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ARTICLE[年末アンケート結果報告]Web接点強化施策における課題と改善策について【やまざき調べvol.35】
こんにちは!金融カスタマーサクセス部山崎です。
昨年末、やまざき調べのメルマガにご登録くださっている方を対象にアンケートを実施しました。コロナ禍も3年目になると様々な課題が現れているようです。
ご回答いただいた金融機関さまだけではなく、金融業界全体で同じ悩みを持たれていそうな部分をピックアップし、考察してみました。その上で、考えられるいくつかの対策について、ご紹介します。ぜひ参考にしてください。
目次
金融業界のご担当者様向けアンケートの結果
コロナをきっかけに業務が対面から非対面(Web)に移ったことにより生まれた課題は?(自由回答)
最も多くの回答が寄せられたのは、非対面コミニュケーションの難しさに関するお悩みでした。
「コロナ前よりメール配信の効果が出にくくなった」「社内での確認作業が増えた」「取引先とのコミュニケーションが課題」など、社内外問わずオンラインでの関係性づくりや会話に課題を感じているご担当者様が多いようです。
その他、業務のデジタル化に失敗し、コロナ前よりも業務が増えてしまったケースもあるようです。
社内で最近注目し、情報収集をされているトピックは?(自由回答)
下記のような回答をいただきました。
- 新電力市場
- 個人情報改正対応・CRM
- 電子帳簿保存法
- ID管理
- DWH
などなど・・・
やまざき調べをきっかけに改正個人情報保護法に対応し始めたというお声もあり、大変光栄です。電子帳簿保存法は、改正をきっかけに請求書の管理方法が変化した企業がほとんどではないでしょうか。他に寄せられたキーワードについても、どこかでテーマとして取り上げたいです。
関心のあるテーマは?(複数回答)
こちらは、ITRプレスリリース「ITR注目トレンド2022」(2021年10月26日)を元に、注目しているトピックを複数回答でチェックしていただきました。
最も回答が多かったのは「カスタマーサクセスを中心に据えた顧客分析とサービスの提供」です。私も現在はカスタマーサクセス部ですが、カスタマーサクセスの取り組みが広まっているのを感じます。
その他、企業変革やユーザー体験改革、内製化など、DXにつながるトピックも注目が集まっているようです。
株式会社パイプドビッツ調べ(2021年12月年末アンケート結果から集計)
Web接点強化が今後の課題
2021年のアンケートでは、非対面コミニュケーションに対する課題意識やカスタマーサクセスへの関心の高まりなど、非対面でお客様にどのようにアプローチしていくのか、模索している金融機関が多い印象を受けました。
その中でも今回着目したのは、非対面の最初の接点となりうるメール配信施策に関するご回答です。「コロナ禍以降メール配信の効果が十分でないため、結果として配信数が増えてしまう」といったものでした。
実際に、コロナ禍で現役世代を中心にメールを利用する時間が急増しています。直接会って話す代わりにメールやチャットを使用する機会が増えた分、受信するメールの件数が増え、今までは読まれていたメールマガジンが埋もれて読まれにくくなっているのかもしれません。
お客様の興味関心とマッチした情報をお届けすることで読んでいただきたいところですが、商談や接客の場と違い配信先にどんな相手がいるのかわかりづらく、ニーズにマッチしたコンテンツを考えること自体が難しいですよね。
さらに、頑張って作ったメールを配信できても、メールが開封されているのか、誘導したリンクがクリックされているのか、以前より効果測定しにくくなっている現状があります。例えば、2021年の秋にリリースされたiOS15以降、iPhoneで受け取るメールの開封率が測定できなくなりました(参考)。その他、迷惑メール防止のため受信したメールのURLを自動スキャンするウイルスソフトもあるため、メール内リンクのクリックログが本当にお客様がクリックしたログではない可能性もあります。
メールマーケティングはまだ有効なのか?
メールがコロナ前よりも埋もれやすくなっているうえに、結果を測定しにくくなっています。それに加えて、プライベートではメールよりもSNSによく触れているという方も多いです。企業がエンドユーザーとデジタルで接点を持つ方法も、メールの他にLINEやSNS、アプリなど多岐にわたります。
では、メールを使った接点づくりは時代にあっていないのでしょうか。疑問に感じて調べてみましたが、そうでもないようです。
一例として、maulmunchによれば、メールの文中リンクのクリック率はFacebookと比べて約50倍、ツイッターに比べると100倍以上高く、GetResponseによれば、他の業界と比べて金融機関から配信されるメールは比較的クリック・開封されやすい傾向にあります。
さらに、SNSはプラットフォーム自体が停止した場合に獲得した連絡先を失ってしまうリスクがあること、メールアドレスは契約時やイベント申込み時にご連絡先として取得しやすいことなどを踏まえても、長期的に多くの方と接点を作るためにはメール配信は重要だと言えます。
よりニーズにあったコンテンツをお届けするためには?
メール配信を担当しているやまざきには耳の痛い話ですが、お客様の興味・関心や知識レベルに関わらずメールを配信しても、お客様にとってはノイズになるため、なかなか興味を持っていただけません。
一例として、メルマガ登録やキャンペーンなどのタイミングで興味関心に関する簡単なアンケートを実施すると、回答者の傾向などがコンテンツ改善のヒントになります。
その他、メールからWebページにリンクさせ、GoogleAnalyticsでリンク先ページを測定できるようにしておけば、メールの中だけでは分からなかったお客様の反応や興味・関心を知ることができます。例えばキャンペーンの告知メールなら、ランディングページ内でメール経由の申込数を分析するなど、メール内で測定できる値だけを鵜呑みにせずに、目的と動線に合わせてコンテンツの設計や効果測定を行うことが理想です。
少ないリソースでも配信施策の改善や効率化を行うために
現状の運用で制作・配信を行うだけで手一杯でリソースがなく、十分なコンテンツを制作できない方もいらっしゃいます。リソース確保のために派遣社員を雇って配信業務を任せようとしたものの、操作に不慣れな派遣の方に任せた場合の誤配信や情報漏えいリスクが心配で、結局社員が管理業務に時間を割かれてしまうケースもあるようです。
スパイラルでより安全に配信業務を分担するなら、アクセス権限分けを
スパイラルを使った配信業務を社内の別の方に安全に依頼したい場合、オプションのIDを使用すれば個人情報へのアクセスやメールの本番配信を制限できます。
企画改善やコンテンツ制作をプロが代行します。ご相談ください!
配信するコンテンツの改善を検討されている場合、顧客の購入段階や地域など、特性に応じた配信目的の再設定やセグメント分けが必要です。配信数を増やすには、それだけ準備に時間がかかります。ノウハウやリソースなど様々な面でそうした対応が難しい方は、ぜひ弊社にご相談ください。
メール配信にWEBを活用して効率化と最適化を!
いくら良いメールコンテンツを作っても、メールの中だけでアクションが終わってしまうと、そのメールに対するお客様の反応しか知ることができません。それに対して、WEBページへアクセスするような動線を作っておけば、そこからどんなページにアクセスしたのか、どれくらい滞在したのかなど、様々な情報を解析ツールで知ることができます。
その他、内容にもよりますが、一度作ったコンテンツは使い回せるメリットもあります。
お客様の興味・関心に合わせて配信するコンテンツを送り分けるために、各セグメント向けのコンテンツを毎回用意すると手間がかかります。アクセス解析の結果を元に関連性の高いコンテンツをお届けしたり、契約情報を元に関連度の高そうな既存の情報をお届けすることで、コンテンツを用意する手間を抑えてセグメント配信が可能です。
弊社では、会員サイトをノンプログラミングで構築できるWPプラグインや、アクセス解析ツールのWebのあしあとなどをご提供しています。その他、MAツールやCMSなどと連携することも可能です。
実際に、住信SBIネット銀行さまのEBMシステムとスパイラルを連携させることで月間108時間の業務時間を削減した事例があります。
ご興味がございましたら、お気軽にご相談ください!
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