CMS連携 会員サイト構築の記事

ARTICLE
CMS連携 会員サイト構築

Drupal(ドルーパル)とは?特徴やメリット・デメリットを詳しく解説

掲載日:2021年7月29日更新日:2024年6月17日

Drupalは大規模なWebサイトを中心に利用されているオープンソースのCMSです。拡張性が高く、柔軟性に優れていること、多言語機能などをはじめとした豊富な機能が備わっていることが特徴です。今回はDrupalの特徴や機能などを詳しく解説していきます。

Drupalとは?

Drupalとは?

DrupalはWebサイトを構築する際に使うCMSのことです。日本人にはあまり馴染みのないCMSではありますが、世界では多くの人が利用しています。

ここではDrupalとは何か、3つの特徴について詳しく解説していきます。

グローバル企業に採用されている高機能CMS

CMSにはDrupal以外にも「WordPress 」「Joomla」などがありますが、Drupalは2021年7月時点でシェア率第6位となっています。

最もシェア率の高いWordPressほどではないものの、世界中の100万以上ものWebサイトがDrupalを使って構築・運用・管理されています。

Drupalは中規模~大規模サイトや多機能サイト向けのCMSであり、機能性・セキュリティ性の高さから政府や教育機関のWebサイト、企業や団体の公式サイトに導入されています。

またDrupalは、PV数上位1万サイトにおいては「WordPress 」「Joomla」を抑えてシェア率第一位となっています。

無料で使えるオープンソースCMS

Drupalは、自由にソースコードの改変や再配布ができる無償のオープンソースソフトウェアです。

オープンソースソフトウェアを開発・配布する際に使われるスタンダードなオープンソースライセンス「GPLライセンス」から配布されていて、商用・非商用のどちらであっても誰でも無料で導入できます。

Drupalはライセンス料無料でありながら世界中の15,000以上の技術者によって日々進化しており、ライセンス料が数千万円~数億円の商用CMSに劣らない機能性を備えていることから人気があります。

CMSとWebフレームワーク両方のメリットを持ち合わせている

Drupalはコストを抑えて定番の機能を実装できる「CMS」と、拡張性の高い「Webフレームワーク」の両方のメリットを持っていることが最大の魅力だといえます。

Drupalを使うことで一般的なWebサイトに必要な標準機能を実装できるだけでなく、拡張するための拡張モジュールの数が非常に多いため、高度なカスタマイズが可能です。

そのためDrupalは、多機能なWebサイトの構築や大規模なWebサイトの構築に役立ちます。

Drupalの構成

サイトの構築・運用に加えて、きめ細かな権限設定により大量のコンテンツを効率的に管理できるDrupalですが、Drupalコア・モジュール・テーマの3つの要素から構成されていますので、それぞれ解説していきます。

Drupalコア

Drupalコアは、Drupalの本体部分に該当し、単体でもCMSとして利用できます。ブログ・フォーラム・コンタクトフォームなど、Webサイトを作成するのに必要な機能が備わっており、組織やグループごとに権限設定したい場合には、Drupalコアに標準で搭載されているワークフローの承認機能が活用できます。多言語に対応しているため、もちろん日本語で利用可能です。

モジュール

Drupalは、モジュールを利用することで、Drupalコアの標準機能をさらに拡張できます。現在、46,000以上のモジュールが提供されており、コンテンツスケジュール、自動URLエイリアス、管理画面でのメタタグ設定、トークン化などの機能が利用可能です。利用したい機能に対応したモジュールを複数組み合わせることで、イメージに合ったサイト構築に役立ちます。

テーマ

テーマは、Drupalで作成するWebサイトの外観を設定する役割を持ち、現在2,500種類のテーマから選択可能です。ゼロからサイトのデザイン・レイアウトを設計するのは非常に労力が必要ですが、提供されているテーマを活用すれば、スムーズにサイト構築が行えるでしょう。

なお、管理ページと公開ページとで別々のテーマを利用することもできます。

Drupalの機能について

Drupalの機能について

DrupalはWebサイトを構築するための標準機能が充実しているだけでなく、数多くの拡張機能も搭載されています。

ここではDrupalの機能について詳しく解説していきます。Drupalが自分のWebサイトを構築するために必要な機能を搭載しているかどうか確認していきましょう。

標準機能が充実している

DrupaにはWebサイトを構築するために最低限必要な標準機能が充実しています。まずユーザー機能の標準機能には以下のようなものがあります。

・キーワード検索
・カテゴリ検索
・掲示板
・ブログ
・コメント
・RSS配信
・投票
・SSL
・多言語化

次に管理機能の標準機能には以下のようなものがあります。

・コンテンツ管理
・ブロック管理
・メニュー管理
・URL管理
・ユーザー管理
・アクセス権限管理
・サイト環境管理
・デザインテーマ選択
・バージョン管理
・アクセス解析

このように拡張機能を使わなくても、標準装備されている機能を使うことである程度のWebサイト構築が可能となっています。

30,000本以上の拡張モジュールがある

Drupalには標準機能にはない機能を実装するための拡張モジュールが30,000本以上準備されています。

代表的な拡張モジュールには、Google Analyticsの設定やサイトのメタタグ・XMLサイトマップの自動生成などを行う「SEO機能」や、Ubercart – E-Commerce platformなどのEコマース機能があります。

ほかにもFacebookやTwitterなどのSNS連携機能や、お問い合わせフォームの設置機能などさまざまです。

標準機能だけでは満足できない人や、より高機能なサイトを作りたい場合でも、Drupalであれば拡張モジュールを使ってかんたんに実装できます。

600個以上のディストリビューションを提供している

ディストリビューションとは、業種や業界それぞれに適した拡張モジュールを組み合わせたパッケージのことです。Drupalではこのディストリビューションを600個以上提供しています。

ディストリビューションには

・Eコマースサイトに最適な電子商取引に必要な拡張機能を搭載した「Commerce Kikstart」
・コーポレートサイトに特化した「TB SIRATE」
・コミュニティサイト開発やSNSサイト開発に特化した「Drupal Commons」
・人材マッチングサイトに最適な「Recruiter 」

自分のWebサイトに合ったディストリビューションを使うことで、自分で拡張モジュールを選んで導入するよりも容易にサイトの構築が可能となっています。

合わせて読みたい記事「Drupal(ドルーパル)の特徴|メリットやモジュール開発も詳しく解説

機能の中でもDrupalの強みは「多言語機能」

機能の中でもDrupalの強みは「多言語機能」

これまで紹介してきたように、Drupalはライセンス料が無料であることや拡張性の高さなど、さまざまなメリットがあります。

その中でもDrupal最大の強みは「多言語機能」だといえます。

ここではDrupalの多言語機能がどれほどのものなのか詳しく解説していきます。

Drupal 8で多言語機能がレベルアップ

Drupalは多言語サイトの構築に最適なCMSとして人気ですが、最新バージョンの「Drupal 8」では、これまで以上に多言語機能がパワーアップしています。

Drupal 8は標準装備されている4つの機能により、Webサイト上の文章の大部分を翻訳できるようになっています。また複雑な多言語Webサイト・Webアプリケーションをスピーディーに構築できるのが魅力的です。

標準で約100もの言語に対応している

Drupal 8は標準で約100の言語に対応しているので、追加で言語をインストールする必要がありません。

言語数が豊富なため、Webサイトのデフォルト言語をかんたんに設定できるのが特徴的です。また状況に応じて英語をオン・オフでき、削除することも可能です。

コンテンツの翻訳はもちろんのこと、ブラウザの言語のカスタマイズなど、Drupaのあらゆる機能をそれぞれの言語で使えます。

ストレスなく閲覧できる多言語サイトを作れる

必ずしもWebサイトの開設者と更新するスタッフ、さらには閲覧するユーザー全員が同じ言語を話すわけではありません。

Drupalは多言語機能を強化することで言葉の壁を無くし、Webサイトの開設者が伝えたいことがしっかり伝わるようになっています。

具体的にはWebサイトの管理者・コンテンツ作成者・翻訳者は、Drupal管理画面の言語をそれぞれ自由に選べます。

DrupalとほかのCMSとの比較、強み

 DrupalとほかのCMSとの比較、強み

Drupalと同じく世界中のWebサイトに導入されているCMSに「WordPress 」や「Joomla」があります。

3つのCMSはどれも利用料無料で使えますが、それぞれ特徴が異なります。

ここでは DrupalとWordPress 、 DrupalとJoomlaの違いや強みを比較して見ていきましょう。

DrupalとWordpressの特徴の違い

WordPressは2003年にリリースされたCMSです。Wordpressの全ウェブサイトにおける2021年7月時点でのシェア率は42%で、全CMSにおけるシェア率は65%と半数以上を占めています。

Drupalの全ウェブサイトにおける2021年7月時点でのシェア率は1.4%・CMSにおけるシェア率は2.2%であり、Wordpressのシェア率の高さが伺えます。

WordPressは3つのCMSの中で、最も無料テーマ・拡張機能の数が多く、初心者でもかんたんにWebサイトを構築できるのが魅力的です。

DrupalとJoomla の特徴の違い

Joomlaは2005年にリリースされたCMSです。Joomlaの全ウェブサイトにおける2021年7月時点でのシェア率は2.0%で、全CMSにおけるシェア率は3.1%となっています。

シェア率についてもDrupalよりも割合が高く、世界でのシェア率はWordpressに次いで世界第3位です。

Joomlaの無料テーマ・拡張機能の数は3つの中で最も少なく、SEO対策や使うための技術・アップデートの頻度はDrupalとWordpressの中間だといえます。

WordPressやJoomlaよりDrupalが優れているポイント

DrupalがWordpressより優れているのは、アップデートの頻度です。Wordpressのアップデート頻度が40日であるのに対し、Drupalのアップデート頻度は30日となっています。

またDrupalは使いこなすのに専門的な技術が必要ですが、その分Wordpress以上に優れたWebサイトの構築が可能です。

DrupalがJoomlaより優れているポイントは、無料テーマと拡張機能の数です。Joomlaの無料テーマが約1,000・拡張機能が5,000であるのに対し、Drupalの無料テーマは約2,000・拡張機能は30,000本以上となっています。

Drupalを活用するメリット

Drupalを活用するメリット

Drupalよりもシェア率の高いWordpressやJoomlaなどのCMSがあるにもかかわらず、なぜDrupalを使ってWebサイトを構築する必要があるのでしょうか?

ここではDrupalを活用することで得られるメリットについて詳しく解説していきます。

SEOに有効

Webサイトをより多くの人に閲覧してもらうためには、SEO対策をしっかりと行う必要があります。

Drupalにはコンテンツに対して検索エンジンに意味をもつURLを設定する「URLの最適化」や Google Analyticsと連携した「アクセス解析」など、SEO対策に有効な機能が標準装備されています。

このほかにも、Metaタグの管理・OGPタグの管理・XML Sitemap生成・パンくずリスト表示・リンク切れチェック・リダイレクト設定なども標準装備されていますし、拡張モジュールでさらにSEO対策を整えることができます。

機能の追加やカスタマイズが容易

DrupalにはWebサイトを構築するために必要な機能が標準装備されていますが、より多機能なWebサイトを構築したい人のための拡張機能も充実しています。

Drupalの拡張は「拡張モジュール」を追加することでかんたんに行えます。

拡張モジュールは30,000本以上ありますから、必要な機能を追加し好きなようにカスタマイズ可能となっています。

多言語のWebサイトを作成可能

Drupalは約100の言語に対応しているCMSです。そのため多言語のWebサイトをかんたんに作成できるメリットがあります。

またDrupalの編集画面の言語も切り替えが可能なため、サイト開設者・サイト運営者・閲覧者のすべてが自分の国の言語で作業・閲覧が可能となっています。

世界各国の人からWebサイトを見てもらいたい人や、グローバルな企業のWebサイトの構築にDrupalは最適です。

無料テーマでサイトデザイン可能

Webサイトのデザインを考えるには、配置やサイトカラーなどを考慮する必要があります。そのため初心者の人やセンスに自信がない人は、サイトデザインで悩んでしまうでしょう。

そこでDrupalには無料のテーマデザインが2,000本ほど準備されています。

無料のテーマデザインはDrupalの公式サイトで公開されていて、ダウンロード・インストールして使えるようになります。

無料のテーマデザインを使って編集画面より編集すれば、独自のデザインを作ることも可能です。

動作が軽く高速

Webサイトを構築する際も閲覧する際も、動作が素早いとストレスなく操作ができます。

Drupalの基本機能である「コアモジュール」は、軽量のフレームワークで構成されています。

そのためDrupalは動作が軽く、画面表示も高速であることが魅力です。

Drupalにデメリットはある?

Drupalにデメリットはある?

多機能Webサイトの構築に役立つDrupalですが、情報量が少ないことや扱うのに知識や技術が必要になってきます。

ここではDrupalの持つ3つのデメリットについて詳しく解説していきます。

日本人利用者が少なく情報量も少ない

Drupalは日本でのシェア率が低いため、日本ではインターネット上にDrupalに関する情報が少ないです。

そのためDrupalを使っていて何かしら問題やトラブルが起きたときに、インターネットで検索しても問題解決の方法が見つかりにくいというデメリットがあります。

海外の掲示板やWebサイトを見れば問題解決の情報を得られるかもしれませんが、そのためには英語のスキルが必要となります。

拡張モジュールはすべてが無料ではない

Drupalの魅力のひとつが、30,000本以上もの拡張モジュールです。拡張モジュールを使うことで、より多機能で便利なWebサイトの構築が可能となります。

しかし拡張モジュールは一部有料です。有料だからと言って安全性が高いわけでもなく、有料の拡張モジュールの中にはインストールしたものの動作しないものもあるようです。

そのため有料の拡張モジュールをインストールする際には、口コミ評判などを確認し安全性が確認できてからにしましょう。

使いこなすには知識や技術が必要

人気の高いCMS「Wordpress」は操作が非常にかんたんで、知識のない初心者でも比較的容易にWebサイトの構築が可能です。

それと比べてDrupalは、使いこなすには知識や技術が必要です。経験豊富な人であっても、Drupalを使っていると何かしらの問題を抱えることがあるでしょう。

そのため初心者の人にはDrupalでのWebサイトの構築はおすすめできません。

Drupalのセキュリティ対策

Drupalのセキュリティ対策

Webサイトを構築する際に重要視したいのがセキュリティ面です。

Drupalでは一般的な攻撃対策を行っており、セキュリティ性を高める機能を標準装備しています。

ここではDrupalのセキュリティ面について詳しく解説していきます。

独自のセキュリティチームによる改善活動

Drupalの運営会社には、さまざまな国のセキュリティ専門家40名で構成されるセキュリティチームが在籍しています。

セキュリティチームはDrupalの安全性を常に保つために、Drupalの脆弱性の特定やセキュリティ対策用のプログラムを作成し、セキュリティに関する改善活動を行っています。

また30日間隔で定期的にアップデートも実施しています。

強力な関数を利用したパスワード暗号化

Drupalをインストールすると、パスワードを暗号化する際に付与されるデータ文字「Salt」をパスワードに追加し暗号化され、データベースへと保存されます。

Drupalでは強力な関数を使ってパスワードを暗号化しているため、悪意ある第三者がパスワードを解読するのは不可能とされています。

それぞれのモジュールはコミュニティが徹底レビュー

多くのCMSで拡張機能を追加できるようになっていますが、質の悪い拡張機能を追加することでセキュリティ性が落ちてしまうこともあります。

もちろんDrupalでも豊富な拡張機能「モジュール」を提供しています。

ユーザーから投稿されたモジュールに関しては、Drupalから承認を受ける必要があります。さらにDrupalではセキュリティチームが各モジュールに対するレビューを徹底的に行っています。

合わせて読みたい記事「Drupalの脆弱性とは?自分でできるセキュリティ対策を紹介

Drupalの承認ワークフロー機能

Drupalの承認ワークフローについて

承認ワークフローとは、編集者が記事を作り承認者が記事の内容をチェックして記事を公開または否認する流れのことです。

事の編集者が記事を作成し、承認者が記事の内容を確認し、公開または否認する一連の流れのことを言います。Drupalの最新バージョンである「Drupal 8」には、承認ワークフローを行える「Workbench Moderation」「Workflows + Content Moderation」「Workflow」の3つのモジュールがあります。

ここでは3つのモジュールそれぞれの特徴について詳しく解説していきます。

Workbench Moderation

Workbench Moderationは、シンプルに利用できる承認ワークフローに特化したモジュールです。

2011年から開発が始まり現在は安定版もリリースされているため、安心して使えます。

またリビジョニング機能のサポートを標準で行っていて、公開記事を公開したままでコンテンツを改訂したバージョンを承認ワークフローに掛けられるのが特徴的です。

Workflows + Content Moderation

Workflows + Content Moderationは最も新しいモジュールですが、これまでのモジュールよりも管理画面や構成が大きく改善されています。

ワークフローのAPI部分とコンテンツの承認機能が分離されて API部分は「Workflows」にコンテンツ部分は「Content Moderation」が承認ワークフローを担っています。

そのためWorkflows + Content Moderationでは、2つのモジュールを有効にしなければならないことを頭に入れておきましょう。

Workflow

Workflowは2005年から開発されているモジュールです。承認ワークフローだけに特化しているのではなく、コンテンツの状態を推移できることがポイントです。

例として作ったサイトにお問い合わせフォームがあるとします。 お問い合わせの状態を「未対応」「対応中」「対応完了」といった流れをワークフローで管理するときに活用可能です。

合わせて読みたい記事「Drupal(ドルーパル)の使い方とWebサイトを構築する方法

Drupalの導入手順

Drupalの導入手順

Drupalの導入は初心者の人には少し手間と時間がかかるかもしれません。しかし手順に沿ってひとつずつクリアしていけば、ちゃんとインストールできるので安心してくださいね。

ここではDrupalを導入する手順について詳しく解説していきます。

Acquia Dev Desktopのダウンロードとインストールをする

Drupalを導入するにはまず「Acquia Dev Desktop」のダウンロードとインストールから行います。Acquia Dev Desktopのダウンロードとインストール手順は以下の通りです。

1.「Acquia Dev Desktop」のダウンロードページからインストールを行う

2.インストールが完了してAcquia Dev Desktopを起動する。起動した最初の画面では「next」をクリックする

3.Select Components画面に移動したら、チェック項目は触らず初期設定のまま「next」をクリックする

4.Overview画面に移動するので「next」をクリックする

5.License Agreement画面に移動する。License Agreement画面ではAcquia Dev Desktopに関する規約が書かれているので「I accept the terms of this license agreement」で「Yes」を選び「next」をクリックする

6.Choose Install Locations画面に移動したらAcquia Dev Desktopをインストールするフォルダを選ぶ
7.Ready to Install画面に移動するので「next」をクリックすると、インストールが開始される

Acquia Dev Desktopは英語で説明文が書かれているので分かりにくいですが、上記の流れで進めていけば英語ができない人も問題なくインストールできます。

サイトの基本的な設定を行う

Acquia Dev Desktopのインストールが完了したら、次はサイトの基本的な設定を行います。

まずAcquia Dev Desktopを起動して、左下にある「+」をクリックし「New Drupal Site…」を選んでください。

するとInstall a Drupal distributionの画面に移動します。「Drupal8」の右にある「Install」をクリックし、自分のサイト名やコードを格納する場所を設定しましょう。

これでサイトの基本的な設定は完了です。Acquia Dev Desktopの初期画面を見ると、設定したサイトが表示されるようになります。

Drupalをインストールする

サイトの基本的な設定が完了したら、Drupalをインストールして実際にWebサイト作りを始めましょう!

まずAcquiaAcquia Dev Desktopを起動して最初の画面にあるサイトの一覧から「Local site」のURLをクリックしてブラウザを開きましょう。

するとChoose languageの画面に移るので、言語が「日本語」になっているのを確認します。確認できたら「Save and continue」をクリックしてください。

次にプロフィールの選択画面に移動します。プロフィールでは「標準」「最小」「デモ」の3つから選べるので、初心者の人は「標準」を選択して「保存して次へ」をクリックします。

最後にサイトの環境設定に移動します。自分のサイト名やサイトのメールアドレスなどの情報をを入力し、これでDrupalのインストールは完了です。

合わせて読みたい記事「Drupalで会員サイトを構築する方法|メリット、セキュリティ面、ワークフローも解説

会員制サイトにおけるDrupalの導入事例を紹介

会員制サイトにおけるDrupalの導入事例を紹介

Drupalは国内外のさまざまなWebサイトで導入されています。

ここでは海外の会員制サイトにおけるDrupalの導入事例を3つ紹介していきます。

広島大学の導入事例

広島大学は、広島県内の国立大学です。

Drupal導入前にフルスクラッチのCMSを導入していました。しかしシステムのメンテンナスなど、前述したCMSに依存していたためバックアップ等に不要な費用が発生し、徐々にコストが上昇し始めました。

この課題を解決するために、オープンソースCMSであるWord Press、Movable Type、Drupalいずれかへの移行が検討されました。

広島大学がDrupalを導入した決め手

検討当初は、Word PressとMoveable Typeが最有力候補でしたが、全ての要件を満たすには以前導入していたCMSと同程度のコストが必要となることが分かりました。

一方Drupalは、多言語でのサイト構築を処理できることに加えて、要件を満たす方法でユーザーのアクセス許可を管理することができます。これによって、全学部が同じシステムに存在しながら、独自のサイトを管理できるようになりました。

さらにDrupalのオープンソースの性質により、コストを抑えつつ、必要な新しいモジュールを開発することができました。広島大学の多くのニーズに応えることができたことが、導入の決め手となりました。

参照元はこちら

京都市オープンデータの導入事例

京都市オープンデータ「KYOTO OPEN DATA」は、京都市に関わる様々なデータをユーザーに公開するためのサイトです。

京都市オープンデータがDrupalを導入した決め手

Drupalをベースとしたソリューションが、京都市のニーズにマッチしていたことが決め手でした。特に重要視されていた機能を2点紹介します。

1つ目は充実した検索機能です。通常のポータルサイトでは、タイトル、タグなどしか検索できませんが、「京都市オープンデータ」では全文検索に対応しています。この機能により、データポータルサイトに登録されているCSVデータの内容や、指定したキーワードを含むPDFファイルの内容を検索して表示することができます。これにより、特定の市町村特有のフレーズで検索結果が出ないケースを減らすことができました。

2つ目はプレビュー機能です。ユーザーがダウンロードせずともサイト上のデータを閲覧できるプレビュー機能を実装しました。結果的に、ユーザーは簡単にデータ閲覧ができました。通常のポータルサイトでは、CSVのプレビューを中心に使用していますが、「京都市オープンデータ」は下記のデータ形式の閲覧に対応しています。

・表形式のプレビュー(csv、Excel)
・マップ形式のプレビュー(csv、kml、shp)
・画像プレビュー(jpg、jpeg、gif、png)

参照元はこちら

三井化学株式会社の導入事例

三井化学株式会社は、自動車・医療・脳r業・建築など、幅広い分野の製品やサービスを提供しています。

グローバルな企業を目指し、Webサイトでグループ全体の信頼・期待感を積み上げてきました。しかしWebサイトでグループ全体の信頼・期待感を高めるためには、各国々の状況に合わせた適切な情報発信基盤を構築する必要がありました。

そこで三井化学は2018年に、各国にある複数サイトのコンテンツ管理プラットフォームにDrupalを導入しました。

Drupalを導入したことでサイト内編集の権限設定を細かく行えるようになり、各国のWebサイト運用スタッフがそれぞれの国に適した独自コンテンツの運用を、デザインのガイドラインを守りながら素早く実行できるようになりました。

三井化学株式会社がDrupalを導入した決め手

Drupalを導入した決め手として3点あります。

1つ目は、多言語に対応していることです。単一のプラットフォーム上で複数言語を利用し、さまざまなドメインやサイトのグループを管理可能となっています。

2つ目は、拡張性の高さです。Drupalグループ全体で共通の設計ガイドラインを適用しながら、各国のWebサイトごとに独自のコンテンツを管理する際の柔軟な拡張性があります。

3つ目は、セキュリティの高さです。世界中の開発者が参加・運営しているDrupalコミュニティ内で、専門チームが定期的にセキュリティ修正とバージョンのアップグレードをリリースし、情報をタイムリーに提供することでWebサイトを安全に運用することができます。

参照元はこちら

情報処理学会の導入事例

情報処理学会は、15,000人以上のメンバーが在籍する情報処理分野の学会です。情報処理の世界で学術的・技術的進歩を成長させることを目的としており、業界自体は非常に急速に進化していました。

業界内では情報や知識を共有し合うため、組織の外で学ぶ機会がたくさんありますが、コミュニティ全体で情報や知識を共有する機会が少なく、コミュニティ全体を成長させることに課題を抱いていました。

情報処理学会がDrupalを導入した決め手

この課題を打破するために、イベント情報・レポートや関連ドキュメントなどを1つのプラットフォーム上で管理できる会員サイトを立ち上げることを決定しました。

会員制サイトが作成可能なプラットフォームが様々ある中で、Drupalが持つ権限設定と拡張モジュールの組み合わせが、前述した目的を達成するために必要な機能となり導入に至りました。

参照元はこちら

圧倒的な柔軟性とセキュリティで思い通りの会員向けサイト・サービスを構築するなら

当社のご提供する 「会員管理・会員サイト構築ソリューション」は、会員向けのサイトやサービスに必要とな要素をワンストップで提供するシステムです。

会員データ管理からマイページ作成・ログインなどの基本機能から、メール配信やアンケート作成、問い合わせ、フォーム作成、決済連携まで、会員管理・運営に必要な機能が充実。また、金融機関・官公庁でも採用されている高いセキュリティで会員の大切なデータを管理します。WordPressやMovableTypeを始めとした各種CMSや基幹システム等とのAPI連携も可能です。

ファンクラブやユーザーサポートサイト、学会・協会サイト、申請受付サイト、キャンペーン受付サイト、イベント受付管理、入居者サイトなど様々な業界・用途・シーンで延べ11,000以上のご利用実績がございます。

サービスの詳細については「会員管理・会員サイト構築ソリューション」のページをご覧いただくか、サービス導入をご検討中の方はこちらからぜひお問い合わせください。

まとめ

Drupalは扱うのに専門的な知識や技術が必要ですが、拡張性が高くセキュリティ性も高いので、大規模サイトや多機能サイトを構築するのに最適なCMSです。

Drupalにはメリットだけでなくデメリットもあるので、どちらもしっかりと理解してインストールすることが大切です。

必要に応じてSPIRAL®と連携し、よりよいWebサイトを構築してみましょう。