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ARTICLE注文フォームとは?利用場面やツール選びに失敗しないポイントも解説
ホームページや簡易的なECサイトで商品の販売を検討しているものの、「注文フォームの設置方法が分からない」と悩む企業も多いでしょう。そのような企業は、フォーム作成ツールを導入すれば、専門知識がなくてもスムーズに注文フォームを作成できます。この記事では、注文フォームの作成方法やおすすめのツールを紹介します。
目次
注文フォームとは?

注文フォームとは、端的にいえば「Webサイトに設置された注文の入力欄」のことです。企業のコーポレートサイトやECサイトなどに設置され、顧客はこの「注文フォーム」を使って商品を注文します。入力項目は、購入希望商品、配達(または利用開始)の希望日、支払い方法などです。
注文フォームと類似したものに「ショッピングカート」がありますが、これはBtoCのネットショップに特化したものです。Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングなど、大手ECモールでよく見かけます。注文フォームとショッピングカートは「商品を注文できる機能」といった意味では同義です。しかし、商品の追加方法や導入コストなどが大きく異なります。
ショッピングカートは、ECサイト内にある欲しい商品をクリックしてカートに追加、購入ボタンを押します。対して注文フォームは、「欲しい商品や希望配達日」を顧客主導で入力してもらうのが特徴です。ショッピングカートは便利ですが導入コストが高い傾向にあります。対して注文フォームは、顧客に入力の手間がかかる一方で、導入コストが安く、項目の内容も自由に変更が可能です。
注文フォームの利用シーン

注文フォームは、商品やサービス購入の旨を顧客主導で入力するフォームです。
また、注文フォームの主な利用シーンは次の3つです。
・商品数が少ない場合
・在庫管理の手間がかからない場合
・決済をする必要がない場合
ここから先は、具体的に注文フォームをどういった場面で利用するのか詳しく解説します。
1. 商品数が少ない場合
Webサイトで取り扱っている商品数が少ない場合、ショッピングカートよりも注文フォームの方が向いています。理由は「まとめ買い」の効果を得られないためです。ショッピングカートでは、顧客が複数の商品をカートに入れて、最後に「まとめ買い」のボタンを押すことで、選択した商品をまとめて注文できます。しかし、まとめ買い機能の効果が発揮されるのは、Webサイト内の商品数が多い場合に限定されます。そもそも取り扱っている商品数が少ない場合は、注文フォームを選択した方が、管理者側の手間やコスト面の負担が少ないです。
2. 在庫管理に工数がかからない場合
商品の在庫管理に工数がかからない。つまり在庫の種類や個数が少ない場合は、注文フォームの利用がおすすめです。
おすすめの理由として、大規模な在庫管理システムが不要なため、導入・運用コストを抑えられるからです。
在庫の種類や個数が膨大な場合は、在庫の残存数の記録や種類の増減管理など、複雑な在庫管理が必要となります。そのため、ショッピングカートと連携した本格的な在庫管理システムの導入が必要不可欠でしょう。
一方で、在庫の種類や個数が少ない場合は、シンプルな注文フォームと基本的な在庫管理機能で十分対応できます。複雑なシステムを導入すると、かえって運用の手間が増える可能性があるため、必要十分な機能を備えた注文フォームを選択することで、効率的な運営が可能になります。
注文フォームの作成方法

注文フォームにはどういった作成方法があるのでしょうか。ここでは、代表的な方法を3つ紹介します。
1. フルスクラッチ開発で作成する
フルスクラッチ開発とは、プログラミングを用いてシステムをゼロから開発する方法です。システムの企画から設計、テスト、実装まで、すべて自前で行います。注文フォームは、HTMLやCSS、PHPなどのプログラミング言語で作成可能です。フルスクラッチで開発すれば、フォームの項目やデザインなどを自社好みにカスタマイズできます。
しかし一方で、コーディングを行うには一定レベルの知識やスキルが必要です。社内に専門スキルを持った人材がいれば対応できますが、そうでない場合、開発は難航するでしょう。システムにトラブルや不具合が起こった場合の対処ができる人材も必要です。フルスクラッチ開発は、メリットとデメリットを踏まえたうえで検討する必要があります。
2. WordPressやローコード開発ツールでフォームを作成する
WordPressやローコード開発ツールでWebサイトを制作している場合、プラグインを利用してかんたんに注文フォームを作成できます。
プラグインは、システムの機能を拡張するための追加ソフトウェアで、管理画面からかんたんにインストールして利用を開始できます。
多くのプラグインは無料で提供されており、プログラミングの知識がなくても導入できます。WordPressやローコード開発ツールには、注文フォーム用のプラグインが豊富に用意されており、フォームの完成セットが含まれているものもあります。
3.フォーム作成ツールで作成する
専門的な注文フォームを手軽に作成したい場合は、フォーム作成ツールの利用がおすすめです。フォーム作成ツールは、その名の通りフォーム作成に特化したサービスです。
プラグインと同様に、プログラミングの知識がなくても注文フォームを作成できます。
多くのツールには、以下のような便利な機能が搭載されています:
入力項目の追加・変更
決済機能
通知システム
問い合わせ管理
メール配信
ただし、ツールごとに特徴や機能が異なりますので、料金プランも含めて十分に比較検討したうえで導入を決めましょう。
注文フォーム作成に役立つ「フォーム作成ツール」の機能とは?

前述の通り、フォーム作成ツールを使うことで、専門的な注文フォームをかんたんに作成できます。また、注文フォームだけでなく、受付フォームやアンケートフォーム、予約フォームなど多種多様なフォームを作成可能です。
ここでは、フォーム作成ツールにはどのような機能が備わっているのか詳しく解説します。
1. 注文フォームの作成機能
注文フォームを作成できる機能です。注文する商品やサービス名、数量、顧客の基本情報(氏名、住所、電話番号、メールアドレスなど)を入力する項目を自由に設定できます。
ツールのほとんどは、プログラミング知識不要のノーコード型で、ドラッグ&ドロップ操作やテンプレートを使って直感的にフォームを作成できます。
また、商品画像を掲載できるフォームや、オプション選択・カスタマイズ項目を追加できる機能を備えているものもあり、顧客にとって分かりやすく、入力しやすいフォーム作りをサポートします。
デザイン面でも、企業のブランドイメージに合わせて色やフォントを変更できるツールも多く、フォーム完成後も必要に応じて柔軟に修正・更新が可能です。
2. 決済機能
決済サービスと連携することで、商品・サービスの受注から決済までの流れをワンストップで行える機能です。
顧客がフォーム入力後、そのままオンライン上で決済できるため、注文から支払い完了までをスムーズに進めることが可能になります。
ツールによっては、クレジットカード決済(Visa、Mastercardなど)、電子マネー決済(PayPay、楽天ペイ)、コンビニ決済、銀行振込、スマホ決済など多様な支払い方法に対応しており、顧客の利便性向上にもつながります。
3. 通知機能
ユーザーからフォーム経由で注文や問い合わせがあった際に、即座に担当者に通知を送る機能です。
メールによる通知が基本ですが、Slack、Chatworkなどのビジネスチャットツールや、スマートフォン向けのプッシュ通知に対応したツールもあります。
4. 問い合わせ管理機能
ユーザーからの問い合わせ内容をシステム上で一元管理できる機能です。
フォーム経由で寄せられた問い合わせは、ツール上に自動でデータ化され、日時順や顧客ごとに整理して保存されます。
検索機能も備わっており、「顧客名」「問い合わせ内容」「対応状況」などで検索できるため、過去の履歴も素早く確認できます。
さらに、ステータス管理機能(未対応、対応中、完了など)を活用することで、対応漏れを防止しながら、スムーズな業務フローを構築することが可能です。
5. 外部ツール連携機能
ビジネスチャットツールをはじめ、表計算ソフト、SFA(営業支援システム)、CRM(顧客関係管理システム)など、外部システムとデータを連携できる機能です。
例えば、フォームで受け付けた注文情報をGoogleスプレッドシートに自動反映させたり、CRMに顧客情報を取り込んだりすることで、データ入力の手間を削減できます。
また、SFAと連携することで、問い合わせ内容を営業活動につなげたり、チーム全体で情報共有するなど、受注後のアフターフォローまで一気通貫で対応できる体制作りにも役立ちます。
6. メール配信機能
フォーム経由で寄せられた問い合わせや注文に対して、メールで自動返信や個別対応ができる機能です。
例えば、「お問い合わせありがとうございます」といった自動返信メールを送ることで、顧客に安心感を与えると同時に、今後の流れを伝えることができます。
また、ステップメール機能を活用すれば、商品案内やキャンペーン情報を段階的に配信し、顧客育成(ナーチャリング)にもつなげられます。
メールテンプレート機能が備わっているツールもあり、担当者が個別に返信する際も効率的に対応できる場合もあります。
7. 顧客管理機能
注文フォームや問い合わせフォームを通じて収集した顧客情報を、一元的に管理できる機能です。
顧客名、会社名、連絡先といった基本情報に加え、注文履歴や問い合わせ履歴なども紐づけて記録できるため、顧客ごとの対応履歴を可視化できます。
これにより、過去のやり取りを踏まえたきめ細かいフォローが可能になり、顧客満足度向上やリピーター獲得にもつながります。
フォーム作成ツールの失敗しない選び方

フォーム作成ツールを導入することで、注文受付や顧客管理を効率化し、業務負担を軽減できます。
しかし、ツールごとに搭載されている機能やコストに違いがあるため、自社に合わないものを選ぶと、かえって使いこなすための手間やコストが増えてしまうケースもあります。
そうならないためにも、目的に合った機能が備わっているか、操作性や連携性、セキュリティ面は十分かなど、事前にチェックすべきポイントを押さえておくことが大切です。
ここでは、フォーム作成ツールの失敗しない選び方をご紹介します。
1. 目的に合った機能が搭載されているかを確認する
業務効率化のためにフォーム作成ツールを導入する際は、目的に合った機能が搭載されているかを慎重に確認することが重要です。例えば、ECサイトの受注管理を効率化したい場合は、決済機能が付帯したツールを選択しましょう。
顧客情報の管理に重点を置きたい場合は、基本情報や閲覧履歴、購買履歴などを包括的に見える化できるCRM機能が充実したツールが適しています。
また、チーム間での情報共有を重視する場合は、顧客データや注文内容をリアルタイムかつ詳細に共有できる機能を備えたツールを選びましょう。さらに、リピート顧客の獲得を目指す場合は、ステップメール配信など、顧客育成に活用できる機能が付帯したツールがおすすめです。
目的を明確にし、それに対応した機能を持つツールを選ぶことで、業務効率化の効果を最大限に引き出すことができます。
2. フォームのカスタマイズ性は高いかを確認する
フォーム作成ツールを選ぶ際は、カスタマイズ機能の充実度を確認しましょう。
具体的には、フォントやレイアウト、ボタン配置などの要素を自由に変更できるか、またその操作性はどうかをチェックします。
プログラミング不要のノーコードでカスタマイズできるツールもあれば、エンジニアやWebデザイナー向けの高度な機能を備えたツールもあります。
この場合、プログラミング知識が必要となる場合もありますが、より細かなカスタマイズが可能です。
また、ツールによっては「デザインの作成代行サービス」を提供している場合もあるため、自社の要件に応じて検討するとよいでしょう。
3. テンプレートや項目は充実しているかを確認する
企業ごとに独自のイメージカラーや雰囲気があり、それに応じてWebサイトのデザインも変わってきます。そのため、自社の特徴を活かした注文フォームを作成するには、豊富なテンプレートと入力項目が備わっていることが必要です。
注文フォームのデザインは、ユーザーの入力完了率に大きく影響します。見やすいレイアウトと直感的な操作性を備えたデザインであれば、ユーザーはストレスなく最後まで入力を進めることができ、途中離脱も防ぐことができるでしょう。
入力項目が複数設定できるかも重要なツール選定のポイントです。入力形式には主に「プルダウンによる選択式」と「自由記述式」があり、これらを適切に組み合わせることで、より使いやすいフォームを作成できます。
4. ユーザーの入力負担を軽減するための機能があるかを確認する
フォーム作成ツールを選ぶ際は、「フォームの作りやすさ」に目が行きがちです。しかし、注文フォームの本来の目的は「正確な回答を集めること」なので、ユーザーにとっての「回答のしやすさ」も重要です。
フォームを公開したのに、項目が複雑なあまりユーザーが離脱してしまう、デザインが見にくく入力完了率が低い、といったケースも珍しくありません。こうした事態を防ぐためにも、ユーザーの入力負担をできるだけ軽減することが大切です。例えば、次のような機能があげられます。
・誤入力を検知する「エラー表示」の機能
・自由記述よりも「選択式」の項目が多い
・入力ステップが明示される機能など
ツールによっては、EFO(エントリー フォーム オーガナイゼーション)機能が付いているものもあります。EFOとは「エントリーフォーム最適化」のことで、ユーザーの入力エラー傾向を分析して、それに対する改善案を提示してくれます。
上記の機能によってユーザーの入力負担を軽減できれば、入力完了率や入力の正確性が高まり、確認の手間も減るでしょう。結果、企業とユーザー間のコミュニケーションコスト削減につながります。
5. 外部ツールとの連携性は高いかを確認する
フォーム作成ツールを選ぶ際は、外部ツールとの連携性もチェックしておきたいポイントです。多くのツールには、注文フォームを受け付けた時点で、社内にメール通知されたり、ユーザーに対して入力完了通知を送れたりする「メール送信」の機能が付帯しています。
これとは別に外部ツールとの連携機能が付いている場合もあるので、選定時にチェックしましょう。例えば次のようなツールと連携できるかをチェックするとよいでしょう。
・ビジネスチャットツール
・SFA(営業支援システム)
・CRM(顧客関係管理システム)
また、利用中のビジネスチャットツールやSFA、CRMツールと連携できるケースもあるので、フォーム作成ツールを選ぶ際はチェックしてみてください。既存ツールと連携できれば、注文フォームを通した、さらなる業務効率化が期待できるでしょう。
6. 決済機能は搭載されているかを確認する
フォーム作成ツールの中には、決済機能が搭載されているケースもあります。決済機能とは、ユーザーが購入した商品やサービスの支払いをオンラインで完結できる機能です。
クレジットカードやオンライン決済は、銀行振込や代引きなどと比べて、ユーザー側に負担がかからないことがメリットです。企業側は支払い手数料を負担する必要はありますが、ユーザー側の利便性を考えると、決済機能は搭載されているフォーム作成ツールの導入する価値はあるでしょう。
7. セキュリティ対策は強固かを確認する
注文フォームではユーザーの大切な個人情報を扱うため、強固なセキュリティ対策が必要といえます。住所やクレジットカード情報を扱うことがほとんどなので、情報漏えいをさせないための、強固なセキュリティ対策がされているか確認しましょう。セキュリティ対策の例として次のものがあげられます。
・通信やデータの暗号化
・IPアドレス制限
・安全性の高いデータセンターの利用
・システムの脆弱性診断の実施
・プライバシーマークの取得
・ISOやISMSなど国際認証規格の取得
基本的には、ほとんどのベンダーでは十分なセキュリティ対策が行われています。ただし、無料プランと有料プランでセキュリティのレベルが異なるケースもあるため、事前にしっかりと調べておくことが大切です。
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まとめ
本記事では、注文フォームについて次のポイントを中心にお伝えしました。
・注文フォームとは「Webサイトに設置された注文の入力欄」のこと。
・商品数が少ない場合や在庫管理が必要ない場合などにWebサイトに設置する場合がある。
・注文フォームの作成には「フォーム作成ツール」がおすすめ。
・「フォーム作成ツール」には決済や通知、問い合わせ管理、外部ツール連携など多種多様な機能が揃っている。
また、ユーザビリティの高い注文フォームを作成できれば、ユーザーの意思決定が早くなり、販売促進につながります。目的や予算を踏まえたうえで、自社に合った作成方法やツールを選びましょう。
