メール配信の記事
ARTICLEメルマガ配信の目的とは?メリットや効果、種類・方法について
メルマガ配信は、販促・ファンの育成・リピーター増加などが期待できます。では、これらの目的を達成するために、どのように運用すればいいのでしょうか?成果を向上させるための配信の方法やコツ、また担当者は必ず知っておかなくてはならないメルマガに関する法律についても解説しますので参考にしてください。
目次
メルマガ配信とは
メルマガ配信は、さまざまな目的で行われています。どのような目的で配信をするのか、メルマガの形式の種類、ポイントについて解説します。
メルマガの目的やメリット
メルマガ配信の目的はさまざまです。例えば、下記の目的で配信されています。
- 販売促進
- 告知
- ファンの育成
- ユーザーの教育
- リピーター対策
メルマガは発行者から直接ユーザーに届く媒体です。だからこそ、ブログやオウンドメディアなど他のネット媒体よりも、ダイレクトにユーザーに響くのです。
メルマガは、コラム・キャンペーンなどの告知・購入商品の使い方や機能紹介などが主な内容でしょう。また、ユーザーの興味関心の高いサービスの紹介・アンケート・ユーザーの感想なども含まれています。
ブランドや戦略に合ったユーザーのためになる内容で継続的に配信しましょう。
メルマガの種類
メルマガには2種類のスタイルがあります。『テキスト』と『HTML』です。それぞれにメリット・デメリットがあります。そのため、両者の特徴を知ったうえで、スタイルを決めましょう。
スタイル | メリット | デメリット |
---|---|---|
テキストメルマガ | ・作成の手間がかからない ・ユーザーの使うメーラーの種類によらず表示できる ・送受信が短時間でできる | ・開封率などの確認ができない ・画像や動画により視覚的訴求ができない |
HTMLメルマガ | ・デザインが豊富で視覚的にアピールできる ・開封率など確認ができる | ・制作に手間がかかる ・専門的な知識が必要 ・ユーザーの環境によっては受信、表示できない |
テキストとHTMLでは、ユーザーが受ける印象も違います。ブランドイメージなどもあわせて、適切なスタイルで配信をしましょう。
メルマガ配信で重要なポイント
メルマガ配信はユーザーとの関係性作りやブランド力を高めるために使われます。この目的を果たすための重要なポイントは、ベネフィットを伝えることです。ベネフィットとは、ユーザーが商品などを手にして得られる『良いこと』を指します。
商品やサービスの特徴ではなく、それらを使うことで実現する理想の未来をイメージさせるのです。例えば、語学教育であれば『今より英語が話せるようになり海外勤務や海外での仕事が実現できる自分』がイメージできるようにします。
そして、理想の未来に到達するために必要なステップを伝えましょう。するとその情報に共感したり価値があると感じたりした人と信頼関係が作られていくのです。
メルマガ配信に利用するシステムについて知りたい方は、「メルマガ配信システムを使うメリットとは。仕組みや選び方のまとめ」をご一読ください。
メルマガ配信で期待できる効果
メルマガ配信の効果について解説します。
接触時間の増加
「接触時間が多いものや人を好きになりやすい」とわれています。定期的なメルマガ配信はユーザーとの接触時間を増やすことです。メルマガそのものはもちろん発信者にも好感を持ってもらいやすくなります。
時間をかけて好感度と信頼度を高めていくと、紹介する商品やサービスのことも信頼してもらいやすくなるでしょう。そこから優良な見込み客を開拓・育成できるのです。
また、商品などに興味を持っていない場合でも、メルマガのコンテンツが好きというユーザーは、サイトに興味を抱く可能性があります。コンテンツによって、将来の顧客作りができる可能性もあるのです。
好感度や露出の向上
メルマガ配信を定期的にするとユーザーの目に触れる露出が多くなります。すると、ユーザーはいつの間にか、その商品やサービス・会社をよく知っている状態になるのです。
メルマガは広告やCMと比較してより多くの詳細な情報を伝えられます。それだけユーザーの認知度を効果的に高められるということです。メルマガ配信で戦略的にブランド作りを進めた場合、ユーザーからの印象アップにもつながります。
広告よりも高いコンバーション率
メルマガ配信は成果につながりやすい媒体です。その理由は、時間的・心理的な近さにあります。メルマガは他の広告と比較して、両方ともユーザーとの距離が近いのです。
広告を出す場合、企画から始まりさまざまなチェックを経てユーザーの目に触れます。一方、メルマガは配信しようと思ったらすぐに作成に取りかかれすぐに配信可能です。
素早い動きが可能なので、急なキャンペーンへの対応もでき、チャンスを逃しません。
メルマガが届いているユーザーは、登録時点で必ず接点を持っています。そのため、広告と比較して心理的に距離が近いのが特徴です。
そもそも信頼していない会社のメルマガの購読はしません。そのため、購読しているのは、成果に結びつきやすいユーザーと言えるのです。
メルマガに関する効果については、「メールマガジンの配信はどうすれば良い?効果や方法についてのまとめ」をご一読ください。
メルマガ配信の主な方法
メルマガ配信の方法は『定期配信』と『ステップメール』があります。それぞれの特徴と書き方について解説しますので、配信する際の参考にしましょう。
定期配信
『定期配信』は、いわゆる普通の配信方法です。週1回・月1回・火曜日と木曜日など、タイミングを決めてメルマガ配信をします。
定期配信では、どのくらいの頻度が効果的か?と考えられることが多いです。しかし、大切なのはユーザーとの関係性作りに最適な頻度かどうかです。
好感を持ってもらいやすくするには頻度が高い方がいいですが、質の低い内容の場合には逆効果の可能性もあります。
ユーザーが知りたいこと、興味関心に紐づくような質の高いメルマガを送るからこそ、良好な関係性が作られるのです。そのため、十分な質が担保できる頻度で配信することが大切でしょう。
定期配信メールの書き方
定期配信メールでは、ユーザーに役立つ情報を配信します。ユーザーの理想の未来実現に役立つ情報です。しかし、単なる情報では、他との差別化ができません。そこで利用するのが、配信者の近況・お客様の声です。
配信者の近況・お客様の声は、配信者だからこそ持っているオリジナルの情報といえます。このオリジナルの情報と、役立つ情報を融合させることで、オリジナリティのあるコンテンツが作れるのです。
コンテンツの構成は、下記を参考にするとまとまりやすくなります。
- 冒頭(オリジナル情報):最近〇〇に参加しました。するとそこには~
- 本題(役立つ情報):△△(商品・サービス)にも同じことが言えます。つまり~
- まとめ:内容の総括
メルマガの書き方について詳しくは、「メルマガの送信方法とは。書き方や押さえておきたいポイントの紹介」をご一読ください。
ステップメール
『ステップメール』は、ある行動日を起点として設計しシナリオに沿って順番通りに届くメルマガのことです。例えば、今日メルマガ登録をしてすぐに1通目が届き、2通目は翌日の21時、3通目は更に2日後の21時、という具合に届きます。
ステップメールのいいところは、ユーザーとの関係作りから成約までの流れを自動化できることです。
ステップメールの構成を考え、シナリオを作っておけば、あとはメルマガがユーザーを連れてきてくれます。登録ユーザーが増えたとしても、手間はかかりません。
また、いつ登録しても1通目のメールから見てもらえるというのもメリットです。定期配信だと、10通目の配信のタイミングで登録したユーザーは、それ以前のメルマガを読めません。しかし、ステップメールなら、必ず1通目から読めるのです。
ステップメールの書き方
ステップメールを書くときには、まず全体の構成を考える必要があります。1通目で自己紹介・2~4通目で信頼関係の構築・5通目でセールス、という具合に、全体の流れをシナリオとしてイメージしてください。そのうえで、1通目と2通目以降の書き方を解説します。
1通目のポイントは、興味を持ってもらうことです。これからもメルマガを読み続けたいと思ってもらうためには、単なる自己紹介では不十分です。魅力的な内容・実践的で役立つ情報を盛り込みましょう。
また、メルマガが目指す方向性・理想といったものも具体的に打ち出します。
2通目以降で書くのは、1通目で提示した方向性・理想へ、ユーザーと一緒に向かうために必要なことです。具体的な役立つ情報やノウハウ、といったものがそれにあたります。
メルマガの作り方に関しては「その企業メルマガは面白い?読者に好まれるメルマガの作り方」をご一読ください。
メルマガが読まれやすい配信時間とは?
メルマガは読まれやすい時間があります。開封率を上げたい・より多くのユーザーに読んで欲しい、と考えるなら、配信時間も工夫しましょう。
一般的な開封タイミング
メルマガが開封されるのは、配信後2~3日以内です。一般的には、それ以降になると開封されることはほとんどありません。なかでも、開封されやすい時間帯は、21:00~24:00です。
また、人そぞれであるといわれますが、開封率・クリック率ともに高い曜日は火曜日という説もあります。火曜日は、週明け月曜日の忙しさがひと段落することで、メルマガチェックの時間的余裕が生まれやすいと考えられます。
そのため、一般的な開封のタイミングを狙って配信するなら火曜日21:00~24:00がベストです。
ターゲット別時間帯
配信時間をターゲットごとに変えると、開封率が高まることが期待できます。
ターゲット | 配信時間 |
---|---|
ビジネスパーソン | 平日8:00:通勤時間にスマホチェック 平日11:00~13:00:昼休みの隙間時間 |
主婦 | 平日10:00~14:00:家族が出かけ家事がひと段落する時間帯 |
シニア | 午前中:朝から活動的なのでパソコンチェックも午前中が多い |
学生など若い層 | 21:00~23:00:日中は学校、夕方からはバイトや部活なので、落ち着くのが就寝前 |
ターゲットごとに高い開封率が期待できる時間帯がありますが、これはあくまでも目安です。
スマホやタブレットなど、いつでも気軽にメルマガチェックができる端末が普及しています。そのため、時間を問わずチェックしているという人も増えているでしょう。
メルマガの配信時間について詳しく知りたい方は、「メルマガのベストな配信時間は?反応が高い時間帯や測定方法を紹介」をご一読ください。
配信停止ができないと法律違反?
メルマガ配信は『特定電子メール法』に則ってしなければいけません。『特定電子メール法』とオプトイン・オプトアウトについて解説します。
特定電子メール法とは
『特定電子メール法』は2002年に施行された法律で、正式名称を『特定電子メールの送信の適正化等に関する法律』と言います。この法律で規制されるのは、広告など宣伝目的のメールです。
そのため、ネットショップで新商品告知のために配信するメルマガも、対象となります。
宣伝のための配信をする場合、『特定電子メール法』で定められた下記のルールを守らなければいけません。
- 事前に送信の許可を得ること
- 送信を拒否したユーザーに配信しないこと
- 定められた事項について正しく明記すること
違反した場合、『1年以下の懲役又は100万円以下の罰金(法人は3000万円以下の罰金)』が課せられることもあります。
参考:特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(特定電子メール法)|消費者庁
特定電子メール法について詳しく知りたい方は「[特電法対応]オプトイン方式でメール配信していますか?」をご一読ください。
オプトインとは
『オプトイン』は、『特定電子メール法』で定められている事前に送信許可を得ることです。メルマガで商品などを宣伝する場合、あらかじめユーザーの同意が必要となります。
メルマガの登録フォームでは、広告や宣伝を含む特定電子メールを送信することを明記しましょう。それに同意する意思表示ができるチェック項目を設置します。同意の意思を確認できるようにしましょう。
ただし、『メールアドレスをインターネット上で公開している(特定電子メールを拒否している場合は除く)』『名刺交換をしている』『取引関係にある』という場合は、オプトインの対象外となっています。関係性から、広告や宣伝メールが届くことが予想されるからです。
オプトアウト(配信停止)とはメルマガ文面に記載する
『オプトアウト』とは、『特定電子メール法』で定められている、送信を拒否した人にメルマガ配信をしないという決まりです。そのため、配信者は、ユーザーがいつでも送信を拒否できるようにしておかなければいけません。
具体的には、配信するメルマガに、配信停止URLを設置します。ユーザーにとって、見やすい位置・フォントで掲載しましょう。
オプトアウトについて詳しく知りたい方は、「オプトアウト」をご一読ください。
メルマガ配信システムやツール
メルマガ配信をするには専用のシステムやツールが必要です。代表的な『メルマガスタンド』と『メール配信ソフト』について解説します。
メルマガスタンドとは
『メルマガスタンド』は、メルマガの配信システムです。利用範囲は幅広く、企業のマーケティングから個人のアフィリエイトまで使われています。導入コストが安く、無料で利用できるシステムもあるのが特徴です。
無料のメルマガスタンドは、気軽に利用できるのが魅力です。ただし、種類によってはステップメールの配信やリスト管理ができない、広告が入るといったデメリットもあります。
有料のメルマガスタンドは、マーケティングに役立つ機能や便利な管理機能があるので、成果と業務効率を高められるでしょう。配信数の制限もなく、ユーザーが増えても対応可能です。
メルマガ配信スタンドに関して詳しくは、「メール配信スタンドとはどんなもの?メリットや選び方のまとめ」をご一読ください。
メール配信ソフトとは
『メール配信ソフト』は、パソコンにインストールして使うメルマガ配信のためのソフトです。知識さえあれば、使いやすくカスタマイズすることもできます。
ただし、気をつけるべきポイントが5つあります。
- 規模の拡大に伴い運用コストが大きくなること
- パソコンのスペックに配信数や配信スピードが左右されること
- パソコンが使えなくなると配信できないこと
- プロバイダから受信拒否されるリスク
- マルウェアや不正アクセスによる情報漏洩リスク
端末に保存するため、自身の性能や通信環境に配信が左右されます。これらの対策が可能な場合に、導入を検討するといいでしょう。
メール配信ソフトについて知りたい方は、「 メールソフトは何を使ってる?基本を理解して使いこなそう 」をご一読ください。
メルマガ配信システムやソフトを使うメリット
既存のメーラーでも可能なメルマガ配信ですが、メルマガスタンドやソフトを使うメリットはあるのでしょうか?解説します。
確実な配信や効率化
スタンドやソフトなど専用システムを使うと、大量のメルマガが速く確実に配信できます。リストが多くなると、迷惑メールに振り分けられる・プロバイダにブロックされるなど、届かないメルマガが増えます。
配信システムの技術なら、こうしたトラブルを回避できるのです。
また、作業の効率化もできます。HTMLメールを簡単に作れる機能や、リスト管理機能、ユーザーを属性ごとに管理する機能などを活用できるのです。作業時間の削減が可能になるでしょう。
効果測定やマーケティング機能
マーケティング機能が使えるのもメリットです。メール開封率・リンクのクリック率・コンバージョン率の計測ができるので、メルマガの効果測定を具体的にできます。
また、ユーザーの属性や行動によって配信するメルマガを変えることも可能です。そのため、最適なタイミングでユーザーの求める情報を届けることにつながり、成果に結びつきやすくなります。
メール配信システムのメリットについては、「メール配信システムはどんな仕組み?メリットや注意点のまとめ」をご一読ください。
メルマガ配信システムやソフトのおすすめの選び方
メルマガスタンドやソフトは、機能や料金を比較して最適なものを選びましょう。
機能
メルマガスタンドやソフトは、それぞれに備わっている機能が違います。そのため、利用目的に合った機能が備わっているシステムを選ぶことが重要です。
最適なシステムを見極めるためには、まず、配信目的とターゲットを明らかにします。
- 具体的なターゲット
- 配信数
- 実施すべきマーケティング施策
これらを明確にし、必要な機能を洗い出し、最適なシステムを選びましょう。
料金
メルマガスタンドやソフトを選ぶときは、料金もよく検討しましょう。料金を比較するときのポイントは、費用対効果で考えることです。単純に料金だけで比較すると、安いけれど必要な機能が不足しているシステムを選びかねません。
また、月額制のメルマガスタンドでは、ユーザー数によって利用料金が上下するプランが多くあります。つまり、ユーザーが増えるほど、負担も増えてしまうのです。
ユーザーが増えたときの運営コストも考えて、最適な料金プランのあるシステムを選びましょう。
メール配信システムの選び方については、「メール配信システムを使うメリットは?基本や選び方とともに紹介」をご一読ください。
まとめ
メルマガ配信は、再び注目を集めています。ユーザーに直接、質・量ともに優れた情報を届けられるので、その他の広告と比較しても高い成果を上げられるからです。
自社のブランディングや商品のアピールに最適な方法で、メルマガ運営に挑戦しましょう。
また、メール配信から運営・分析まで全てをワンストップで効率化していきたい方には弊社のメール配信サービス「SPIRAL®」もおすすめです。問い合わせ・資料請求は無料ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。