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WordPressの脆弱性とは?診断方法や解決のポイントなどを解説

掲載日:2023年1月4日更新日:2024年2月21日

WordPressは広く扱われる便利なCMSですが、さまざまな理由により脆弱性を抱えており、外部からの攻撃を受けてしまうことがあります。そのため、脆弱性診断を定期的に行い、セキュリティ対策を講じることが重要です。この記事では、WordPressの脆弱性、診断の方法やポイントなどについて解説していきます。

WordPressが抱える脆弱性

WordPressの脆弱性とは、セキュリティ上の欠陥を表します。プログラムのエラーやバグが弱点となり、外部から不正アクセスやデータ改ざんなどの攻撃を受けやすくなるのです。本体だけではなく、テーマやプラグインからも攻撃を受けることもあります。

プログラム開発者は、設計や実装の段階で不具合が起きないよう注意を払っていますが、まったく穴がないプログラムを作成するのは難しいです。そのため、外部からの攻撃を防ぐためにさまざまなセキュリティ対策を講じる必要があります。

WordPressが脆弱性を抱えている3つの理由

WordPressが脆弱性を抱えている主な理由は、以下の3つです。

  1. 世界的にユーザー数が多いから
  2. 誰でも容易に使用できるから
  3. オープンソースだから

それぞれについて解説します。

1.世界的にユーザー数が多いから

WordPressは、世界で非常に広く利用されています。実際にWordPressサービスを提供するkinstaのデータでは、WordPressのシェア率は全Webサイト中43%、全CMS(Webの専門的な知識を持たない人でもWebサイトやコンテンツの構築ができるシステム)のうち65%を占めているとされています。(※2022年11月時点)

つまり、あなたが普段目にするWebサイトのうち多くがWordPressで作られているということです。

しかし、このようにユーザー数が多いことが原因で、外部からすると大きなダメージを与えやすく、攻撃対象にもなりやすくなっています。

2.誰でも容易に使用できるから

WordPressは、特別なIT知識がないサイト運営の初心者でも使用しやすいことが魅力の1つです。ただし、サイト運営初心者の場合はセキュリティ対策も甘くなりがちで、サイトが外部から狙われやすいという欠点があります。

このように、初心者を含め誰でも容易に使用できるという点も、脆弱性につながっているといえます。

3.オープンソースだから

WordPressはオープンソースであり、ソースコードが世間に公開されています。したがって、プログラミングの知識があれば誰でも自由に編集することができます。しかしこのことが原因で、ハッカーにとっても脆弱性を見つけやすくなっています。

オープンソースであることはWordPressが高い人気を誇る理由の1つですが、それゆえ外部から狙われやすくなってしまうのは難しい問題です。

WordPressのセキュリティ対策の重要性

WordPressでは、サイト運営に必要な個人情報や顧客情報など、重要な情報を管理していることも珍しくありません。しかし、ここまでお話してきたWordPressの脆弱性により、これらの情報が外部に漏れてしまう恐れがあります。もしそうしたことが起きた場合、損害賠償や企業の社会的信用喪失などのリスクがあるため、WordPressのセキュリティ対策は非常に重要です。

WordPressの脆弱性への対策方法としては、定期的なアップデートやメンテナンスなどが挙げられます。具体的な方法と内容につきましては後述します。現時点で何の対策も講じていない場合は、必ず実践しましょう。

WordPressの脆弱性診断とは

WordPressの脆弱性診断とは、WordPressが正常に作動することや、充分なセキュリティ対策ができているかどうかを確認するものです。WordPressの脆弱性診断を定期的に行うことによって、外部から攻撃を受けるリスクを抑えられます。具体的には主に以下のチェックを行います。

  • バージョンが最新のものにアップデートされているか
  • ウィルスが侵入していないか
  • 悪意のあるコードが書きこまれていないか
  • SSL(Webサイトとそのサイトを閲覧しているユーザーとのやり取り(通信)を暗号化するための仕組み)の期限は切れていないか
  • データの不正アクセスや改ざんがされていないか

上記のようなチェックを行い、問題を抱えている項目があれば対策を行うことで、脆弱性を減らしてセキュリティを高めることができます。

WordPressの脆弱性を診断する方法

WordPressの脆弱性を診断する方法として「サイトヘルス機能」と「脆弱性診断サービス」の2つが挙げられます。それぞれ解説していきます。

サイトヘルス機能

サイトヘルスとは、WordPressの管理画面から脆弱性をチェックできる機能です。WordPress管理画面の「ツール」から「サイトヘルス」を選択することで利用できます。

サイトヘルスは、現在のWebサイトの状態を表示し、問題があればその改善方法を提案してくれます。Webサイトの状態が良好であっても、さらにセキュリティを強化する方法を提案してくれるため安心です。サイトヘルスは無料ですぐに使える機能のため、簡易的なチェックとして使用する際におすすめです。

脆弱性診断サービス

脆弱性診断サービスは、さまざまな企業がWordPressのセキュリティ対策のために提供しているものです。大きく「ブラウザ型サービス」「WordPressプラグイン」「代行サービス」の3種類に分けられます。

・ブラウザ型サービス
サービスサイトにアクセスし、自社サイトのURLを入力して診断できるサービスです。ほとんどが無料かつすぐに使えますが、診断内容が簡易的、また対象がWordPress本体のみでテーマやプラグインまでは診断できないという場合も多いです。

・WordPressプラグイン
プラグインをインストールし診断を行う方法で、こちらは無料・有料ともに存在し、ものによって診断内容も異なってきます。まずはすぐに使用できる無料のものをお試しに使用してみるのもよいでしょう。

・代行サービス
業者がWordPressの脆弱性診断を代行してくれるサービスです。有料のものがほとんどのためコストはかかりますが、プロに任せることで充実した診断が行え、また業務負荷の削減もできます。

運営しているサイトの規模や、セキュリティ対策の知識にあわせてを選びましょう。サイト規模が大きかったり、セキュリティ対策に自信がないという場合は有料サービスを検討するのもおすすめです。

WordPressの脆弱性を解消する5つのポイント

WordPressもの脆弱性を解消するためのポイントは、以下の5つです。

  1. WordPress本体・テーマ・プラグインを頻繁にアップデートする
  2. ログインパスワードを複雑にする
  3. 使わないプラグインを削除する
  4. バックアップを取る
  5. SSL化する

では、それぞれについて解説します。

1.WordPress本体・テーマ・プラグインを頻繁にアップデートする

WordPress本体・テーマ・プラグインは、なるべく頻繁にアップデートし、最新の状態を保ちましょう。なぜなら古いバージョンのものは、最新のセキュリティ対策が施されていないため、外部からの攻撃を受けやすいためです。WordPress本体は自動でも更新されますが、テーマやプラグインは手動で更新する必要があります。そのため、テーマやプラグインの更新情報はこまめに確認するようにしましょう。

2.ログインパスワードを複雑にする

WordPressのログインパスワードは、面倒くさがらずに複雑なものにしましょう。単純なパスワードはかんたんに解析されてしまう恐れがあり、例えば「企業名+設立年」などのパスワードだと容易に突破されるでしょう。

パスワードは、以下の要素を盛り込むのがおすすめです。

  • 英数字、小文字、大文字、記号すべてを織り交ぜる
  • できるだけ桁数を増やす

3.使わないプラグインを削除する

WordPressのプラグインは、無料かつ容易にインストールできるため、ついつい色々なものをインストールしてしまいがちです。しかし、プラグインの数が増えるにつれて、それだけセキュリティリスクも高まります。使用しないプラグインは削除し、必要最低限のものだけ残すようにしましょう。不要なプラグインを削除することで、管理が楽になるというメリットもあります。

4.バックアップを取る

WordPressのバックアップはこまめに取りましょう。なぜなら、万が一攻撃を受けた際に、改ざんされたデータをリセットできるためです。WordPressの編集や更新を行ったら、その都度バックアップを取るのがおすすめです。

5.SSL化する

WordPressのWebサイトのSSL化をすることで、ハッカーが侵入しにくくなります。SSL化されたWebサイトのURLは、「http」ではなく「https」から始まるため、ユーザーから見てもわかります。したがって、SSL化をすることでユーザーも安心して利用できるようになり、結果としてSEOでも有利になることがあります。

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まとめ

WordPressは世界中で広く使われており、多くの魅力を持つシステムです。しかし、WordPressならではの脆弱性によって、外部からの攻撃を受けてしまうことがあります。攻撃の防ぐためにも、脆弱性診断などを行い、セキュリティ対策は入念に行いましょう。最後にご紹介したSPIRALマネージドクラウドは、脆弱性診断を含めた高度なセキュリティ対策が可能ですので、より厳格なセキュリティ体制を保ちたい、情報漏えいに不安がある、といった場合は是非検討してみることをおすすめします。