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ARTICLEエクセルのフォーム機能を解説!使い方やフォーム作成時の便利機能も紹介
ユーザーからの問い合わせやアンケート、あるいは社内の情報整理や処理などに、フォームを利用している企業も多いのではないでしょうか。企業内で多く利用されているエクセルには入力をかんたんにするフォーム機能があり、社内の情報入力や整理を効率化することができます。ここではエクセルのフォーム機能について詳しくご紹介します。
フォームの基礎知識

まずはフォームがどういったものか、基本的なことについて確認していきましょう。フォームの用途や、作るために必要なものについて解説します。
そもそもフォームとはどんなもの?
フォーム(Form)とは、日本語で『定型』『書式』といった意味の言葉です。IT用語で使用する際には、主にユーザーからの問い合わせや、キャンペーンやサービスへの申し込みのために利用する『入力欄』を指します。Webフォームと呼ばれることもあります。
『お問い合わせフォーム』『申し込みフォーム』といった言葉には、耳馴染みがあるのではないでしょうか。これらが一般的なフォームの例です。
ほかにも、データベースをより見やすく、使いやすくするフォームも存在します。エクセルのフォーム機能もこのひとつです。一般的なフォームとは用途が違いますが、フォームという言葉の多面性を覚えておくと良いでしょう。
ツールや作成サービスで作る
CSSの登場や、フォーム作成のためのエディターがネット上で公開されるようになり、プログラムの知識がなくてもフォームが作成できるようになりました。
しかし、サイトに設置するためのフォーム作成は、やはり初心者には難しい側面があるのも事実です。
そこで、Googleをはじめ、レンタルサーバーのサイト等でも、フォーム作成サービスの提供が開始されました。セキュリティ対策に優れたフォームが、いくつも公開されています。
エクセルで作るフォームとは

マイクロソフト社が提供するサービス『エクセル』は、ご存じの方も多いのではないでしょうか?
実は、エクセルにも、フォームを作成する機能があるのです。しかし、エクセルは従来のWebサイトで利用されるフォームとは用途が異なります。
ここから、エクセルのフォーム機能について詳しく解説します。
エクセルのフォーム機能とは?
データの管理や計算に優れたエクセルを利用したフォームは、アンケート回答などのユーザーとのやりとりをするためのものではありません。
エクセルのフォーム機能とは、一言でいってしまえば『リストのデータをカード形式で閲覧するための機能』です。
例えば、取引先の会社情報1つを取っても、会社の名前や住所、連絡先をはじめ取引内容や金額、連絡担当者の名前や仕入れ商品など、そのデータは膨大です。1つの画面にはおさまりきれません。
エクセルのフォーム機能は、このようなデータを1つの画面におさめ、かつ見やすくするために用いられます。
フォーム機能でできること
フォームはデータを一覧で表示できるだけでなく、そこからデータを修正したり、新規データを入力したりすることも可能です。逆に、データを削除することもフォームから行えます。
また、検索条件を入力することで、求めているデータをかんたんに抽出するできます。
エクセルのフォーム機能の特徴と注意点

ここではエクセルのフォーム機能を導入する上での特徴と注意点について解説します。それぞれのポイントを踏まえた上で使用することでより効率的に活用できるため、ぜひ参考にしてください。
特徴
エクセルのフォーム機能を導入する際の特徴としては以下のような点が挙げられます。
・導入しやすい
・教育コストがかからない
導入しやすい
エクセルのフォーム機能はエクセルを使用していれば活用できる機能であるため、導入しやすい点が特徴です。エクセルは多くの企業ですでに導入されているものであり、日常的に使用されています。そのため、エクセルのフォーム機能を使いたい場合、別途料金を支払って導入する必要がありません。費用をかけることなく業務効率を高めたいといった企業にとっては大きな特徴だといえるでしょう。
教育コストがかからない
エクセルは多くの人が扱ったことのあるツールであるため、エクセルのフォーム機能を活用するからといって、あらためて操作方法等を詳しく教育する必要がなく、教育コストを抑えられます。業務効率を目的として外部ツールを導入する企業も少なくありませんが、それまで使用したことのない新たなツールを導入するとなると、操作方法等を一から教育する必要があるほか、操作に慣れるまで時間がかかるため、ツールの導入効果が得られるまで時間がかかってしまいます。一方で、エクセルのフォーム機能であれば、教育にかかる時間も少ないため、早い段階から業務効率化を実感できるようになるでしょう。
注意点
続いては、注意点を紹介します。具体的な注意点としては以下のようなものが挙げられます。
・表示できる列に限りがある
・数式で算出した数値は修正できない
・データ容量が多いと操作が重い
・同時編集が制限される可能性がある
表示できる列に限りがある
フォームに表示できるのは32列までとなっています。そのため、データの量が多い場合は1つのフォームだけでは表示しきれないため注意してください。
数式で算出した数値は修正できない
エクセルは表計算ソフトであるため、数式を使って数値を算出できますが、数式で計算した数値はフォームからは修正できません。修正する場合はもとのセルの数式を修正しなければならないため、手間がかかります。
データ容量が多いと操作が重い
エクセルはもともと大量のデータを処理できるように設計されていないため、大容量のデータを処理しようとすると操作が重くなる可能性があります。データの量が多いときは、専用のデータベースを活用するなどの対策が欠かせません。
同時編集が制限される可能性がある
エクセルは、ブックの共有をオンにすることで同時編集ができますが、共有している間は一部の機能が制限されるため、不便に感じるかもしれません。そのため、共同作業等のためにフォーム機能を活用したいといった場合には不向きだといえるでしょう。
ツールバーへの表示方法

フォームを頻繁に利用する場合、クイックアクセスツールバーに登録しておけばワンクリックで起動できます。
エクセルのバージョンによって表示方法が異なりますので、それぞれのバージョンについて見ていきましょう。
Excel2007
まずは、クイックアクセスツールバーのコマンドを表示し、そこで右クリックをします。ショートカットメニューが表示されるので『リボンのカスタマイズ』を選択してください。
その後は、『エクセルのオプション』の中にあるダイアログから『ユーザー設定』→『リボンにないコマンド』を選択します。その中からフォームを選べば操作完了です。
Excel2010
2010に関しては、基本的な操作は2007とほぼ同様です。
まずはクイックアクセスツールバーの右端に表示されている、逆三角形の形をしたボタンをクリックします。コマンド選択の中から『リボンにないコマンド』を選択して、フォームを探してください。
フォームを選択し、中央に表示された『追加』ボタンをクリックします。フォームをクイックアクセスツールバーにあることが確認できれば操作完了です。
Excel2013
続いては2013のフォーム追加方法について確認していきましょう。2013の場合、それまでと方法が異なっているので注意が必要です。
まずは『ファイル』のタブを選択して、表示された項目の中から『オプション』をクリックします。
『リボンのユーザー設定』を選び、コマンドから『すべてのコマンド』を選択してください。表示されるリストの中に『フォーム』があるので、リボンのユーザー設定にある、コマンド登録タブのグループを選択します。
そして追加ボタンを押せば、ツールバーにフォームが表示されるようになるでしょう。
Excel2016
2016の設定の仕方は、2013と類似している点が多いです。
まずは2013同様『ファイル』のタブを選択して、表示された項目から『オプション』を選びます。
『リボンのユーザー設定』を選択したあと、挿入したい位置の前のタブを選んで『新しいタブ』をクリックしてください。このアクションによって『新しいタブ』と『新しいグループ』が作成されるでしょう。
『すべてのコマンド』の中にある『フォーム……』を選んでください。さっき作成した新しいグループを選択して、追加ボタンをクリックします。
ツールバーに『新しいタブ』という項目が表示され、その中にフォームというコマンドが作成されているのを確認できるでしょう。
エクセルの入力が簡単になるフォーム機能とは?ツールバー表示方法など解説
フォーム機能の使い方

ここでは、フォーム機能を実際に使用する際の手順を紹介します。新規入力、編集・修正のやり方を取り上げているためぜひ参考にしてください。
データを新規入力する
データを新規入力する際は、以下の手順で行ってください。
・シート上で入力したいセルを2つ以上選択する
・画面左上にある「自動保存」をオンにする
・画面上の「挿入」から「フォーム」を選択する
・「新しいフォーム」を選択する
・登録したい内容を入力する
・エンターを押して登録する
データを編集する
入力した内容を編集・修正したい場合は以下の手順で行ってください。
・「フォーム」を押す
・フォーム修正画面が自動で表示されるので、修正を行う
・もとのエクセルで修正が反映されているかチェックする
・「フォーム」を押した後、フォームのプレビューを押して、フォームはどのように表示されているかチェックする
エクセルで入力フォーム作成時に便利な機能

続いて、エクセルでフォームを作成するのに便利な機能について紹介していきます。より便利にデータを利用するために、ぜひ活用してください。
フォームコントロール
フォームコントロールは、セルの数値と連携するための機能です。設定が難しそうな操作をする高性能なフォームを、VBAというプログラミング言語を使わずに作成できます。
リストボックスなどのボックス機能も使えますし、スクロールバーの機能は、マウス操作のみでデータ入力が可能です。選択肢が格納されるため、フォームの見やすさも増すでしょう。
項目の多いデータを一括で管理するのに、フォームコントロールで追加できる機能はとても役立ちます。
マクロボタン設置
マクロは、もともとはプログラミングの言葉です。同じプログラムを入力する場合に、マクロとして登録しておくことで、呼び出すだけで同じプログラムを実行してくれる指示コマンドを指します。
エクセルにおいても同じ意味です。データ入力などでは、同じ手順を何度も実行しなければならず、面倒と感じることもあるでしょう。
マクロボタンを設置しておけば、ボタンを押すだけでこのような手順が一括で行えるようになります。
例えば、顧客リストの中からデータを20代男性に絞り込み、50音順で並べ替えたいといった場合の手順も、あらかじめ登録しておけば、ボタンを押すだけで実行できるのです。
VBAを活用
VBAとはVisual Basic for Applicationsの略で、主にエクセルで利用されるプログラミング言語の1つです。基本的には手動で行っていた操作を自動化させるために利用します。
VBAを使って、エクセルからメールの送受信の自動化や、Webサイトのデータを自動で収集するといったことが実行可能です。
またVBAは、マクロと密接な関係があります。基本的にマクロは、VBAなどのプログラミング言語を読み込む機能だからです。VBAを学べば、さらにエクセルを便利に活用できるでしょう。
まとめ
今回はエクセルのフォーム機能をご紹介しました。エクセルのフォーム機能を利用する場合は、主にデータの抽出や編集に利用されるため、一般的にWebサイトで利用されるフォームとは少し意味が異なります。
膨大な企業のデータを保管するために、エクセルを活用している企業も多いでしょう。データをより効果的に活用するためにも、エクセルフォームについてより深く知ってみる必要がありそうです。
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