会員サイト構築の記事
ARTICLE会員制サイトをWordPressで作成する方法。手順やプラグインの選び方
会員制サイトを作る必要があるならば、いくつか方法が考えられます。ASPサービスの利用、またすでにWordPressサイトがあるなら、プラグインを導入して会員制サイト作成も可能です。会員制サイトの作成方法について詳しく見ていきましょう。
目次
会員制サイトを作る主な方法
会員制サイトのシステムを全て自社で用意し管理するのは、複雑で手間もコストもかかります。比較的手軽に低コストで導入するには、CMSやASPサービスの利用がおすすめです。
WordPressなどCMSを用いる方法
CMSとは、サイトを作るためのシステムです。代表的なCMSにWordPressがあります。
すでに自社サイトをWordPressで構築しているなら、ここに会員制サイトを作るためのプラグインを入れることで、サイトを会員制にカスタマイズできるのです。
今あるシステムを活用する方法なので、低コストで会員制サイトを作りたい場合に向いています。
会員制サイトを作れるプラグインは種類がたくさんあります。必要な機能を備えたプラグインを選び、目的に合った会員制サイトを構築しましょう。
ワードプレスを使った会員制サイトの作成方法は、「会員制サイトをWordPressで作成。手順やプラグインの選び方」をご一読ください。
ASPサービスを用いる方法
会員制サイトを作るもう1つの方法では、ASPサービスを利用して構築します。ASPサービスとは、インターネットを通じてシステムを利用できるサービスのことです。
そのため、この方法で会員制サイトを作ると、インターネット環境とパソコンさえあれば、いつでもどこでも会員制サイトを管理できます。
操作性のよさもASPサービスの魅力です。会員制サイト作り専用のシステムなので、より使いやすく簡単に操作できるよう、画面が工夫されています。
CMSより手軽に会員制サイトを作れるので、専門知識を持ったシステム運用の担当者がいない、という場合にもおすすめです。
ASPサービスの機能やセキュリティ対策は、サービスによって違いがあります。最適なサービスを選べるよう、比較検討して決めましょう。
ASPの会員サイト作成ツールについては、「会員サイトをASPサービスで作る。作成ポイントやサービスの選び方」をご一読ください。
会員制サイトを作るべき理由
閲覧できるのを会員に限定すると、特定の顧客とだけ特別なコミュニケーションが可能です。会員制サイトのこの特徴は、顧客との関係性を深めるのに活用できます。
具体的にどのような仕組みが役立つのか解説します。
限定コンテンツが提供できる
会員制サイトの機能を利用すれば、特別な顧客である会員にだけ、限定コンテンツを公開できます。
会員制サイトに登録する顧客は、繰り返しサービスやコンテンツを購入する優良顧客や、商品はもちろん会社そのもののファンになる可能性が高いです。
そのため、会員登録の特典としてコンテンツをプレゼントしたり、会員限定の特別コンテンツを用意したりして、ほかの顧客との差別化をするとよいでしょう。
決済システムを導入しておけば、限定コンテンツを用意するだけで簡単に販売できます。定期的にコンテンツをリリースできるなら、シリーズ化して定期的に決済されるようにすることも可能です。
関係性が構築できる
通常のサイトは、多くの人に情報を伝えられます。しかし、伝えられる内容は均一で、全員に同じことを知らせるのみです。
一方、会員制サイトは、個人向けにメッセージを発信できます。
たとえば、ログインしたときに表示される「〇〇さん、こんにちは」「〇〇さん、お久しぶりです」といったメッセージもそうです。これだけでも個人に向けたメッセージ、という特別感が出ます。
限定コンテンツも関係性を深めるのに役立つツールです。よりコアな顧客にだけ公開する情報は、ほかの顧客との差別化につながります。
個別のコミュニケーションを重ねることで、顧客から優良顧客に、そしてファンへと、関係性を深められるのです。
継続課金が行える
会員制サイトを導入すると、継続課金の仕組みを使えます。そのため、有料会員サイトを作り、定期的に決済できるのです。しかも、継続するかどうかを、会員が自分で操作できます。
定期的に自動で決済される仕組みは、会員の手をわずらわせません。しかも不要と感じたときには退会手続きをすぐにできるので、損にもなりません。
使い勝手のよい仕組みなので、1度会員登録すると、継続する顧客が多いのです。
継続率が高まることは、顧客1人あたりのもたらす利益が大きくなることにつながります。結果、安定収入や利益の増大に結びつくのです。
会員サイトのメリットについては、「会員制サイト構築のメリットは?方法やポイントのまとめ」をご一読ください。
会員制サイトの活用例
システムをうまく活用すれば、会員制サイトの活用範囲は幅広いものです。ここでは、会員制サイトをどのように活用できるのか、具体的な例を紹介します。サイト導入の参考にしてください。
コンテンツの提供
『閲覧できる人を限定できる』という会員制サイトの機能を活かすと、コンテンツの販売ができます。動画や電子書籍などファイル形式にまとめたコンテンツを販売する、という活用方法です。ファイル形式なら、購入直後からサイト上で閲覧できます。
顧客が「欲しい」と思ったときすぐに購入し、その気持ちが冷めないうちにコンテンツを見られるのが魅力です。
ツールやサービスの提供
パソコンで使用するツールやシステムの利用権を販売するのにも、会員制サイトは役立ちます。月額制で月々の決済というシステムも利用可能です。
ユーザー登録から利用権の購入・期限の確認・退会まで、全ての手続きを会員制サイト上でできます。月々の決済という点では、月額固定で提供されるサービスを販売するのにも、会員制サイトは有効です。
たとえば、税理士やコンサルティングの顧問契約・定額制のエステなどと相性がよいでしょう。
サイト運営に必要なデータ分析と効果測定
サイト運用の目的を売上に設定することが多いかと思いますが、データ収集や分析を行えていない場合、適切にサイトを運営できているとは言い難いです。
そのため、ここではデータ分析と測定方法について解説します。
Google Analyticsでのトラッキング
Google Analyticsは、Webサイトの訪問者の行動を詳細に追跡し、分析に必要なデータを取得できるツールです。
主な機能として、ユーザー数やページビュー、離脱ページなどの解析を行うことができます。
さらに、ユーザーの属性情報(地域・年齢・性別)やデバイス情報も分析が可能です。また、ユーザーがWebサイト上で行った、クリックやファイルのダウンロードといった行動も確認できるため、サイト運営における改善点を明確にする際にも役立つでしょう。
ユーザー行動分析によるサイト改善のポイント
サイト改善は定量的な視点で分析することがおすすめです。
たとえば、直帰率やコンバージョン率を把握できていれば、行動の傾向を把握することができます。また、A/Bテストや回帰分析を行うことで、特定の施策がどの程度効果を発揮しているかを評価することが可能です。
また、セッションデータやフォームデータから得られた数値を活用すれば、大規模なデータからトレンドや行動パターンの変化を迅速に捉えることもできるようになり、売上を伸ばすための改善施策の立案につながります。
会員制サイトをWordPressで作る方法
CMSを利用して会員制サイトを構築する場合、事前準備が必要です。代表的なCMSであるWordPressの利用を想定し、準備について解説します。
独自ドメインの取得
まず必要なのは独自ドメインです。URLの『http://』以下の部分になる文字列で、サイトの住所になります。
サイトを作ったとしても、住所がない状態では、どこに行けば閲覧できるのかわかりません。そこで、ドメインを取得し、サイトのある場所がわかるようにするのです。
ドメインはサーバーを設定するときに必要になるので、先に取得しておきましょう。
レンタルサーバーを選択
次にレンタルサーバーを用意します。レンタルサーバーはWordPressで構築したサイトを置く場所です。住所に対応する土地と考えましょう。
レンタルサーバーにはさまざまなサービスがありますので、料金や内容を比較して最適なものを選びます。WordPressを利用するなら、WordPressに特化したサーバーを利用するのもおすすめです。
WordPressサイトを表示できるようにするには、契約したレンタルサーバーに、先に取得しておいたドメインを設定します。その後、WordPressをサーバーにダウンロードして、基本的な設定をすれば表示が可能です。
WordPressプラグインを選択
会員制サイトとしてWordPressを利用するには、プラグインを選んで導入します。会員制サイト作り用のプラグインを選び、デザインを調整すれば完成です。
プラグインはWordPressの管理画面から選択できます。
プラグインを選ぶときには、解説がわかりやすいことも大切です。特にシステムにあまり慣れていない人が管理をする場合には、日本語に対応しているものを選べばわかりやすいでしょう。
合わせて読みたい記事「WordPressで会員サイトを作る方法|導入メリットや作り方も」
WordPressプラグインの選び方
プラグインを選ぶときには、必要な機能を備えたものを選びましょう。会員制サイトの目的に合った機能を持つプラグインを選べば、効率的な運営が可能になります。
サイトの目的
同じ会員制サイト構築のためのプラグインでも、それぞれ違った特徴があります。そのため、サイトの目的にぴったりのプラグイン選びが重要です。
必要最低限の機能のみのプラグインなら、シンプルな会員制サイトが作れます。会員向け限定コンテンツを作りたい、という場合に最適です。
会員種別を細かく設定できるプラグインもあります。会員をプラチナ・ゴールド・シルバーといった具合に分類できるので、ランク分けした管理がしたい場合によいでしょう。
SNS機能を追加できるプラグインなら、会員同士の交流を促すことも可能です。大手SNSサイトのアカウントでサインインできるものなら、より手軽に利用してもらえるかもしれません。
標準機能と拡張機能
プラグインには標準機能と拡張機能があります。同じ会員制サイトを作るためのプラグインでも、標準機能と拡張機能の種類に違いがあることに注意しましょう。
拡張機能が有料という場合もあります。必要な機能が拡張機能で用意されている場合、当初の予定よりも多く予算が必要になることもあるのです。
それぞれの機能を比較し、必要な機能を備えた会員制サイトが作れるプラグインを選んでください。
サイトデザイン
デザインもプラグイン選びの重要な要素です。
まず気をつけなければいけないのは、WordPressテーマとプラグインの相性です。特にフリーテーマを使っている場合、プラグインがうまく導入できない場合があります。表示されなかったり、動作しなかったりするのです。
そのような場合は、会員制サイトのプラグインに対応しているテーマを使って解決しましょう。
また、単にプラグインを導入しただけだと、デザインが安っぽくなってしまいがちです。特別感のある会員制サイトにするために、デザインは別途予算を用意して依頼するのをおすすめします。
合わせて読みたい記事「WordPress予約システムをGoogleカレンダーと連携させよう。おすすめプラグイン3選」
WordPressで会員サイトを運営する際のトラブルシューティング
ここでは、WordPressで会員サイトを運営する際に予見されるトラブルについて解決方法を解説します。
予め、対処法を把握することで不意のトラブルにも対応できるようにしましょう。
ログインエラーの対処方法
WordPressの会員サイトでログインエラーが発生する代表的な原因として挙げられるものとして、「ログイン画面が表示されない」「ログイン情報を忘れた」「アクセス権限がない」といった原因があります。
ログイン画面が表示されない場合は、アドレスの誤入力やプラグインのエラーが原因であることが多いです。また、ログイン情報を失念した場合は、パスワードリセット機能を利用しましょう。
アクセス権限に問題が生じた場合は、管理者に権限設定の確認を依頼することで解決できることが大半です。
ページ読み込み速度の改善策
ページ表示の高速化には、いくつかの手段を同時に講じることがおすすめです。
まず、不要なプラグインを削除し、CSSやJavaScriptを最適化する方法があります。また、画像を軽量化することも有効です。
ブラウザキャッシュやサーバーキャッシュを活用して再訪問時の読み込みを高速化する方法も講じてみましょう。
こうした対策を講じても効果が見られない場合は、PHPのバージョンを最新にアップデートすることで速度改善に寄与する場合があるため試してみましょう。
まとめ
会員制サイトは、WordPressでも作成できます。会員制サイトを作るためのプラグインを導入するのです。
会員制サイトのプラグインはたくさんの種類があるので、ぴったり合ったものを選びましょう。そのためには、会員制サイトの目的とそれに必要な機能をはっきりさせることが大切です。
WordPressによる会員制サイトの作り方を参考に、ぜひ会員制サイトを導入してみましょう。
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