メール配信の記事
ARTICLEメール配信サービスの活用で効率アップ。メリットや注意点のまとめ
メール配信システムを利用すれば一度にたくさんのメールを高速でミスなく送れるようになります。またメール配信施策の成果を向上させる機能もそろっており業務効率だけではなく生産性向上にもつながるでしょう。また、最近ではソーシャルの勢いが注目されて、メールマーケティングはまだ有効なのかという声も少なくありません。メール配信の課題からメリット、そしてメール配信の効果を検証するための成果分析までご紹介します。
目次
メール配信サービス(システム)の基礎知識
メール配信システムとは、数千〜数万あるいはそれ以上の大量メールを迅速に自動配信できるサービスです。
メール配信サービス活用のメリット
メールマガジンなどをはじめると、規模によっては数十以上の宛先を管理し、何百といったメール送信を行わなければなりません。手動で行おうとするとかなりの手間がかかってしまいますし誤送信などのミスも考えられます。
メール配信サービスを使うと、そういったリスクを軽減し工数減らせるのです。では、メリットを具体的に見ていきましょう。
メルマガスタンドとは
メール配信サービスを調べるとメルマガスタンドという言葉を目にすることもあるでしょう。メルマガスタンドとはメールマガジンを配信、発行するために使われるシステムで、最近ではほぼ同義として使われてるケースが多いようです。
遅延なし!安定した大量配信が可能になる
メール配信は、『大量配信型』と『セグメント型』と利用途によって大きく2つの方法に分かれます。それぞれの特徴を見てきましょう。
大量配信型に特化している場合は、単純に同一のメールをより多人数の受信者に対し配信するためのサービスです。大量のメールを高速で配信するのに向いています。メールマガジンの配信や企業による営業、自治体のお知らせ等に使われるのがこちらのサービスです。
一方、セグメント型はマーケティングに向いたシステムといえます。ユーザーの性別や年代といった属性からニーズを推測し、適したメールを効率よく配信するためのサービスです。ECショップなどでは購買履歴から趣味嗜好を加味した配信などの工夫もあるようですね。
ステップメールの配信やユーザーの趣向に合わせた配信をするなど、マーケティング施策が可能なためより効率的な配信が見込めるでしょう。自社がどのような利用目的で配信することが多いのか、その上での費用面を比較してサービスを選んでいくと良いでしょう。
サーバーはどうする?オンプレミスとクラウド
『オンプレミス』と『クラウド』は、メールサービスの利用形態の種類です。
オンプレミスは主に企業で利用します。自社内でメールサービスに利用するサーバーやPC環境を構築するので、初期費用や準備期間はかかりますが、カスタマイズに優れていて自社内でデータの完結ができます。
反面、維持管理や修繕も自己負担で行わなければいけません。データは社内で全て管理するため、セキュリティ面に優れるというメリットがあります。
一方で、クラウド型はインターネットを利用し、外部のリソースを使ったメールサービスです。外部サービスを利用するので、初期費用や維持費がほぼかかりません。情報システム部門の方もサーバー運用などの負担軽減につながります。
どこからでも接続できるというメリットもあります。ただし、利用先の事業者に依存するため急なサービス変更などには承諾せざるをえない点やデータの保管場所についてセキュリティチェックなど導入前に精査、確認はしっかりと行いましょう。
メール配信サービス(システム)やソフトの機能
続いて、メール配信サービスやソフトに備わっている基本的な機能について説明します。元から備わっている機能を有効活用して、手動で行う作業を減らすことが効率化にもつながるでしょう。
一斉配信や自動配信
内容については前述しましたが、一斉送信や自動配信といった機能は、ほぼ全てのメールソフトに備わっています。そのため、どの程度の人数にどれだけの数量のメールを配信するか、というのがサービスを選ぶ基準となります。
メール配信サービスは、サービス事業者ごとに登録できる宛先や配信できる数が決まっていることがほとんどです。無料であれば数も少ない傾向がありますが、初期段階からあまり枠をとり過ぎても、費用の無駄遣いになってしまいます。
メールマガジンの配信や営業をかける場合、最初はどの程度の数をこなすのかを考えることが大切です。
メールやリストの管理
メールやリストの管理も、メールサービス内で行ってくれるものが便利です。
手動で多くの宛先を管理する場合、誤送信のリスクも怖いですが、重複してメールを送ってしまう危険もあります。同じ宛先に何度も同じメールを配信すれば、相手が不快に思うかもしれません。
前述したように、属性別に登録者を分ける機能もありますので、自分で管理するよりもはるかに楽に管理ができます。
HTMLメール配信などのスタイル選択
メール配信システムによっては、HTMLメールのテンプレートを公開している事業者もあります。HTMLの知識がなくても、カスタマイズを簡単に行うことができるのです。
HTMLとはWebページを作るため、ホームページの作成などにも使われている言語です。これを使えば文字を大きくしたり、他サイトや動画へリンクをはったりといった機能を簡単に使えます。
また、通常の文章用のテンプレートを配布しているサービスもあるようです。ビジネスモデルの雰囲気に合わせたテンプレートを使えば、簡単にセンスの良い文章を作成できます。
メール配信サービス(システム)を利用するメリット
メール配信サービスを利用すると、どのようなメリットが生まれるのかについても解説します。メール配信サービスの導入に迷っている方は、検討要素の1つとして考えてみてください。
業務の効率化
こちらもいくつかすでに記載していますが、送信や宛先の属性判定といった、本来手動で行うべき手間を自動でやってくれるという点が、メール配信サービスの魅力です。
メールマガジン等に使う場合はそれだけではありません。購読メールの配信開始や停止、登録後の入退会といったユーザー情報の整理も、自動で行えるようになるのです。
自動配信には、時間の指定も含まれるため、自分が眠っている時間でもメール配信を行ってくれます。これらの機能により、業務負荷をかなり軽減することが可能でしょう。
効果測定とセキュリティ
メール配信サービスには、メールの送り先での開封率・リンクのクリック率等を、自動で測定してくれる効果測定機能が備わっているものがあります。
この機能を使えば、配信結果が細部まで報告されるため、実際にどういったメールが開封されたのか、何が悪かったのかといった改善点も見つけやすくなるでしょう。
また、重要メールの暗号化や、ログの管理、ログイン制限などの機能も備わっています。個人情報の不正流出を防ぐのにも大いに役立ちます。
マーケティング機能
メールを一定期間配信することで、データを収集しより細かい客の属性を合わせたメールの配信ができるようになります。
送信先のユーザーにとって興味のあるメールであれば、それだけ開封率や最終的な商品の購入、入会といった目標も達成しやすくなるでしょう。
レコメンドメールや動画メールなどといったメールの作成も容易になり、顧客や営業先に対し色々なアプローチの方法が増やせます。豊富なマーケティング施策をとることが可能になるのです。
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メール配信代行サービスの活用
メール配信に不安がある、あるいは配信にかける時間がないという方もいるでしょう。
そういった人のために、メール代行サービスというものが用意されています。どのような作業を代行してくれるのか説明します。
配信業務の代行
メールを大量に送らなければならない場合、その配信を代行してくれるサービスがあります。セキュリティ環境もしっかり整えていますし、何重にもチェックするため、誤送信や重複で送信するリスク低減も可能です。
代行は、複数名のチームで互いにチェックしあっている体制が多く、個人でやるよりも、手間もかからずミスも減らせます。
ライティング代行
情報商材や実際の商品を紹介する文章を書くことは、慣れない人にとってなかなか難易度の高い作業です。
メールマガジンを配信するなら、定期的に多くの文章を書かなければなりません。同じ内容のメールでは飽きられてしまいますし、より効率を上げるための内容改善は必須でしょう。
ライティング代行サービスを使えば、戦略や顧客に添ったライティングをプロが行ってくれるため、文章のクオリティもある程度担保されます。もし、1人で運用されているなら頭を悩ませるより、効率や効果の面で軽減できるかもしれません。
事業者によっては、ライティングの指導やアドバイスをしてくれるところもあります。
自社運用のサポートも受けられる
長期スパンで考えるのであれば、代行に頼らず自社でメール配信できる体制を確立していくことをめざしましょう。
メール代行サービスの中には自社で運用する際のアドバイスや、サポートをしているところもあるようです。
会社にまで訪問してレクチャーをしてくれたり目標到達まで二人三脚で歩んでもらえるような事業者もあります。
社内に精通している人がいない、相談相手がおらずノウハウもない…そんなときには活用を検討してもいいかもしれません。
メール配信サービスの費用や相場
それでは、実際のメール配信サービスにかかる費用相場や料金体系について見ていきましょう。
サービス内容などは事業者ごとに異なるため、あくまで目安として参考にしてください。
主な料金体系
料金体系はまずは利用形態によって異なります。クラウド型とオンプレミス型かにより、初期にシステムを導入する費用と月額費用がかかるという点は同じです。
月額制といっても、あらかじめ配信数の上限数を決められた定額制と、メール数ごとに費用を計算する従量課金制があります。先にポイントを購入しておき、サービスに換算するポイント制などもあるようです。配信できる回数や量によっては定額で送り放題できるサービスもありますのでまずは自社の利用予定をシミュレーションすることが大事です。目先の費用だけに目を取られると、逆に高く付いてしまうこともあるかもしれません。
クラウドの相場や内訳
クラウド型の初期費用は、アカウントを取得するところからはじまります。その際に、申込手数料などが1~5万円かかる場合もあれば無料のケースもあるでしょう。またはあらかじめ長期契約を行うことでディスカウントしてくれるケースもあります。
月額費用は、メールの配信数や登録されたアドレス数によって異なります。月に3000通で数千円程度、3万通なら数万円程度が月額費用の相場です。
無料から徐々にグレードアップできる事業者もありますので、適正数がわからない場合は、グレードアップ可能なサービスを利用すると良いでしょう。
ステップメールや効果測定、セキュリティなどのオプションは、追加費用が発生することが多いことを覚えておく必要があります。
オンプレミスの相場や内訳
オンプレミス型の場合、システムを使用するためのライセンス料がおよそ数百万円かかることが多いでしょう。ライセンス料は高額ですが、一度払ってしまえばその後は使い続けることが可能です。
それから、サーバー料にも初期費用が数千円~1万円、またはそれ以上程度かかります。低コストなレンタルサーバーを用意し、費用を抑える企業も増えている傾向にあるようです。サーバーは、容量や通信速度によって料金は大きく異なります。
レンタルサーバーを使う場合は、月額で費用がかかります。システムのアップデートやサーバーのメンテナンスに、月額数万円程度を計上しておく必要があるでしょう。
メール配信システムの費用はどのくらい?機能や費用の目安を紹介
メールマガジン配信の注意点
メール配信システムを使用する場合に、いくつか注意点があります。迷惑メールやスパムメールと見なされ、IPがブロックされてしまうと、ビジネスにおいて大きな痛手です。
加えて、宣伝や広告メール用に施行された『特定電子メール法』についても、押さえておく必要があります。
『特定電子メール』とは、営業・広告メールを指します。扱いを間違えれば、罰金として多額のお金を払わなければならなくなる可能性があるのです。
万が一、アカウントの停止などになってしまえば、通常業務にも支障が出てしまいます。そうならないための注意点を、ここで確認していきましょう。
同意が重要
営業メールなどを送る際に、無闇に大勢に送ってしまえば、ただのスパムメールです。特定電子メール法では、スパムメールを取り締まるための規定が制定されています。
具体的には、広告や宣伝目的のメールを送る際には、メールを受け取る側が事前に承諾しなければなりません。これを『オプトイン』と言います。
同意がない場合は、法律に抵触してしまいますので、十分な注意が必要です。
文面に気をつけよう。迷惑メールになっていない?
迷惑メールの定義は人によって異なりますので、ここでは『特定電子メール法』に抵触する可能性のあるメールについてご紹介します。まずは前述の通り、受信者が送信に同意をしていないメールです。
次に、表示義務を厳守していないメールが挙げられます。表示義務とは、メール送信者の住所・連絡先・氏名や企業名を表示する義務です。これが記載されていない場合は、法律違反となります。
それから、メールのタイトルと内容が違うような偽装メールです。送信者の情報を偽った場合も、偽装メール扱いとなります。
これらは法律で厳しく罰せられてしまう可能性があるので、注意が必要です。
配信停止ができないのは法律違反になる!
広告・営業メール等の配信は、受信者がいつでも受信をやめられるように、配信停止や退会の手続きなどがスムーズにできるよう、告知しておく義務があります。これが『オプトアウト』と呼ばれるものです。
法人に対しては、3000万円以下の罰金が科せられてしまいますので、記載には細心の注意を払うようにしましょう。
メールマガジン配信はタイミングも重要
メールマガジンやブログマガジンを配信する際、読んでもらうためには配信タイミングも重要です。あまり読まれない時間に送っても、他のメールの中に埋もれてしまい、結果的に読まれないままになってしまいます。
適切な配信タイミングについて考えてみましょう。
開封のタイミング
個人のライフスタイルによって、メールを見るタイミングは異なるようです。一般的にはもっとも配信メールが開封されやすい曜日は、火曜日といわれています。
週初めの月曜日は、会社や学校では慌ただしい場合が多く、公用的な案件を片づけるだけで終わってしまいやすいようです。その反動で、火曜日に手が空く時間が多くなるからだと考えられています。
だからといって、火曜日にメールが集中してしまえば埋もれてしまいます。時間帯をずらしたり、タイトルや中身が目を引くような工夫をしたりするといった必要があるでしょう。
ターゲット別時間帯
メールマガジン等の配信を考える場合、ターゲット層はある程度決まっているでしょう。化粧品等であれば主に主婦層、金融証券であれば多くは会社員男性がターゲットです。
サラリーマンであれば、お昼休みである11~13時が、手が空いていてメールも読まれやすい時間と言えます。主婦層なら家事が終わった後から、夕飯の買い出しまでの14~16時の時間が狙い目でしょう。
このように、メールのターゲットである読者層が、どのような時間にメールを読むか、タイミングを考えるのもメールを読まれるうえでのポイントです。
合わせて読みたい記事「メルマガの配信方法まとめ|書き方や押さえるポイントを紹介」
まとめ
メールサービスを利用すれば、さまざまな手間を自動化できます。自分の作業効率を大幅に上げられるだけでなく、企業で導入すれば人件費の見直しにもつながるでしょう。
誤送信や重複送信などの人為的ミスを防ぐためにも、メール配信サービスはとても役に立ちます。
近年ではクラウド型の進歩がめざましく、セキュリティ面も担保されているサービスや他システムとの連携ができたりとクラウドのデメリットといわれる部分の解消がすすんでいるように伺えます。
最後に、メール配信は効率的で効果的な分、営業メールや広告メールを送る場合は法律を意識した運用が必要です。送信者の同意がない場合や、退会手続き方法などがきちんと記載してあげることを忘れないようにしましょう。何より、読者に意義のあるアプローチをしてあげて双方にメリットのある運用をこころがけていきたいものですね。
メルマガ配信に関する効果や方法の詳細を知りたい方は、「メルマガ配信は何が期待できるの?効果や方法についてのまとめ」をご覧ください。
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