
多くのサービスやアプリなどで活用されているログイン認証ですが、その役割にはどのような効果があるのかご存知でしょうか。この記事では、認証の必要性やセキュリティについて詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
認証とは
インターネット上でサイトにアクセスするときに、多くの場合求められるのが認証と呼ばれる処理です。では、この認証は一体どういったものなのでしょうか。
認証の基本
認証とは、サイトにログインするときに、それが本人であることを証明するために行う方法の1つです。その際に必要となるのが利用者識別情報とそれを確認する情報です。一般的に、利用者識別情報はIDと呼ばれ、そのIDを入力しているのが本人であることを証明するための情報がパスワードになります。このIDとパスワードを組み合わせることで本人確認することを、認証と呼びます。
認証・認可の違い
認証と似ている言葉に認可があります。2つとも似たような呼び名で意味も混合されることが多い言葉ですが、具体的にはこのような違いがあります。
- 認証とは本人であることを確認すること
- 認可とは権限を与えること
認証とは、その利用者が本人であるかどうかを確認することを指します。一方で、認可とは、とある条件下においてアクセスの権限を第三者に与えることを指します。
アクセス権限を第三者に与えることによってサービスの利便性や簡便性を上げる目的があります。たとえば、Twitterで投稿した写真を、InstagramやFacebookに自動送信するといったことなどは、まさにこの認可によって行われていることです。認証と認可には、このような違いがあることを覚えておきましょう。
ログイン認証とは
多くのWebサービスでは、上記でも述べたようなログイン認証が数多く導入されています。ではログイン認証を行うべき必要性とはどのようなものがあるのでしょうか。
ログイン認証の必要性
一般的なWebサービスでは、事前に個人のアカウントを作ることを求められることがあります。アカウントを作ることでさまざまなサービスを利用できるようになるのですが、その際にログイン認証が必要になります。アカウントでは、過去に見た動画や写真やチェックした商品など、自分が今まで閲覧した履歴を確認できるようになります。
これに加え、自分の気に入った投稿をお気に入りに登録していつでも見返せるようになるなど、アカウントを作ることによってサービスをより便利に活用できるようになるのです。しかし一方では、このような閲覧履歴などの情報は、個人を特定できるような情報にもなってしまいかねません。そういったリスクを避けるためにも、ログイン認証は必要なシステムだといえるでしょう。
パスワードとは何か
パスワードは、本人かどうか確かめるための情報が用いられるため、本人しか知りえない情報が好ましいとされています。近年では、このパスワードが数字などを用いた文字列だけではなく、個人の身体的特徴を利用した情報などを用いる場合もあります。
認証が行われる場面
今では、Webサービスにおける認証システムは必要不可欠なものであるといえるでしょう。では、認証システムは、いったいどのような場面で使用されているのでしょうか。例を挙げて紹介していきましょう。
個人情報守るための認証
個人が使用しているスマートフォンやパソコンは、いわば個人情報の塊ともいえるものです。これらの機器の中には、写真やメールなどをはじめ、使用者の名前や住所、連絡先、クレジットカード番号など、第三者には知られてはいけない情報が大量に詰まっています。こういった情報を悪意ある第三者から守るために、スマートフォンやパソコンには認証システムが備わっています。
資産財産守るための認証
Webサービスには、銀行や金融機関などが提供しているインターネットバンキングを利用できるサービスがあります。これらインターネットバンキングなどは大変非常に便利なサービスではある一方、フィッシング詐欺や不正送金などの被害に遭うケースが後を絶ちません。
また、これらのサービスを利用するのに「Apple ID」や「Googleアカウント」などを用いていた場合、ほかのサービスでも紐付けて利用していることが多いことから、被害を大きくしてしまうリスクも考えられます。こういったリスクをなるべく減らす上で、強固な認証機能は必須といえるでしょう。
仮想通貨取引でも重要な認証
仮想通貨などの革新的なサービスにおいても、認証機能は非常に重要な役割を果たしています。実際、ビットコインなどでも以前不正アクセスを受けて、数百億もの甚大な被害を生んでしまったのは記憶に新しいところです。
仮想通貨は国境に左右されないことからも、不正操作やデータの改ざんがされた際にどの程度利用者に保証するのかなど責任の所在が曖昧になってしまう故のリスクを孕んでいます。こういったことから、問題を未然に防ぐためのセキュリティの存在が、非常に重要な役割を担っているといえるでしょう。
高度な認証技術
機密性の高い情報などを扱っている企業では、より高度な認証技術が求められます。公的機関をはじめ、金融、経済、医療、ITなどでは、個人情報や機密性の高い情報などを取り扱っている関係上、非常に強固なセキュリティが必要となってきます。こうした社会のIT化が進むにつれ、高度な認証システムの需要は年々高まっているといえるでしょう。
認証の導入方法について
現在、サービスやコンテンツへログインするための認証方式は、IDとパスワードの組み合わせが主流となっています。しかし、実際はそれぞれに異なるパスワードを設定して管理することは難しく、結局パスワードを使い回ししてしまい、結果としてパスワードの漏洩が起きてしまう問題があります。そういった問題を解消するために、どういった対策があるのでしょうか。順番に解説していきましょう。
多要素認証を推奨
現在、情報の漏洩を防ぐために導入が推奨されているのが、多要素認証と呼ばれるものです。多要素認証とは、複数の認証を組み合わせて使用することで、サイバー攻撃などから身を守る対策の1つとなっています。認証方式は大きく分けて3種類あります。それらを組み合わせて使うことで、情報の漏洩を未然に防ぐようにしています。
多要素認証とは?二要素認証との違いや安全性と構築時の手順や注意点
認証の3つの要素
上記で述べたように、認証方法には大きく分けて「知識認証」「所有物認証」「生体認証」の3つの認証方法があります。
知識認証
知識認証とは、IDとパスワードを組み合わせてログインする方法のことを指します。特定の情報を入力するだけでログインできるため、多くのサービスで使われている方法になります。秘密の質問を入力させるやり方も、この知識認証の一つになります。便利な反面、一方でその特定の情報さえ知っていれば誰でもログインできる仕様なため、セキュリティレベルは低くなってしまいます。
所有物認証
所有物認証とは、本人のみ持っている所有物を認証に使用する方法になります。ネットバンクなどで使用される乱数表がこれに該当します。ワンタイムパスワードなど、ほかの認証方法と併用することでセキュリティレベルを高められますが、デメリットは、本人がその所有物を紛失・破損したり、盗難に遭ったりした場合、ログインができなくなるといったことがあるでしょう。
生体認証
生体認証とは、本人の身体的特徴を認証に使用する方法を指します。本人しか持っておらず、複製することも非常に困難な情報を認証に使用するため、セキュリティレベルは最も高く安全な方法の1つといえるでしょう。指紋や掌紋、顔、手のひらや指の静脈、目の虹彩や網膜などを使用します。情報の秘匿性が高い企業などでは、生体認証を複数組み合わせて使用している企業もあります。
2段階認証との違い
2段階認証とは多要素認証の一部のことです。多要素認証と2段階認証、どちらも同じような意味合いに聞こえますが、厳密には違います。多要素認証は、複数の要素を用いた認証方法を指しますが、2段階認証は同一の要素の認証方法を用いることを指します。たとえばIDとパスワードの認証方法と指紋認証を組み合わせた認証方法は多要素認証になりますが、IDとパスワードと秘密の質問を組み合わせた認証方法は2段階認証となります。
なぜなら、IDとパスワードと秘密の質問も、どちらもカテゴリーは知識認証になるため、同一の認証方法を使っていることになるからです。このような2段階認証の場合、サイバー攻撃を受けた場合、どちらの情報も流出してしまうリスクがあります。このことから、2段階認証は必ず認証の安全性が高まるとはいえない欠点を抱えています。
二段階認証とは?二要素認証との違いや安全性と構築時の手順や注意点
セキュリティ面で気をつけるべきこと
多くのWebサービスでは、認証システムをはじめとしたセキュリティ対策を施しています。しかし、それらは絶対的な安全を保障するものではありません。セキュリティ面において私達が知っておかなければならないものは、いったいどういったことなのでしょうか。ぜひ参考にしてみてください。
セキュリティ対策が万全でないときのリスク
インターネット上では、さまざまな悪意を持って攻撃する者たちがいます。彼らは、インターネットを通じてウィルスを送りつけたり、政府や公的機関、企業のサーバーなどに不正アクセスを行おうとしたりします。このような行いによってサーバーやシステムが停止したり、ホームページが改ざんされたりして、重要情報が盗み取られるリスクがあるのです。
個人情報の漏洩や流出などの被害
ログイン認証があるサービスの中には、個人情報の入力が必要となるパターンもあります。その際にログイン認証のセキュリティ対策が万全でない場合、情報漏洩のリスクがあると考えられます。
Web認証へのサイバー攻撃
ログイン認証のセキュリティ対策が不十分である場合、個人情報漏洩やアカウントが乗っ取られる可能性があるだけでなく、サービス運営側の管理権限などを奪われてしまう恐れもあります。このような事態に陥ってしまうと、甚大な被害を発生させてしまいかねないため注意が必要です。下記では、いくつかの例を紹介します。
ブルートフォースアタックや辞書攻撃
ログイン認証では、IDとパスワードの組み合わせによる認証方法が数多くありますが、これらが第三者に知られてしまうと容易に悪用が可能となってしまいます。
第三者が行う手口にブルートフォースアタックと呼ばれるものがあります。これは総当り攻撃とも呼ばれ、手当たり次第にパスワードとなる文字列をひたすら入力していく方法となります。時間はかかりますが、自動で文字列を入力していくため、いつかは必ずパスワードを解読されてしまう方法です。
また、辞書攻撃と呼ばれる手口は、辞書に載っているような意味のある単語や推測可能な文字列を入力していく方法です。これもまた、比較的簡単な単語の組み合わせを使っている場合、容易に解読されてしまうリスクがあります。
偽装メッセージによるWeb認証情報の奪取
悪意のあるメールなどを送ってIDやパスワード情報を盗み出す方法も盛んに行われています。メールにリンク先のURLを添付し、その飛んだ先には、企業や公的機関とそっくり似たようなWebサイトを用意しておきます。
そこで、利用者が本物のWebサイトと誤認してIDとパスワードを入力してしまった場合、悪意ある第三者に情報が抜き取られてしまうケースが後を絶ちません。こういったメールには不安を煽るような文面が記載されていることがありますが、安易に添付されているURL先には飛ばないように気を付けることが大切です。
ログインを保持したままのユーザへの攻撃
webサイトの中には、ある一定期間ログイン状態を維持する機能が備わっていることがあります。通常これらの機能は利便性を高めるために備わっていますが、悪意ある第三者はこれを利用して情報を盗む場合があります。具体的には、ログインを維持し続けている利用者のIDやパスワードがわからなかったとしても、彼らに特定のアクションを起こす文字列を含むURL先に飛んでもらうことで、そのまま情報を盗み出すことが可能となってしまいます。
こういったことを防ぐために、共有のパソコンでは認証機能のあるWebサイトやアプリケーションはなるべく使わないようにする、ログイン維持機能を一時的に外す、使用後は必ずログアウトを必ず行うといったことを気を付ける必要があります。
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まとめ
このように認証機能は、Webサイトを利用していく上で非常に大切なものではありますが、必ずしも万全ではありません。こういったリスクが常にあることを意識した上で、上手に活用していきましょう。