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LINE公式アカウントのセグメント配信とは?設定方法や活用例を紹介

掲載日:2019年3月7日更新日:2024年2月21日

LINE公式アカウント(旧LINE@)では、ユーザーにぴったりの情報が届かなかった場合「自分には必要ない」とブロックされる可能性があります。機会損失を防ぐために、セグメント配信を有効活用しましょう。セグメント配信を使えば、各ユーザーに最適なメッセージを届けることができます。
※「LINE@」は2018年12月より「LINE公式アカウント」へサービス移行しました。

セグメント配信(絞り込み配信)について知ろう

セグメント配信(絞り込み配信)について知ろう

顧客を似た傾向ごとに分けることを『セグメント』といいます。セグメント配信は、属性ごとに分類した顧客に、それぞれぴったりの内容で配信することです。

LINE公式アカウントにおいても、セグメント配信を利用することが可能です。しかし、「セグメント配信」という機能があるわけではなく、メッセージの配信先を「絞り込む」ことで事実上のセグメント配信を行うことになります。

セグメント配信について知り、有効活用できるようにしましょう。

セグメントとは

マーケティング用語で使われるセグメントという言葉には、『分けられたもの』『分割したものの一部分』という意味があります。

分けるのは顧客です。顧客を、性別・年齢・居住地などの属性や、買い物のときの行動によって、分類します。そうしてできたグループがセグメントです。

セグメントを活用するには、意味あるグループ分けをする必要があります。なんとなく似た人どうしをグループにするのではなく、似た傾向を持つ市場として考えましょう。有効なグループ分けができると、セグメントごとにより響くアプローチができます。

LINE公式アカウントにおけるセグメント配信

LINE公式アカウントには、「セグメント配信」といった機能はありません。

しかし、「絞り込み機能」を使うと、セグメント配信のように、グループ分けした対象者にメッセージを配信することが可能です。本記事におけるセグメント配信とは、LINE公式アカウントの「絞り込み機能を使った配信」を指しています。

セグメント配信の重要性とメリット

顧客のグループごとに違う内容でメッセージを配信できる「セグメント配信」には、2つのメリットがあります。
以下にその2つのメリットについて解説します。

  1. ブロックされるリスクを減らせる
  2. 無料メッセージ数が節約できる

それぞれ解説します。

ブロックされるリスクを減らせる

全てのユーザーに一斉配信でメッセージを送ると、中には「この企業のメッセージは自分には必要ない」と感じる人もいます。

一度ユーザーに不要と思われてしまうと、次回からメッセージは開封されなくなってしまいます。ブロックされることもあるかもしれません。

セグメント配信はそうした事態を予防できます。それぞれのグループのユーザーが一番関心のありそうなメッセージを届けられるので「自分には不要・関係ない」と思われる可能性が低いのです。

無料メッセージの数が節約できる

LINE公式アカウントは、無料で送信できるメッセージがプランによって決められています。決められたメッセージ数を超える場合は、追加の料金の支払いが必要です。

セグメント配信を活用することで、無駄な配信を減らすことができます。

結果、課金することなく効率的に、届けたい人たちにメッセージを送ることができるのです。

LINE公式アカウントでのセグメント配信の設定方法

LINE公式アカウントでのセグメント配信の設定方法

ユーザーにぴったりの情報を届けられるセグメント配信は、具体的にどのようにすればできるのでしょうか?メッセージの開封率が高いLINE公式アカウントでセグメント配信する方法を紹介します。

有料プランの利用

セグメント配信はLINE公式アカウントの有料プランの『プロ』で利用できます。

性別や年代など、みなし属性が推定できる友だちの人数が 100人~100,000人 以内のときに利用可能なサービスです。

LINEビジネスコネクトの利用

10万人を超えるユーザーに対してセグメント配信がしたい場合には、LINEビジネスコネクトを利用しましょう。LINEビジネスコネクトは、APIという仕組みを利用し、企業のシステムとLINEアカウントを連携します。

ユーザーに対するセグメント配信はもちろん、個別のフォローアップメッセージの配信や、LINEアカウントを会員IDとして利用することなどもできるのです。

サービスの統合について

大きな企業向けのLINE公式アカウント、小規模店舗向けのLINE公式アカウントという分類ですみ分けされてきたサービスが、2019年4月18日より、「LINE@」は「LINE公式アカウント」に統合されています。

それぞれのアカウントによって、利用できる機能に差がありましたが、統合後はその差がほぼなくなります。

LINE公式アカウントのセグメント機能(絞り込み機能)

LINE公式アカウントでは、2つの絞り込み機能を利用することができます。この2つは併用して配信を行うことが可能なので、よりユーザーに興味関心度に合わせたセグメント配信が行えます。

属性

LINE公式アカウントには、5つの「属性」が用意されています。LINE公式アカウントが自動的にユーザーを属性ごとに分類分けしており、その属性に対してセグメント配信を行うことが可能です。

  • 友だち期間
  • 性別
  • 年齢
  • OS
  • エリア

オーディエンス

LINE公式アカウントには、「オーディエンス」というセグメントを作成し、セグメント配信(絞り込み)の対象にすることができます。オーディエンスは6つの方法で作成が可能です。

ユーザーIDアップロード

TXT、CSV形式のファイルでユーザーIDをアップロードして作成するオーディエンスです。
LINEのユーザーは個別の「ユーザーID」を所有しています。オーディエンスとしてセグメントの対象にしたい「ユーザーID」をXT、CSV形式のファイルにしてアップロードすることでオーディエンスを作成することが可能です。「ユーザーID」の取得には「Messaging API」を利用する必要があります。

クリックリターゲティング

「過去に配信したメッセージに含まれるリンクをクリックしたユーザー」を対象にしたオーディエンスです。クリックリターゲティングを選択すると、配信から60日以内のメッセージがリストで表示されます。そのリストから対象のURLを選びオーディエンスに設定します。配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要となります。

インプレッションリターゲティング

「過去に配信したメッセージを開封したユーザー」を対象にしたオーディエンスです。クリックリターゲティングと同様にインプレッションリターゲティングを選択すると、配信から60日以内のメッセージがリストで表示されます。そのリストから対象のメッセージを選択して設定します。配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要となります。

チャットタグオーディエンス

「チャットタグ」を対象にしたオーディエンスです。チャットタグとは、チャットを行っているユーザーに任意で付与するタグのことです。この「チャットタグ」はユーザーとのチャットに、運用者が自由にタグをつけて管理することが可能です。この「チャットタグ」をオーディエンスとして設定します。

追加経路オーディエンス

「特定の経路で友だち追加したユーザー」を対象にしたオーディエンスです。対象期間を選択し検索を行うことで、期間中に追加された経路一覧が表示されます。期間は2020年3月15日以降が選択できます。「その他」の経路は対象外です。配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要となります。

ウェブトラフィックオーディエンス

「LINE Tagのトラッキング情報を基にした」オーディエンスです。LINE Tagとは、LINE広告の配信効果を可視化するためなどに使用されるタグです。LINE Tagを設定すると、ユーザーの行動の計測やオーディエンスリストの作成が行えます。配信に利用するには、オーディエンスのサイズが50以上必要となります。
※LINE Tagの利用を開始することでオーディエンスが作成可能になります。

オーディエンスの作成方法についてはこちらも合わせてご参照ください。

LINE公式アカウントでのセグメント配信手順

LINE公式アカウントでセグメント配信(絞り込み配信)を行う手順をご紹介します。

  1. セグメント配信手順①/メッセージの作成画面へ
  2. セグメント配信手順②/オーディエンスの設定の場合
  3. セグメント配信手順②/属性の設定の場合

セグメント配信手順①/メッセージの作成画面へ

公式ラインTOPページへ行き、以下の手順でメッセージを作成します。

【設定】→【メッセージを作成】

セグメント配信手順②/オーディエンスの設定

メッセージ作成画面の配信先を「絞り込み」とします。

次に「オーディエンス」を選択し、オーディエンスタイプを選択しましょう。

セグメント配信手順②/属性の設定

属性で絞り込みたい場合は、「属性で絞り込み」から、当てはまる属性を選びます。

属性とオーディエンスを組み合わせて設定することも可能です。

例えば、友達期間が7日間(属性)で、特定の経路で友達追加したユーザー(オーディエンス)にのみ配信ということができます。

LINE公式アカウントのセグメント配信の注意点

セグメント配信のターゲットリーチ数が100名未満

「オーディエンス」と「属性」、この2つの絞り込み機能を利用するには、ターゲットリーチ数(属性を推定できるユーザー数)が100人以上必要になります。属性を絞り込んだ結果が100名未満になった場合は、メッセージを送信することができません。

セグメント配信の「属性」はあくまでも推計

「属性」はLINEが独自で推計したデータであるため、確実ではありません。推測されたデータであることを理解した上で、有効活用していきましょう。

LINE公式アカウントのセグメント配信の活用例

LINE公式アカウントのセグメント配信の活用例

ビジネスの現場で頻繁に活用されるセグメント配信ですが、ほかにも便利に活用できる場はたくさんあります。ここでは、販売などビジネスのほかに、自治体や学校での活用例を紹介します。

自治体や学校

属性ごとにぴったりの情報配信ができるセグメント配信を活用すると、自治体や学校からの連絡を効率的に実施できます。

例えば、自治体が開催する行事についてや、保育園の入園手続きについてのお知らせを、それぞれの情報を必要としている人にだけ配信できます。

学校での利用でもこの機能が応用できます。学校では年間を通してさまざまな行事が開催されますが、全校生徒対象のものもあれば、学年ごとのもの、父兄対象のもの、入学予定者対象のものもあります。

セグメント配信で対象者にのみお知らせをすれば、情報を必要とする人にだけ確実に届けられるのです。

販売や営業活動

セグメント配信は、営業や店舗の販促にも活用できます。キャンペーン情報や、おすすめ商品・イベント情報などを配信するのです。

営業なら新規顧客・継続顧客ごとにセグメント配信をするのがよいでしょう。店舗の販促に利用するなら、週末のみ来店する顧客・3日に1度来店する顧客・月に1回来店する顧客など、来店頻度でセグメント配信するのがおすすめです。

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まとめ

セグメント配信を活用すると、ユーザーが必要としている情報をピンポイントで配信できます。販促やフォローアップはもちろん、自治体や学校のお知らせにも役立つのです。

開封率の高いLINE公式アカウントでセグメント配信をすれば、多くのユーザーにメッセージを届けられます。

ぴったりの情報を届けることの重要性を知り、セグメント配信を活用しましょう。

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