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エクセルの入力が簡単になるフォーム機能とは?ツールバー表示方法など解説

掲載日:2019年1月18日更新日:2024年2月21日

ユーザーからの問い合わせやアンケート、あるいは社内の情報整理や処理などに、フォームを利用している企業も多いのではないでしょうか。企業内で多く利用されているエクセルには入力を簡単にするフォーム機能があり、社内の情報入力や整理を効率化することができます。ここではエクセルのフォーム機能について詳しくご紹介します。

フォームの基礎知識

フォームの基礎知識

まずはフォームがどういったものか、基本的なことについて確認していきましょう。フォームの用途や、作るために必要なものについて解説します。

そもそもフォームとはどんなもの?

フォーム(Form)とは、日本語で『定型』『書式』といった意味の言葉です。IT用語で使用する際には、主にユーザーからの問い合わせや、キャンペーンやサービスへの申し込みのために利用する『入力欄』を指します。Webフォームと呼ばれることもあります。

『お問い合わせフォーム』『申し込みフォーム』と言った言葉には、耳馴染みがあるのではないでしょうか。これらが一般的なフォームの例です。

ほかにも、データベースをより見やすく、使いやすくするフォームも存在します。エクセルのフォーム機能もこのひとつです。一般的なフォームとは用途が違いますが、フォームという言葉の多面性を覚えておくと良いでしょう。

ツールや作成サービスで作る

CSSの登場や、フォーム作成のためのエディターがネット上で公開されるようになり、プログラムの知識がなくてもフォームが作成できるようになりました。

しかし、サイトに設置するためのフォーム作成は、やはり初心者には難しい側面があるのも事実です。

そこで、Googleをはじめ、レンタルサーバーのサイト等でも、フォーム作成サービスの提供が開始されました。セキュリティ対策に優れたフォームが、いくつも公開されています。

フォーム作成は何を使ってる?基本や主な作成方法を紹介

エクセルで作るフォームとは

エクセルで作るフォームとは

マイクロソフト社が提供するサービス『エクセル』は、ご存じの方も多いのではないでしょうか?

実は、エクセルにも、フォームを作成する機能があるのです。しかし、エクセルは従来のWebサイトで利用されるフォームとは用途が異なります。

ここから、エクセルのフォーム機能について詳しく解説します。

エクセルのフォーム機能とは?

データの管理や計算に優れたエクセルを利用したフォームは、アンケート回答などのユーザーとのやりとりをするためのものではありません。

エクセルのフォーム機能とは、一言で言ってしまえば『リストのデータをカード形式で閲覧するための機能』です。

例えば、取引先の会社情報1つを取っても、会社の名前や住所、連絡先をはじめ取引内容や金額、連絡担当者の名前や仕入れ商品など、そのデータは膨大です。1つの画面にはおさまりきれません。

エクセルのフォーム機能は、このようなデータを1つの画面におさめ、かつ見やすくするために用いられます。

フォーム機能でできること

フォームはデータを一覧で表示できるだけでなく、そこからデータを修正したり、新規データを入力したりすることも可能です。逆に、データを削除することもフォームから行えます。

また、検索条件を入力することで、求めているデータを簡単に抽出するできます。

注意点は?

フォーム機能を使う際の注意点がいくつかあります。

まずは、フォームに表示できるのは32列分までということです。それ以上のデータは1つのフォームでは表示できません。

2つ目が、数式によって計算された数値は、フォームからは修正できないということです。その場合、元のセルの数式を修正する必要があります。

そして、リストの下にデータがあると、その前の行までしか新規データが追加できない、ということも注意点として挙げられるでしょう。

エクセルのフォーム作成機能を使ってみよう。基本操作や作成例

ツールバーへの表示方法

ツールバーへの表示方法

フォームを頻繁に利用する場合、クイックアクセスツールバーに登録しておけばワンクリックで起動できます。

エクセルのバージョンによって表示方法が異なりますので、それぞれのバージョンについて見ていきましょう。

Excel2007

まずは、クイックアクセスツールバーのコマンドを表示し、そこで右クリックをします。ショートカットメニューが表示されるので『リボンのカスタマイズ』を選択してください。

その後は、『エクセルのオプション』の中にあるダイアログから『ユーザー設定』→『リボンにないコマンド』を選択します。その中からフォームを選べば操作完了です。

Excel2010

2010に関しては、基本的な操作は2007とほぼ同様です。

まずはクイックアクセスツールバーの右端に表示されている、逆三角形の形をしたボタンをクリックします。コマンド選択の中から『リボンにないコマンド』を選択して、フォームを探してください。

フォームを選択し、中央に表示された『追加』ボタンをクリックします。フォームをクイックアクセスツールバーにあることが確認できれば操作完了です。

Excel2013

続いては2013のフォーム追加方法について確認していきましょう。2013の場合、それまでと方法が異なっているので注意が必要です。

まずは『ファイル』のタブを選択して、表示された項目の中から『オプション』をクリックします。

『リボンのユーザー設定』を選び、コマンドから『すべてのコマンド』を選択してください。表示されるリストの中に『フォーム』があるので、リボンのユーザー設定にある、コマンド登録タブのグループを選択します。

そして追加ボタンを押せば、ツールバーにフォームが表示されるようになるでしょう。

Excel2016

2016の設定の仕方は、2013と類似している点が多いです。

まずは2013同様『ファイル』のタブを選択して、表示された項目から『オプション』を選びます。

『リボンのユーザー設定』を選択したあと、挿入したい位置の前のタブを選んで『新しいタブ』をクリックしてください。このアクションによって『新しいタブ』と『新しいグループ』が作成されるでしょう。

『すべてのコマンド』の中にある『フォーム……』を選んでください。さっき作成した新しいグループを選択して、追加ボタンをクリックします。

ツールバーに『新しいタブ』という項目が表示され、その中にフォームというコマンドが作成されているのを確認できるでしょう。

エクセルの入力が簡単になるフォーム機能とは?ツールバー表示方法など解説

フォーム機能の使い方

フォーム機能の使い方

続いては、エクセルにおけるフォーム機能の基本的な使い方について確認していきましょう。

基本の操作

まずは、フォームの基本操作を見ていきましょう。前提として、上述した方法でツールバーに登録しておいた方がフォーム作成には便利です。

フォームには、1行目にあるリストのデータが表示されています。次の行のデータが見たい場合は『次を検索』、前の行なら『前を検索』のボタンを押してください。

続いて、フォーム内の項目を移動する操作方法について説明します。基本的にはショートカットキーを利用すると便利です。次の項目への移動にはTabキー、戻る場合はShiftキーとTabキーを同時に押します。

基本操作は難しいものではないので、まずはここから実践していきましょう。

データフォームの利用方法

フォームを利用して、テーブル内のデータの追加や変更する方法について説明します。

まずは、フォーム内にある『新規作成』をクリックしてください。表示されたフォームで、新しい行のデータを入力します。データの入力が完了したら、保存して終了です。

数値の変更もフォーム内で行えますが、前述したとおり数式やマクロはフォームからでは修正できない点には注意してください。

エクセルのフォーム作成機能を使ってみよう。基本操作や作成例

エクセルで入力フォーム作成時に便利な機能

エクセルで入力フォーム作成時に便利な機能

続いて、エクセルでフォームを作成するのに便利な機能について紹介していきます。より便利にデータを利用するために、ぜひ活用してください。

フォームコントロール

フォームコントロールは、セルの数値と連携するための機能です。設定が難しそうな操作をする高性能なフォームを、VBAというプログラミング言語を使わずに作成できます。

リストボックスなどのボックス機能も使えますし、スクロールバーの機能は、マウス操作のみでデータ入力が可能です。選択肢が格納されるため、フォームの見やすさも増すでしょう。

項目の多いデータを一括で管理するのに、フォームコントロールで追加できる機能はとても役立ちます。

マクロボタン設置

マクロは、元々はプログラミングの言葉です。同じプログラムを入力する場合に、マクロとして登録しておくことで、呼び出すだけで同じプログラムを実行してくれる指示コマンドを指します。

エクセルにおいても同じ意味です。データ入力などでは、同じ手順を何度も実行しなければならず、面倒と感じることもあるでしょう。

マクロボタンを設置しておけば、ボタンを押すだけでこのような手順が一括で行えるようになります。

例えば、顧客リストの中からデータを20代男性に絞り込み、50音順で並べ替えたいといった場合の手順も、あらかじめ登録しておけば、ボタンを押すだけで実行できるのです。

VBAを活用

VBAとはVisual Basic for Applicationsの略で、主にエクセルで利用されるプログラミング言語の1つです。基本的には手動で行っていた操作を自動化させるために利用します。

VBAを使って、エクセルからメールの送受信の自動化や、Webサイトのデータを自動で収集するといったことが実行可能です。

またVBAは、マクロと密接な関係があります。基本的にマクロは、VBAなどのプログラミング言語を読み込む機能だからです。VBAを学べば、さらにエクセルを便利に活用できるでしょう。

まとめ

今回はエクセルのフォーム機能をご紹介しました。エクセルのフォーム機能を利用する場合は、主にデータの抽出や編集に利用されるため、一般的にWebサイトで利用されるフォームとは少し意味が異なります。

膨大な企業のデータを保管するために、エクセルを活用している企業も多いでしょう。データをより効果的に活用するためにも、エクセルフォームについてより深く知ってみる必要がありそうです。

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