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展示会フォローアップ

展示会アンケートの効果を最大化する方法は?作成手順を解説

掲載日:2025年3月4日

展示会アンケートは、来場者の関心やニーズを把握し、商談やフォローアップにつなげる重要な手法です。本記事では、アンケートの作成手順や回答率を高めるポイント、適切な設問例を詳しく解説します。展示会の成果を最大化するためのヒントとして、ぜひ活用してください。

展示会アンケートとは

展示会アンケートは、来場者の関心やニーズを把握し、商談やマーケティング活動に活かすための重要な手段です。企業がブースを訪れた人々から貴重なフィードバックを得ることで、今後の営業活動や商品開発に役立てることができます。

展示会アンケートの目的

展示会アンケートを実施する主な目的は、来場者の情報収集と企業のマーケティング強化にあります。基本情報として来場者の会社名や業種、役職、関心のある商品やサービスを把握することで、ターゲット層の特性を分析できます。

また、展示会で得た印象や期待する改善点を聞くことで、自社のブース運営やプレゼンテーションの質を向上させることが可能です。来場者の課題や要望を把握し、今後の営業アプローチに役立てることも、重要な目的の一つです。

展示会アンケートの活用例

展示会アンケートの活用方法は多岐にわたります。最も一般的な活用例は、営業活動の強化です。展示会後にアンケートの回答内容を分析し、関心度の高い来場者をリストアップすれば、優先的にアプローチすることで効率的な営業活動が可能になります。

例えば、「具体的な商談を希望する」と回答した来場者には、すぐに営業担当者が連絡を取り、詳細な打ち合わせを設定することで成約につなげやすくなります。

また、マーケティング戦略の見直しにも活用できます。来場者の関心の傾向を把握することで、今後のプロモーションの方向性を決定できるでしょう。

さらに、展示会アンケートは商品開発のヒントとしても活用できます。来場者がどのような機能やサービスを求めているのかを知ることで、顧客ニーズに沿った新製品の開発が可能になります。「もっとかんたんに操作できる製品がほしい」「この機能が追加されれば導入を検討したい」といった声をもとに、開発チームと連携して改良を進めることができるような流れです。

展示会アンケートの準備が重要な理由

展示会でのアンケート実施は、単なる形式的な情報収集以上の重要な意味を持ちます。適切に設計され効果的に実施されたアンケートは、商談の成功率を高め、さらには将来の展示会戦略の改善にも大きく貢献します。

しかし、多くの企業では展示会でのアンケート活用が十分とは言えない状況にあります。

また、「どのような質問をすべきか分からない」「回答データの活用方法が定まっていない」「アンケートの実施自体に手間がかかりすぎる」といった課題を抱えているケースが少なくありません。

そこでここでは、展示会でのアンケート活用について、主に以下の2つの観点から、その重要性についてご説明します。

来場者のニーズを確認するため

展示会の来場者は、企業の提供する商品やサービスに何らかの関心を持っています。しかし、その関心の方向性や具体的なニーズは人によって異なります。適切なアンケートを準備することで、どの製品・サービスに関心があるのか、どのような課題を抱えているのかを明確にすることが可能です。

例えば、来場者が「新技術の導入に関心がある」と回答した場合、それにあわせた提案を行うことで、商談成立の確率が高まると期待できます。

また、ニーズの確認は、ターゲットの優先順位を決める上でも重要です。全ての来場者に同じ対応をするのではなく、「すぐに導入を検討している企業」「情報収集段階の企業」など、関心度に応じたフォロー体制を整えることで、より効果的なアプローチが可能になります。

今後の改善に役立てるため

展示会の成果を最大化するためには、毎回のイベントを振り返り、改善を重ねることが欠かせません。そのために、アンケートを活用して来場者の意見や感想を集めることが重要です。来場者に「ブースの見やすさ」「説明の分かりやすさ」「興味を持った商品・サービス」などについて回答してもらうことで、次回の展示会に向けた具体的な改善点を把握できます。

例えば、「パンフレットの内容が分かりにくかった」という意見が多ければ、より簡潔で視覚的に訴求できる資料を用意するといった対応が可能です。

また、展示会の目的によっては、来場者の満足度を測ることも重要になります。例えば、「展示会で得た情報は役に立ったか?」といった質問を設けることで、全体の満足度を数値化し、次回の運営方針の指標とすることができます。

このように、アンケートの準備をしっかりと行い、適切な設問を設定することで、展示会の質を向上させるための有益な情報を得ることができます。回収したデータを分析し、次回の展示会に活かすことで、より効果的なブース運営や商談機会の創出につながるでしょう。

展示会アンケートに必要な項目

展示会アンケートを効果的に活用するためには、来場者の関心度やビジネスニーズを把握できる設問を用意することが重要です。特に、基本情報、関心を持った商品・サービス、今後の連絡の可否など、フォローアップに必要な項目を含めることで、商談の機会を最大化できます。

ここでは、アンケートを実施する上で確認しておきたい項目をピックアップしてご紹介します。

会社名・氏名・連絡先

基本情報として、来場者の会社名、氏名、連絡先を取得することで、展示会後のフォローアップが円滑になります。会社名や部署を把握することで、業界や職種ごとの傾向分析も可能です。

ただし、連絡先の入力は負担になりやすいため、必須項目を最小限に抑え、名刺スキャンやQRコードの活用など、負担を軽減する工夫が求められます。

興味を持った商品・サービス

来場者がどの商品やサービスに関心を持ったのかを明確にすることで、的確なアフターフォローが可能になります。選択肢を用意して複数回答可とすることで、より詳細な関心領域を把握できます。

また、「特に気になったポイント」や「導入を検討している理由」などを記述式で加えることで、営業アプローチの質を向上させることができます。

今後の連絡の可否

展示会後の営業フォローをスムーズに進めるために、今後の連絡を希望するかどうかを確認する設問を設けることが重要です。「連絡を希望する」「情報提供のみ希望」「連絡不要」などの選択肢を用意することで、来場者の意向を尊重しながら効果的にアプローチできます。

無理な営業を避けることで、企業の印象を損なわずに関係を構築できる点もメリットです。

選択式設問・記述式設問

アンケートでは、選択式と記述式を適切に組み合わせることが重要です。選択式は回答の負担を減らし、集計のしやすさを向上させる一方、記述式はより詳細な意見を得るのに適しています。

例えば、商品への関心度は選択式、導入にあたっての懸念点は記述式にすることで、バランスの取れたアンケート設計が可能になります。

来場目的・課題把握のための質問

来場者が展示会に足を運んだ目的を把握することで、顧客のニーズに沿ったアプローチが可能になります。「新しい製品の情報収集」「導入を検討している」「業界動向の把握」などの選択肢を用意することで、来場目的の分析が容易になります。

また、現在の課題や悩みについて自由記述欄を設けることで、顧客の具体的なニーズを掘り下げることができます。

展示会アンケート作成時の注意点

効果的なアンケートを作成するには、来場者がスムーズに回答できる設計が不可欠です。設問数が多すぎたり、回答しづらい形式では、回答率が下がり、得られるデータの質も低下します。ここでは、設問数の適正化や負担を軽減する工夫について解説します。

設問数を増やしすぎない

アンケートの設問が多すぎると、回答者の負担が増え、途中で回答をやめてしまう可能性があります。理想的な設問数は5〜10問程度に抑え、必要な情報だけを効率よく収集できるよう工夫することが重要です。

また、設問の優先順位を決め、特に重要な質問だけを厳選することで、回答率を維持しながら有益なデータを集めることができます。選択式を多用することで、短時間で回答を終えられる設計にするのも効果的です。

回答者の負担を減らす設計を工夫する

回答のしやすさを意識したアンケート設計は、回収率の向上につながります。例えば、選択肢を簡潔にまとめたり、スマートフォンからでもスムーズに回答できるフォームを採用することで、負担を軽減できます。

また、記述式の質問は最小限にし、必要に応じて補足情報を自由記述で追加できる形式にするのも有効です。さらに、QRコードやタブレットを活用し、紙のアンケートよりも手軽に回答できる環境を整えることも、回答率アップに貢献します。

展示会アンケートの作成手順

効果的な展示会アンケートを作成するには、明確な目的を定め、設問を適切に設計し、実際の運用を想定した準備が欠かせません。以下の手順を踏むことで、来場者の負担を抑えつつ、実用的なデータを収集できるアンケートを作成できます。

アンケートの目的を決定する

アンケートを作成する前に、何のためにデータを収集するのかを明確にすることが重要です。例えば、「来場者の興味関心を把握し、営業フォローに活かす」「新製品の市場ニーズを探る」など、目的によって設問の内容が変わります。

また、収集したデータをどのように活用するかを事前に想定することで、余計な質問を省き、効率的な設計が可能になります。目的を明確にすることで、より実用的なアンケートを作成できるでしょう。

質問項目をリストアップする

アンケートの目的が決まったら、必要な質問を洗い出します。まず、基本情報(会社名、氏名、連絡先)を押さえた上で、来場目的や関心を持った製品・サービスに関する質問を加えます。

今後のフォローアップにつなげるため、商談希望の有無や連絡の可否を確認する質問を設定するのも効果的です。質問項目を絞り込み、無駄なく情報を収集できるように整理することが大切です。

フォーマットを作成する

質問項目が決まったら、回答しやすいフォーマットを設計します。設問は可能な限り選択式を中心にし、記述式の質問は補足情報を得るためのものにとどめるのが理想的です。

また、紙のアンケートか、Webフォームを活用するのかを検討し、来場者がスムーズに回答できるようにしましょう。スマートフォン対応のフォームを用意することで、アンケート回収率の向上が期待できます。

試験運用を行い、改善する

実際の運用前に、アンケートの試験運用を行い、問題点を洗い出すことが重要です。社内の関係者や一部の顧客に協力を依頼し、回答のしやすさや設問の分かりやすさを確認しましょう。

「回答に時間がかかりすぎる」「設問の意図が伝わりにくい」などの課題があれば、改善を加えて本番に備えます。この段階でしっかり調整することで、スムーズなデータ収集につながります。

本番で活用し、データを収集する

展示会当日は、来場者が自然にアンケートに回答できる環境を整えることが重要です。タブレット端末をブースに設置したり、QRコードを用意してスマホから回答できるようにすることで、手軽に記入してもらえます。

また、アンケート回答の特典を用意することで、より多くのデータを回収できるでしょう。収集したデータは迅速に整理し、営業やマーケティング活動に活かしていくことが大切です。

展示会アンケートのテンプレート例

展示会アンケートを効果的に活用するためには、適切なフォーマットを選ぶことが重要です。テンプレートを活用すれば、短時間で質の高いアンケートを作成でき、集計・分析の効率も向上します。

ここでは、来場者情報の収集、関心のある商品・サービスの把握、営業フォローに活用できるテンプレートの例を紹介します。

テンプレートは必要に応じて組み合わせて使用いただければと思います。

1. 基本情報収集用アンケートテンプレート

基本情報収集用アンケートテンプレートでは、来場者の会社情報や職種を把握し、ターゲット層を特定するために使用します。

設問例:

  • 会社名
  • 部署・役職
  • 業種
  • 会社の従業員数
  • 連絡先(メールアドレス・電話番号)

基本情報収集フォーム

項目記入欄
会社名
部署・役職
業種
会社の従業員数
連絡先(メールアドレス)
連絡先(電話番号)

このテンプレートのポイントは、記述式よりも選択式を多用し、短時間で回答しやすい設計にしている点です。気軽に回答してもらえるため、情報を集めやすいのがメリットと言えます。

2. 商品・サービスの関心度を把握するアンケートテンプレート

関心度に関するアンケートでは、どの商品・サービスに興味を持っているのかを把握し、営業アプローチの優先順位を決めるのに役立てます。


設問例:

  • 関心を持った製品・サービスを選んでください。(複数選択可)
  • どのような課題をお持ちですか?(選択式+自由記述)
  • 商品・サービスの導入時期について(すぐに検討 / 3カ月以内 / 6カ月以内 / 未定)

関心度・ご検討状況ヒアリングシート

項目記入欄
関心を持った製品・サービスを選んでください。(複数選択可)□〇〇サービス □△△ツール □✕✕システム □その他(   )
どのような課題をお持ちですか?(選択式+自由記述)□ 業務効率化 □ DX推進 □ コスト削減 □ セキュリティ強化 □ その他(                           )
商品・サービスの導入時期について□ すぐに検討 □ 3カ月以内 □ 6カ月以内 □ 未定


このテンプレートのポイントは、回答しやすいように、選択式をメインに設計している点です。ここに自由記述欄を加えることで、詳細な情報を収集できます。

3. フォローアップ用アンケートテンプレート

フォローアップ用アンケートは、商談や資料送付の希望を確認し、効率的なフォローアップを行うために使用します。


設問例:

  • 展示会のブースは満足いただけましたか?(5段階評価)
  • どのような追加情報が必要ですか?(資料請求 / 個別相談 / 価格情報 など)
  • 今後のご連絡について(希望する / 希望しない)

展示会来場者アンケート

項目記入欄
展示会のブースは満足いただけましたか?(5段階評価)□ 5:非常に満足 □ 4:満足 □ 3:普通 □ 2:やや不満 □ 1:不満
どのような追加情報が必要ですか?□ 資料請求 □ 個別相談 □ 価格情報 □ その他(   )
今後のご連絡について□ 希望する □ 希望しない

このアンケートでは、「希望しない」選択肢も用意し、無理な営業を避けることで顧客満足度を維持します。押し売りにならないよう、顧客への配慮を忘れないことが重要です。

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導入企業からは「アンケート作業時間を95%削減できた」「展示会要員を約70%削減できた」といった声をいただいており、展示会期間中はもちろん、終了後の営業活動の効率化にも貢献しています。

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まとめ

展示会アンケートは、来場者の関心やニーズを把握し、商談やフォローアップにつなげるために欠かせない手法です。  

適切な設問を設定し、回答しやすいフォーマットで実施することで、展示会後の営業活動やマーケティング施策に役立つ貴重な情報を収集できます。

また、アンケート設計の段階から「何を目的に情報を集めるのか」を明確にすることで、必要なデータを無駄なく取得し、展示会の成果を最大化することが可能です。

本記事でご紹介した作成手順や設問例を参考に、自社に最適なアンケートを準備し、展示会後のアプローチ強化につなげてみてください。  

展示会を「商談につながる場」としてさらに活用するために、アンケートを有効活用していきましょう。

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