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ARTICLEメールフォームとは何か。基礎知識から作り方までのまとめ
メールフォームは、ホームページやブログなどWebサイトから直接メッセージを送ることができる仕組みです。多くの企業で導入されていますが、どのようなメリット・デメリットがあり、どのように作るのでしょうか?メールフォームについて知り、自社のWebサイトに活かしましょう。
メールフォームについて知ろう
メールフォームの基礎知識と、仕組み・構成について解説します。
メールフォームとは
メールフォームは、Webサイトに埋め込まれたフォームに、直接メッセージを入力して送信できる仕組みです。メーラーを起動しなくていいので、ユーザーが気軽に問い合わせできます。
メールフォームは、CGIという仕組みを使ってWebサイトに導入するか、フォーム作成サービスを使って作ります。自社に向いている方法で作成し、活用しましょう。
フォームの仕組み
メールフォームは、入力した内容がメールとして届きます。しかし、入力した情報が即座にメールになるわけではありません。
Webサイトに埋め込まれているメールフォームにメッセージが入力され送信ボタンが押されると、まずその情報がサーバーに送られます。サーバーに送られた情報は、サーバーに設置されたプログラムによって、メールの形式に整えられてから、メールBOXに届くのです。
そのため、サーバーに設置されているプログラム次第で、情報を様々な形に整理できます。単にメールとして送るだけでなく、情報を表の形にまとめることも可能です。自社で利用しやすいようにカスタマイズして、メールフォームで収集した情報を活用しましょう。
フォームの構成
メールフォームは下記の3つの画面で構成されます。
- 入力フォーム
- 確認画面
- 完了画面
入力フォームを作るときに気をつけたいのは、質問項目を最小限にすることです。質問項目を多くすれば沢山の情報を集められますが、ユーザーの負担が大きくなってしまいます。すると最後まで入力してもらえなくなってしまうのです。できるだけ手間がない入力フォームにしましょう。
確認画面はあってもなくても問題ありません。しかし、ユーザーが入力の間違いを訂正したり、キャンセルしたりするのには、必要な画面です。送信前に内容を確認できるという安心感も与えられるでしょう。使い勝手を考えるなら、確認画面を設定しましょう。
完了画面は、受付番号・今後の手続きの説明・お礼、などを表示する画面です。関連商品のPRなど、上手に活用することで営業の効果を高められます。
メールフォームの作成方法に関する詳細は、「メールフォームは設置した方が良い?メリットや作成方法のまとめ」をご一読ください。
メールフォームのメリット
メールフォームを導入すると、問い合わせへのハードルを低くする・自動返信・間違いの防止、というメリットがあります。
ハードルが低い
メールフォームを導入すると、メーラーを起動しなくてもメッセージを送ることができます。Webサイトの閲覧中にメーラーを起動するのは、ユーザーにとって手間です。しかも、Webサイトから離脱しやすくなってしまいます。
メールフォームなら、サイトに埋め込まれているので、閲覧しているサイトから直接入力・送信できます。チェックボックス形式の質問項目なら、入力の手間を省けるので、更に手軽です。
そのため、ちょっと質問したい・少し興味がある、という将来的に顧客になる可能性の高いユーザーを逃しにくくなるという効果も見込めます。
自動返信
設定をしておけば、メールフォームで送られてきたメッセージに自動返信ができます。受付した旨を知らせる一次対応の自動化ができるのです。
問い合わせに対して電話や通常のメールで対応する場合、担当者がいる時間しか対応できません。担当者が不在の時間帯や休日には、ユーザーからのメッセージに対応できないのです。すると、タイミングによっては、大切なユーザーを何日間も放っておくことになります。
自動返信ができれば、大切なユーザーを待たせてしまうという事態を防ぐことができます。
間違いの防止
メールフォームを利用すると、間違いを予防できます。例えば、大文字と小文字の入力ミスを指摘する仕組みや、郵便番号の入力で住所を途中まで入力する仕組みを作れるためです。必須項目の入力ミスを防げるので、後から連絡が取れない、といったことを避けられます。
また、メールフォームに確認画面を用意しておけば、ユーザー本人が入力内容を見直せます。見直しすることで、間違いに気づき、訂正してからメッセージを送信することにつながるのです。
メールフォームのメリットについて知りたい方は、「メールフォームのメリットとは?フォーム設置のコツを紹介」をご一読ください。
メールフォームのデメリット
メールフォームには、入力の手間・文字でのコミュニケーション・セキュリティリスク、といったデメリットがあります。デメリットとその対策について解説します。
入力の手間
メールフォームは、作り方によっては入力が手間になり、ユーザーにとっての利便性は低下します。入力項目が多かったり、文章を入力する項目ばかりだったりすると、ユーザーは面倒に感じるのです。その結果、回答してもらえなくなります。
入力の手間をできるだけ省くためには、『入力項目を最小限にすること』『選択肢を使って回答をかんたんにすること』を意識しましょう。回答のハードルが低いメールフォームを作ることで、ユーザーからの反応が良くなります。
文字でのコミュニケーション
メールフォームは文字のみでのコミュニケーションになります。そのため、文字だけでは伝わりにくい内容だと、どうしても意思の疎通が難しくなってしまうのです。最悪の場合、文字のみのやりとりが原因で、誤解が生じることもあるでしょう。
メールフォームを作るときには、画像やファイルを添付できる仕組みにすると、コミュニケーションがスムーズになります。文字のみでは伝えにくい内容も、写真やファイルがあることで、かんたんに伝達可能です。
セキュリティリスク
メールフォームにはセキュリティ上のデメリットもあります。メールフォームを使ってスパムメールが送信される可能性があるのです。
スパムメールを予防するには、メールフォームを送信するまでにいくつかのステップを設けるといいでしょう。自動的に送信できない仕組みにすれば、スパムメールは大幅に減らせます。セキュリティ上のデメリットを軽減できるのです。
セキュリティ対策のためには、確認画面の設置・リファラチェック・完了画面の設定、などをしましょう。ただし、セキュリティのために様々な設定をすると、ユーザーの利便性が低下する可能性があります。セキュリティ対策は必要最低限にしましょう。
メールフォームの作り方
メールフォームを作るには、自分でプログラミングするか、フォーム作成サービスを利用します。それぞれの特徴や作り方について解説します。
HTMLやPHPでの作成
メールフォームはHTMLやPHPといったプログラミング言語を使って作ります。様々な作り方がありますが、例えば下記のような構成だとシンプルで難易度も低めです。
- HTMLでメールフォームの作成
- PHPでメールフォームの送信
- PHPで確認画面・完了画面を表示
HTMLで作るメールフォームは、<form>タグを使用します。このタグ内に、action・method・inputなどの各要素を配置することで、メールフォームを作るのです。
メールフォームのプログラミングは、Web言語について知っていれば、それほど難しくありません。しかし、Web言語について全く知らない状態では、難易度が高いと感じるでしょう。
フォーム作成サービスの利用
Web言語について知らなくてもメールフォームを作りたい場合には、フォーム作成サービスが便利です。指示に従って入力していくだけで、メールフォームが完成します。ドラッグ&ドロップの直感的な操作で、かんたんにデザイン性の優れたメールフォームを作ることも可能です。
Webサイトへの設置もかんたんにできます。設置したい箇所に、フォーム作成サービスから指定されたコードを貼りつけるだけで完成です。かんたんなメールフォームであれば5分ほどで作れるので、すぐにWebサイトに埋め込んだり、メールで送信したりできます。
すぐに作って使えるので、そのときどきに必要なメールフォームを都度用意して活用できるのが魅力です。また、メールフォームの作成を外注に出さなくてもできるのもメリットといえます。
メールフォームの作り方について詳しくは、「メールフォームの作り方まとめ。プログラミングとサービス利用」をご一読ください。
メールフォーム導入時の注意点
メールフォームを活用すれば、問い合わせのハードルが低くなる・自動返信が可能になる・入力間違いを防止できるなどのメリットが期待できますが、導入にあたって注意点がありますので、4つご紹介していきます。
スパム対策を行う
何も対策をせずにメールフォームを導入すると、機能を悪用して大量のスパムメールが送信されてくる可能性があるため、必ずスパム対策を実施しましょう。膨大な量のスパムメールの中から、迅速に対応すべきユーザーからのメールを選び出すのは業務にも支障が出る恐れがあります。また、開封しただけでウイルスに感染するメールもあるため、スパムメールは開封せず削除しましょう。具体的な対策としては、reCAPTCHAの設置、WordPressサイトであればスパム対策のプラグイン導入が有効です。フォーム作成サービスの中には、ツールでスパム対策を行えるものもあります。
ファイル添付時のウイルス対策を徹底する
メールフォームは、設定によりWordやExcelなどのOfficeソフトのデータや画像・動画などのファイルを添付することが可能です。もし、メールフォームのファイル添付機能を利用する場合には、自社まで送られてくるデータにウイルスが仕込まれていた場合を想定して対策を徹底しましょう。近年、悪意を持った第三者によってウイルスなどの不正プログラムを含むファイルが送信され、開封したパソコンがウイルスに感染し、情報漏えいやサイトの改ざんなどの被害を受けるケースが多発しています。企業の信用問題にもかかわるため、セキュリティ対策ソフトを導入し、十分な対策を行いましょう。
プライバシーポリシーを用意する
メールフォームを導入する場合、ユーザーの氏名・住所・年齢・性別などの個人情報の提供を受けるため、Webサイト内のわかりやすい位置にプライバシーポリシー(個人情報保護方針)を設置する必要があります。訪問したユーザーがプライバシーポリシーを確認することで、送信する自身の個人情報が提供先の企業で適切に取り扱われることを理解でき、安心して気軽にメールフォームを利用することが可能です。
必要な入力項目を厳選する
メールフォームを作成するときには、本当に必要な項目を厳選しましょう。メールソフトを起動することなく閲覧中のWebサイトから直接問い合わせが可能なメールフォームは、問い合わせのハードルが低いという大きなメリットがあります。
ただし、入力項目が多く文章での回答が多いとフォームの入力を途中で断念してしまう恐れがあります。選択式の回答を用意するなど、ユーザーの利便性を考慮したフォームを検討しましょう。
SSLについて知っておこう
フォーム作成サービスでは、セキュリティのためにSSLを取り入れているところもあります。SSLとはどんな仕組みなのでしょうか。
SSLとは
SSLとは『Secure Sockets Layer』の略で、情報を暗号化する仕組みです。SSLを採用しているメールフォームは、URLが『http://****』ではなく『https://****』と表示されます。そのため、SSLを導入することをhttps化ともいうのです。
SSLによって暗号化されるのは、ユーザーのブラウザとサーバーとの間です。つまり、SSLでセキュリティ対策が取られているというのは、メールフォームから送信される情報はサーバーに届くまでは暗号化されているので安全です、という意味になります。
暗号化の仕組み
SSLは『公開鍵』と『共通鍵』を使って暗号化されていることが一般的です。
- 公開鍵:ユーザーからSSL通信のリクエストを受け取ったあとユーザーに送付される
- 共通鍵:『公開鍵』を受け取ったユーザーの端末上で生成されサーバーに送信される
SSL通信を行うと、メールフォームに入力された情報は、『共通鍵』によって暗号化されます。そして、暗号としてサーバーに届いた情報は、『共通鍵』を利用して、暗号化前の状態に戻されるのです。
暗号化された情報は、たとえ抜き取られたとしても、それがどういった情報なのかわかりません。そのため、個人情報などを送信しても安心、というわけです。
セキュリティに関して詳しくは、「メールフォームのセキュリティリスクは?担当者が知るべき対策方法」をご一読ください。
まとめ
メールフォームはWebサイト上から直接メッセージを送れるという点で優れています。ユーザーがメッセージを送るハードルをぐっと下げてくれるのです。また、送信された情報をサーバーに設置したプログラムで、使いやすく整理することもできます。
メールフォームはプログラミングで作るか、フォーム作成サービスを利用するのが一般的です。デザイン性やカスタマイズ性を重視するなら、プログラミングで作成するのがいいでしょう。手軽さや自社での扱いやすさを重視するなら、誰でも使えるフォーム作成サービスの利用が向いています。
メールフォーム作成のメリット・デメリットを押さえ、自社の目的に合った方法で、メールフォームを作りましょう。
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