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eKYCサービス10選をご紹介!サービス選定ポイントも解説します

掲載日:2022年4月8日更新日:2024年2月21日

金融機関を中心に広がりを見せるeKYC(電子本人確認)にはどのようなサービスがあるのか、気になっている方も多いでしょう。そこで本記事では、eKYCサービス10選をまとめてご紹介します。eKYCサービス検討時の参考にしてください。また、比較ポイントもご紹介するので、eKYCサービス導入に向けて大切なポイントを押さえておきましょう。

eKYCとは

eKYCとは

eKYCとは「electronic Know Your Customer」の略であり、電子的に本人確認を完結する仕組みを意味します。従来、本人確認を必要とする場面では本人確認書類の提出、企業からの転送不要郵便の郵送、郵便物の確認とコード入力など、さまざまなステップを必要としていました。

マイナンバーカードを利用すればオンラインでの本人確認は可能ですが、普及率は41%に留まっているため全てのユーザーが利用できる認証方法ではありません。
出典:マイナンバーカード普及状況ダッシュボード

一方、eKYCならマイナンバーカードの所持に関わらず、容貌画像と本人確認書類を一緒にアップロードするだけで認証を行え、企業とユーザーの双方にとってメリットがあります。

eKYC導入のメリット

eKYC導入のメリット

それでは、eKYCを導入することでどのようなメリットを享受できるのかを確認していきましょう。

サービス提供のスピードアップ

サービス利用に際し本人確認が必要な場面では、申込から利用開始まで数日かかるケースが珍しくありません。オンライン口座開設でも「転送不要郵便によるキャッシュカード郵送を待たないとサービスの一部が利用できない」などの問題が残されていました。

eKYCは申込からサービス利用開始までのリードタイムを短縮し、今まで1週間かかっていたリードタイムを即日にすることも可能になります。

顧客離れを防げる

サービス提供のスピードアップにより、ユーザーはストレスを感じることなくサービスを利用開始できます。これは顧客離れ対策になり、本人確認実施時点での離脱を防ぐことができるのです。ひいては売上・利益の拡大に貢献します。

事務作業の効率化

従来の本人確認プロセスは、ユーザーだけでなく企業側にも負担の多いものでした。送信・郵送された本人確認書類の目視確認や転送不要郵便の準備には、多大な労力が使われていました。

eKYCがあれば、本人確認に関わる事務作業を効率化できます。とくにAIを搭載したeKYCサービスは本人確認を自動で判定してくれるので、目視確認の負担が大幅に軽減します。

ペーパーレス化の推進

eKYCにより本人確認に必要な書類が少なくなれば、ペーパーレス化を推進できます。転送不要郵便による認証コードの郵送は要らなくなるので、そこに費やしていた紙費用は削減されることでしょう。

eKYCサービス10選の特徴

Deep Percept for eKYC

Deep Percept(ディープパーセクト)が提供するeKYCサービスです。AIを独自開発しており、認証精度のアップデートに取り組んでいることから、確実性の高いeKYCを実施できます。

Webブラウザ型なのでアプリのインストールは不要であり、面倒さ軽減によりサービス離脱を防止できます。また、Deep Percept for eKYCでは本人確認書類や容貌画像などの個人情報を一切保持しないので、同時にセキュリティ対策を強化できるのも特徴の1つです。

Digital KYC

出典:Digital KYC

NECが提供するeKYCサービスです。累計でのeKYC実施回数は1,000万回を突破しており、国内企業を中心に普及しています。NECでもAIを独自開発しており、海外の専門機関から認証精度を高く評価されています。

また、免許証と容貌画像を一緒に撮る、免許証の厚みをチェックする、必要事項を記入するという3ステップでeKYCを実施できるのでユーザー側の負担を極力軽減できます。事前に撮影された静止画でないことも確認するので、不正防止対策も万全です。

GMO顔認証eKYC

出典:GMO顔認証eKYC

GMOグループが提供するeKYCサービスです。ユーザーが撮影した容貌画像と本人確認書類をAIが自動判定し、eKYCを実施できます。eKYCサービスの利用はAPIを使って自社システムに組み込むことも可能です。

初期導入費用がかからないのが大きな特徴であり、eKYCの利用回数に応じて従量課金性によってコストが発生します。小規模ビジネスでもeKYCサービスを導入する有効な選択肢の1つです。

LINE eKYC

出典:LINE eKYC

LINEグループが提供するeKYCサービスです。LINEアプリへ簡単に組み込めるので、運用中のLINE公式アカウントでeKYCを実施できます。LINE上でのユーザーと企業のつながりは広く普及しているので、ユーザー側が迷わず操作できるのが大きなメリットでしょう。

LINEグループが開発したAIの「CLOVA」を採用しており信頼性があります。同社サービスのLINE Payでも活用されているので、eKYC活用に関する具体的なアドバイスをもらえるのも良いですね。

LIQUID eKYC

出典:LIQUID eKYC

Liquidが提供するeKYCサービスです。API連携による短期間での導入が可能であり、最短3週間程度でeKYC機能をリリースできます。また、独自に不正検知システムにより第三者によるなりすましを効果的に防げます。

また、容貌画像と本人確認書類の組み合わせだけでなく、免許証などのICチップ情報読み取りにも対応しているため様々なシーンで利用可能です。

ProTech ID Cheker

出典:ProTech ID Cheker

ショーケース(東証一部上場)が提供するdeKYCサービスです。Webブラウザ完結型のeKYCなので、面倒なアプリインストールがありません。また、導入はWebサイトへのタグ設置飲みなので、最短1週間での導入が可能です。

企業ごとのWebサイトデザインに合わせたカスタマイズや、基幹システムとの連携も可能で柔軟性の高さが魅力です。一方で、eKYC実施時にユーザー側に求める作業が多めなので、利用方法について周知するのが導入のポイントになります。

Polarify eKYC

出典:Polarify eKYC

三井住友フィナンシャルグループが提供するeKYCサービスです。世界の政府機関や金融機関での導入実績があるDaon社の認証技術を搭載し、高い認証精度を実現しています。また、インターフェースを要望に合わせてカスタマイズできるため、顧客にも社内利用者にも使いやすいインターフェースを構築できます。

Sumsub KYC/AML

出典:Sumsub KYC/AML

イギリスのsumsub社が提供するdeKYCサービスです。今回ご紹介するeKYCサービスの中で、唯一の海外製品でもあります。容貌画像と本人確認書類による認証だけなく、住所・電話番号・メール・動画などさまざまな認証方法に対応しています。

複数の認証方法を組み合わせることで確実性のeKYCを実施でき、なりすまし防止などセキュリティ対策を強化できるのがメリットです。ただし、日本での普及は始まったばかりなのでサポート面に不安が残ります。

TRUSTDOCK eKYC・本人確認サービス

出典:TRUSTDOCK eKYC・本人確認サービス

TRUSTDOCKが提供するeKYCサービスです。2017年11月に設立した新興企業ですが、設立当時から認証サービスの開発・提供に取り組んでおり、現在ではeKYC専門企業としてビジネス展開しています。

企業自体がeKYCのプロフェッショナルなので、豊富な導入経験からさまざまなシーンで有効的なeKYC導入サポートを期待できます。API連携により自由度の高いeKYCシステムを構築できるのもメリットです。

ネクスウェイ本人確認サービス

出典:ネクスウェイ本人確認サービス

ネクスウェイが提供するeKYCサービスです。eKYCはWebブラウザ型とアプリ型のどちらにも対応しており、ビジネスに合わせて選択できます。また、本人確認のBPO(業務の外部委託)サービスも提供しているので、目視による本人確認業務を効率化できます。

単にeKYCサービスを導入するだけでなく、BPOサービスによって本人確認業務の大部分を効率化したい企業におすすめです。

eKYCサービスの比較ポイント

eKYCサービスの比較ポイント

eKYCサービスは年々増加しているため、どのサービスを導入すべきか迷ってしまう方も多いでしょう。そこで、eKYCサービスを比較する際の4つのポイントを解説します。

本人確認方法

eKYCサービスの一般的な本人確認方法は、容貌画像と免許証などの本人確認書類を合わせて送信してもらう方法です。ただし、eKYCサービスによっては目視やAIによる確認、「容貌画像+本人確認書類」以外の認証方法を備えているものもあります。

正しい選択をするために、eKYCにどれほどの効率化を求めるのか?一般的な方法よりも確実性の高い方法を選択するのか?などのニーズを整理しておきましょう。

連携先(Web or アプリ)

eKYCサービスにはWebブラウザ型とアプリ型があります。Webブラウザ型はインターネット上でeKYCを実施できるため、スマホやパソコンなど端末を選ばず利用できるのが特徴です。一方、アプリ型はスマホやタブレットにインストールしたeKYCアプリ上でeKYCを実施します。

Webブラウザ型には万人が利用できるメリットがあり、アプリ型は自社アプリに組み込めるメリットがあります。ビジネスの特性によってどちらが最適かは変わるので、自社ビジネスに必要なタイプを正確に見極めましょう。

セキュリティ対策

eKYCでは本人確認書類に加えて容貌画像など、個人情報を保管することになるのでセキュリティ対策は重要項目です。eKYCサービス事業者がどのようなセキュリティ対策を実施しているかを事前に確認し、セキュリティ性の高いサービスを選びましょう。

BPOサービスは必要か

eKYCサービス事業者の全てがBPOサービスを提供している訳ではありません。BPOサービスを利用して本人確認に関わる業務を効率化したい場合は、BPOサービスも提供している事業者をピックアップしましょう。

2段階認証との併用でセキュリティ対策を強化

eKYCサービスはAPIによってWebサイトやアプリ、システムに組み込むものが多いので、2段階認証との連携もできます。セキュリティ対策を強化するために2段階認証との連携は、有効な選択肢の1つです。

eKYC実施時にSMSで認証コードを送信するなど、eKYC以外の認証方法も実施すれば確実性が高まり、不正防止に役立ちます。eKYCの利便性もそのまま維持できるので、セキュリティ対策を重視したい企業は2段階認証との併用も検討しましょう。

顧客の利便性向上と業務効率化を実現する口座開設ソリューション

当社のご提供する 「口座開設ソリューション」は、お客様の利便性向上と業務効率化を圧倒的な低コストで実現する口座開設Webアプリです。

Webサイト、スマホアプリ、LINEアカウントからPC・スマホを使って、いつでも口座開設の申し込みができます。低コストで口座開設時の利便性向上や業務効率化を推進することができます。

忙しくて来店できないお客さまもマイページから不備情報の修正や本人確認書類の再提出ができるため、お客さまの利便性を高め、審査業務を効率化します。
eKYCや公的個人認証サービスを使い、オンライン上で本人確認ができます
さらに、口座開設を起点にした取引業務のコスト削減やCRM施策を推進することができます。

また、メガバンクを始め100以上の金融機関に導入されている個人情報運用に最適なセキュリティを備えています。総務省のセキュリティ対策にも準拠。また、第三者機関のセキュリティ診断でも高いセキュリティを評価されています。様々な業界・用途・シーンで延べ11,000以上のご利用実績がございます。

サービスの詳細については「口座開設ソリューション」のページをご覧いただくか、サービス導入をご検討中の方はこちらからぜひお問い合わせください。

まとめ

いかがでしょうか?今回はeKYCの概要と、eKYCサービス10選をご紹介しました。eKYCサービス選びはポイントを押さえた比較が大切です。まずは現状の業務課題を整理して、eKYC導入に何を期待するのかを整理しましょう。その上で、自社にマッチしたeKYCサービスや、連携に必要なシステムについてご検討ください。